2009年08月31日

あしたから

 こんばんは、裏部長です。だいぶご無沙汰しております。

  
 札幌支部はあいかわらずの雰囲気です。和やかに、しかし真摯に、日々きちんと姿勢をただして稽古に励んでいます。

 この夏休み期間中は、師匠が出張などで不在になることが多く、わたしやK先生の都合がつかないときは、そのまま稽古自体がお休みになってしまうこともあって、なかなか満足のゆく具合には進んでおりませんが、それでも、後輩たちはもちろん、学外からの参加者もみなさん熱心で、その姿を拝見するたびに気持ちが洗われるような思いに駆られます。

 
 今年はやっぱり冷夏だったようで、札幌ではそろそろ秋の風です。涼しくなってまいりました。

 本州はいかがでしょうか。夏バテを患ってはいないでしょうか。


 あしたから、もう九月です。
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2009年07月26日

「手」一回休止

 こんにちは、裏部長です。たいへんご無沙汰をしております。


 毎月、最後の日曜日に書いている「手」のシリーズですが、本日は、肝心の手を撮影できなかったため、休止にさせていただきます。

 予定していた人がだめなら、誰かちがう人を紹介すればいいじゃないかとお思いの方もいらっしゃいましょうが、それをしてしまうと、今日とりあげる予定だった人を無視してしまうことになるので、今回はあえて、休止という処置をとりました。


 ご了承のほどを、よろしくお願いいたします。
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2009年06月28日

  がむしゃらな手

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          辛いこの道 いつも独りで
          それでも 走りながら
          拳が痛くて すべてを捨てようと
          何度そう考えただろう

          他人はいつも 僕のこころに
          意見ばかりをする
          「お前も頑張ったよ」と 慰めを言いながら
          本当は 蔑んでいるだけ

          明日に 明日に がむしゃら
          まっすぐな この夢を信じて
          明日に 明日に がむしゃら
          いつまでも 前だけを見つめて
          倒れるまでは 走りたい 走りたい
          ずっと

          思い出しても 安心なんて
          見つけた 記憶はない
          どこまでも伸びている
          荒れ果てた この道を
          一歩づつ 今はただ進むだけ

          仲間もいない ひとりの部屋で
          汗を流す日々に
          「休めばいいの」と 誰かが言ったけれど
          自分に 妥協はしたくない

          もっと もっと がむしゃら
          この汗を 無駄にはさせない
          もっと もっと がむしゃら
          あてもなく 空回りしたって
          つぶれるまでは 捨てないよ 捨てないよ
          きっと
 

          明日に 明日に がむしゃら
          まっすぐな この夢を信じて
          明日に 明日に がむしゃら
          いつまでも 前だけを見つめて
          もっと もっと がむしゃら
          この汗を 無駄にはさせない
          もっと もっと がむしゃら
          あてもなく 空回りしたって

          倒れるまでは 走りたい 走りたい
          ずっと
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2009年05月31日

  真っ直ぐな手

             u.jpg


 こんな世の中だ、あんただってそんくらいわかってるでしょうが。細かいことは言いっこなし。ネ? 世間じゃ金がねえ仕事がねえ未来がねえと騒いじゃいるが、そんなあたりまえのことに声をあらげてる暇があるんならもっと大事なことを考えたらどうだい。人間なんだから、そりゃ躓くことだって、悩むことだって、立ち止まっちまおうかって考えることも、だれにだってあるさ。俺たちはそれをときどき「弱さ」だとか「未熟さ」みたいなことばで片づけちまうが、でもそれはちょっと違うんじゃねえか。むしろ物事に躓かず、何事にも悩まずに、なんの苦もなく一直線に生きてこられるやつなんて人間じゃねえ、それはただの化物だよ。想像してみねえな。どんな性格の人間だって、自分にとっていい出来事ばかりがつづけば、わかっていてもすこし天狗になっちまうだろ。俺はすごいんだ、私には才能があるんだって、そう思っちまうだろうが。そんなときに人間てえのは学習しねえんだ、できねえんだよ。ある映画監督が言ってたっけ。無能な俳優のひとつは、自分を完璧だと信じてるやつだって。その通りさ。自分を完璧だと信じこんでる野郎に、まわりがあーだこーだ言ったって、そりゃ耳を貸すわけねえだろ。そいつがほんとうに完璧なら話はべつだが、そんなやつはこの世にいるわけねえし、またいたとしても、どこにも欠陥のねえ人間なんて、なんだか面白くねえじゃねえか。

 あんたはそう思わないかい?

 間違うことは苦しいよ。そりゃ恥もかくだろうし、辛い仕打ちをうけて、奥歯噛みしめて、歯茎から血が出ることだってあるだろうよ。こんな人生、きょうで終いにしちまおうって、そう思う日だって俺たちの人生には掃いて捨てるほどあらあな。いろんな頭をもった人間たちが、てめえたちの考えに従って生きてる世界だ、そりゃだれかと衝突して、いやな思いをすることだってあってあたりまえなのよ。でもな。そんなときにこそ、俺たちは成長できるんじゃねえのかい。間違ったとき、上手くできなかったとき、自分は弱く未熟な存在だと痛感したときにこそ、人間てえのはなにかを学べるんじゃねえのかい。だからさ、俺たちは迷ったっていいんだよ。なにを困ることがあるんだ。てめえの人生だ、てめえで死ぬほど苦しんで、ほかのだれよりも豊かな人生にすりゃ、それでいいんじゃねえのかい。俺もあんたも、まだまだこれからだ。まだまだ生きるし、まだまだ学べる。たまに迷って、道の向こうが見えなくなって、立ち止まりそうになったらここに来なよ。そして存分に見てやってくれ。


 この手はいつだって、真面目にまっすぐ伸びてるだろうから。
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2009年05月18日

初夏の札幌より

 裏部長です。長らくご無沙汰をしております。前回更新したのが例の「手」のときでしたから、すでに数週間は書きこんでいないことになりますね。

 ほんと、続かない男で申しわけありません。


 こちら札幌ではすでに、市街地の桜も散り、午後六時をすぎても空はまだあかるく夕日に包まれていて、すっかり初夏の陽気となっています。冬や秋もそれはそれで風情のあるものですが、やっぱり春から夏にかけてのこの季節には、華やかさの面では叶いませんね。んもうそりゃよい心もちです。


 札幌支部は相変わらず普段どおりの毎日で、これといっておおきな変化はありません。最近になって、約束組手のなかでワン・ツーをやりはじめたことくらいですかね。あとはいつもどおりの穏やかな日日です。

 わたし個人のことでいうと、最近は攻撃するときの精神状態についていろいろ工夫をしているところです。攻撃を攻撃として考えないで、相手と同化するイメージを前提に、どのようなこころの姿勢をもって仕掛けてゆけば拒まれず、衝突せずに突きをいれられるか。こういったことを考えて稽古をしています。

 あっ、それともうひとつ。ここ数日はなぜか、頭のなかで奈良のM田先輩の動きをイメージしながら組手をしています。理由は自分でもわかりませんが、なにかのヒントをそこから得ようとしているのかもしれません。
 まだ成果になっていないので、あまり深く突っ込まないでくださいね。


 えーそろそろですね、大学のなかに新しい稽古生募集のポスターを貼ろうかと考えているのです。せっかく校内で稽古をしているのに、大学の在学生がほとんど参加していないというのはいかにも勿体ない話で、また将来のことも考えて、若いひとたちの力はやはり必要だと感じるのです。すこしはわたしも先輩面したいですし……。

 実はもう、デザインは決定していて、あとは貼るだけという感じになっております。その図柄なんかをここにアップすることができないので残念ですが、校内に掲載したらそれを撮影して、写真にして載せてみたいと思います。

 効果がでて、すこしは若手がはいってくることを祈っています。


 それでは、また。
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2009年04月26日

  切り替える手

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   yoko.jpg


             縦と横。

             見た感じ、正反対のもの。
 
             でも、

             縦は横に、横は縦に、

             傾ければすぐに変わるもの。


             右と左。

             右から見たり、左から見たり。

             でも、

             右を見たままくるりとまわれば、

             それはもう左だったり。


             剛と柔。

             壊すもの、包むもの。

             突き刺すもの、たなびくもの。

             でも。

             この手はそのどちらも、いっしょに行なえるもの。



             汗と泪。

             どちらも水分。どちらも透明。

             でも、

             流すときには、いつも感情。

             こころのなかに、なにか感情。


             月と太陽。

             冷たい星と熱い星。

             冷たい光りと熱い光り。

             でも、

             ふたつはいつでも、

             光ってる。



             縦と横。

             握れば拳に、開けば手刀に。

             打てば拳槌、飛ばせば突き。

             でも…


       それはいつでも、素直になにかを、学びつづけるもの。
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2009年04月11日

攻撃も技だ!

 こんばんは、裏部長です。

 すっかり書きこみが滞りそうになっておりますが、どうにか更新はつづいています。ご安心を。

 道新文化センターのTKさん、コメントありがとうございます。火曜日の稽古には胴着をもって参加されたそうで、当日はわたし参加することができなかったために、その雄姿を拝見することは叶いませんでしたが、今後の愉しみに取っておきますね。

 というわけで、わたしは道新文化センター以外では、きのうの稽古にしか参加できませんでした。口惜しい限りです。

 昨夜は師匠、そしてK先生不在のなか、道新でおなじみのMさん、そして部長が来てくれたので、どうにか三人での稽古となりましたが、いろいろと得るところはありました。

 詳しく書くとどうしても長くなってしまうし、ところどころ、まだ自分のなかでも不明瞭な部分もおおくあるので、なんとなーくに留めておきますが、いまわたしが直面しているテーマは、きょうのタイトルにある通りです。


攻撃も技だ


 意味は、またおいおいに、ということで。


 来週は、きちんと稽古へ参加したいな〜
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2009年04月03日

四月です。

 こんばんは、裏部長です。

 気づけばもう四月ですよ。桜があちこちで満開を迎えて、すっかりあたたかな陽気となって参りました。

 こちら札幌でも、もうすっかり雪の姿はありませんで、きょうも朝からきれいに晴れておりました。なんだかほんとうに、ほっとしてしまう季節になってきました。


 今週、札幌支部は一週間まるまるお休みでした。大学がはじまって、最初の一週間はガイダンスだとか、あとは健康診断だとかで教室が使えず、やむなくお休みとしていたのですが、道新文化センターのほうは止まることなく、今週から新しい三箇月間がスタートしました。

 TKさんがコメントを寄せてくだすったように、いよいよ複数の段階を並行して教えるという内容になってきて、きのうがその初回だったわけですが、なかなかスリリングで、アグレッシブな一時間半でした。

 よい稽古ができればと思っております。


 ま、きょうはこんなところで。
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2009年03月30日

四月をまえに…

 こんばんは、裏部長です。


 昨夜の「手」。今回は両手での登場でしたが、いかがなものでしょうか。

 ただこれは、なにも恰好をつけてポエムのようにして書いているのではなく、ただ純粋に、そのひとの「手」だけを見てみようというのが企画の意図ですから、あまり深く考えずに読んでやってください。


 さて。四月を目前にひかえて、新しいコメントがはいりました。すっかり忘れていたことなので、わたくし裏部長からご返答申しあげます。


 空心館札幌支部では随時、入門者の受付をおこなっております。というか、門を閉じたことは一度もありませんで、いつでもウェルカム状態でお待ちしております。

 ただ、このブログ上にはそういった記載がないし、また連絡先なども掲示していないため、すこしわかりにくいと思います。この際おもいきってお知らせします。

 稽古場所は札幌大学です。西岡の、そう、ちょっと登ったところにある大学です。あそこの1001教室という、ふつうの教室で稽古をしています。
 四月からも日程は変化せず、火曜日と金曜日の週二回、夜六時から八時までの稽古です。

 もし興味がおありの場合には、札幌大学のHPより、「瀧元誠樹」の紹介ページを探していただき、そこに記載されているアドレスへメールをお送りください。

 
 ま、こんな感じなのですが、伝わったでしょうか。

 一度、お試しになってみてください。



……といま書いたところで、師匠からもコメント欄にその旨の書きこみがありました。

 あわせて、参考にしてください。
posted by 札幌支部 at 19:43 | Comment(1) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年03月29日

  刀を握る手

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 この手は刀を握る。日本刀を握る。木剣を握る。


 刀は侍の誇り。日本人の象徴。そして、魂。


 かれは、それを、握る。



 かれの故郷は海の向こうにある。

 過去、日本の統治者はこぞってかれの故郷を攻めた。その領土を、その人民を、そしてその歴史さえも己たちの色に染めようと殺戮をくりかえした。


 その侵略者たちの手には無数の刀があっただろう。

 迫りくる影の印象そのものが、日本の刀であったかもしれない。

 いまでも日本刀を見るだけで怒りを覚えるひとだって、きっといる。


 かれはその歴史を知っている。日本がなにをしたのか、自分の祖国がこの国になにをされたのかを、すべて知っている。

 知ったうえで、それでもかれは、刀を握る。


 この手は稽古を重ねる。だれよりもひたむきに、だれよりもまっすぐに。

 汗を流し、悔しさに歯を喰いしばる。それでもかれは諦めない。

 かれはそのこころに、熱い志を、もっているから。



 この手は刀を握る。日本刀を握る。木剣を握る。


 きょうも、あしたも、そして遠い未来にも。
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2009年03月28日

同化

 こんにちは。二段の免状をいただいたその翌日の朝から、頭痛を発症して苦しんでいる裏部長です。いま、ようやく頭痛薬が効いてきたころあいでございます。

 わたしはろくに勉強もせず、従ってさほど頭もいいわけじゃないのに、頭痛はよく発症して薬をのんでいます。一種の頭痛もちというやつなのでしょうけど、酷いときなんて吐き気や倦怠感を伴いますからね、頭痛もばかにはできない症状ではありますが、しかしそんなことばかりもいっていられません。

 来週からはもう四月。春。桜、そしてスタートの季節です。立ち止まっていてはもったいない季節です。
 われわれも新しい気もちで、新しい春を迎えなければなりません。


 今週の札幌支部は、穏やかながらわりと活発に活動したほうで、火曜日、そして金曜日の空手稽古はもちろん、道新文化センターのほうも忙しく、わたくし裏部長にとってはいろいろな意味で充実した一週間だったのではないでしょうか。

 火曜日は師匠こそ不在だったものの、韓国人留学生のCくん、道新文化センターのMさん、ひさしぶりに参加の当破くん(みなさん、憶えていらっしゃるかな?)、そしてK先生という顔ぶれで、二時間みっちり稽古をしました。今週の札幌は天候も不安定で、風なんて肌が痛くなるほど冷たかったというのに、よくみんな集まってくれたものです。

 木曜日の道新文化センターは、一月〜三月クールの最終回。ここは基本的に、三箇月でひとつのまとまりになっているため、その最後の回ではみさんに、その期間で習った十二本の技を披露してもらうことになっています。

 今回は、日本伝天心古流拳法の中目録でした。受講生のみなさんが披露されているあいだ、わたしはただ部屋の隅っこに坐ってその健闘ぶりを眺めていただけでしたが、なんとなくその緊張感と、三箇月間がんばってきた成果とがこちらまで伝わってきて、なんとはなしに嬉しい気分になりました。

 来月からはまた新しいひとが何名か加入しての新しい三箇月間がスタートします。師匠に喰らいついて、すこしでもその指導のお役に立てるよう精進してゆきます。


 そして、昨夜の稽古です。

 わたしは仕事が押してしまって、合流できたのは午後六時四十分すぎだったのですが、教室には師匠とK先生、韓国人留学生のCくんがいるのみで、しかも普段のようなペースで稽古をされていませんでした。こう好き好きに動いて、技の話をしたり、実際に師匠が手本を見せてみたり、以前にもよくやったフリートークのような形で稽古を進めていたわけです。

 わたしが参加してすぐにK先生が早退。残りの一時間はそのまま、約束組手に費やされました。

 行なったのはもちろん中段追い突きで、それを普段の間合いからやったり、構えたまえの手が触れあうほどの近距離で突いてみたりと、いろいろな場面のなかで稽古をしたわけですが、この最後に、師匠に見えていただいた突きに、わたしはひさしぶりに衝撃をおぼえてしまいました。

 
 結局、眼目としては「気にせず突っこむ」ということなのですが、そこへもうひとつ、追い突きをするだけの場合であっても、まえの手、つまりわたしであれば左手でも刻み突きがだせるような状態で追い突きを行なう。すると、ただ単に追い突きをしようと思ってだした追い突きとはまた違う、迫力というか突進力というか、攻撃としての厚みが変わってくるという話がされたわけですが、師匠が最後に見せてくださったのはそれではありません。

 それはひと言でいうと、あれは「同化」する突きだったのだと思います。

 相手がどんなに速いスピードで突っこんできても、その突きの鋭さがどんなに厳しくても、われわれのレヴェルのものは、馴れてしまえば受け流したり捌いたりすることができます。師匠のスピードで突いてもらっても、きちんと普段どおりにやれば捌けます。対処ができます。

 しかし昨夜の突きは、いくら準備万端、気合十分で待ち構えていても、気づいたときにはすでにはいってしまっている突きだったのです

 あの感触、一体どんな表現を用いれば伝わるのでしょうか……。


 たとえばここに白いパレットがあって、そこに水でといた青色の絵の具を広げてみます。
 と、そこへ、赤い絵の具をたらすとどうなるでしょうか。

 そうですね。青のなかに赤が混じって、こちらが慌てようが驚こうが、なにをしようが勝手に交わって、すこしづつ紫色に変化してゆくことでしょう。


 たとえば、構えているわたしの肉体が百パーセント液体だったとして、向こうから師匠が飛びこんできます。この場合、もちろん師匠の肉体も液体だと考えます。

 わたしはもちろんその攻撃を捌こうと待ち受けています。刻み突きにはこう、追い突きにはこう、蹴りにはこうと、肉体の感覚として反応する流れを想定して構えています。

 しかし、師匠のからだがすこし前進したと見えた次の瞬間、師匠の液体がわたしの液体と混じってしまうのです。衝突するのでもなく、反撥するのでもなく、すんなりとこちらの液体のなかへ沁みこんできてしまうのです。


 だからわたしは、その感触をこの二文字で表しました。「同化

 以前、わたしが突いて師匠がいろいろな受け方をしてくださったときに、感触がなく捌かれてしまうので「なんだか気もち悪いなあ」という感想をもったことがありましたが、あれとはまた違う気もち悪さでした。

 この突きの場合、スピードは関係ありません。現に師匠はきのう、驚くほどゆったりとした速度でこの突きをやってくださいましたが、なんの苦もなくはいってきてしまうのです。つまり肉体的なパワーを主たる原動力にしていない「技」の力とでもいうべきなにかが、その動作の奥底には秘められているのです

 
 とにかく不思議でした。どんなに気を張って構えていても、気づいたらもうはいってしまっているのです。どんな風に突いてくるのか、どれくらいの速度で前進してくるのか、それらのことをすべて把握していたってやられてしまうのです。

 これはまさしく「同化」というほかないと思います。そりゃ受けられるわけないですよ、自分とひとつになってしまうのですからこちらの肉体に衝突しようとしている物に対しては防御ができても、すでにおのれの肉体と同化してしまった物から我が身を守ることはとても困難です

 そして一番厄介なことは、その同化してくる向こうのからだの前面には、鋭利で強固な、拳という武器が光っていることなのです。

 あー、恐ろしや恐ろしや。


 いままでわたしは、相手と同化したり、相手を呑みこんでしまうという考え方は、受けのほうにだけ通用するものだと思っていましたが、空心館の空手はそんな風に、単純にはできていないようです。

 相手と同化する突き。また新たな目標が増えました。


 なんともありがたい、嬉しい二段の洗礼でした。
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2009年03月27日

取り急ぎ、ご報告まで。

 本日すこし遅れて稽古へ合流してみると、わたし宛におおきな封筒が一枚。師匠から渡され、なにかな〜となかを見てみると……。

 それは空手道二段の免状でした。藤谷派糸東流拳法空手道二段の免状でした。


 わたくし裏部長、今月より二段になりました。



 ま、だからなんなんだといわれるとかなり苦しいのですが、取り急ぎご報告まで。

 失礼をいたしました。
posted by 札幌支部 at 22:29 | Comment(1) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年03月24日

無沙汰

 こんばんは、裏部長です。気づけば三月にはいって、まだ一度も書きこみをしていませんでした。

 世のなかはやれ桜の開花だ、不景気だ、WBCだと騒がしくなっておりますが、札幌支部はいたって平穏無事、いやすこし静かすぎるくらいです。春を迎えて、これからいよいよエンジンがかかってくることでしょう。たぶんですが。

 今週の稽古については週末にあらためて、まとめて一挙に書いてみます。


 それまでもうすこしだけお待ちください。

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2009年02月28日

手のこと

 こんばんは、裏部長です。


 先週いっておりました「新企画」ですが、あんなもんです。

 期待していた方には本当に申しわけないことをしました。

 企画の方向とか内容そのもののまえに、あんなキザな文章を書くつもりはなかったのです。もっとさらっと、なんとなく「手」というものの面白さというか、不思議さ、神秘性みたいなものを感じていただけるような、そんな文章を短めに、さらっと書いてひとつにまとめようとした結果、ほとんど準備をせずにぶっつけ本番で書いたのがアレでした。

 あそこまで大仰なものを書くつもりはなかったんだけどなあ……。


 とりあえず、今後も定期的に「手」については書いてみようと思います。

 ただ先週いっていたように、毎週ひとつの手を紹介してしまうと、あっという間もなく札幌支部のメンバーは終わってしまうので、この新企画は月一のペースで更新してゆくこととします。

 初回が、二月の最終日曜日であったこともあって、更新日はその月の最後の日曜日ってことで、まあ、だれも文句はありませんよね。

 数すくない物好きな方のみ、その日を楽しみにしていてください。


 さて、今週の札幌支部は、通常どおりの稽古日程だったものの、わたしは火曜日しか参加できませんでした。なんとも口惜しい限りです。

 火曜日はかなりの人数が集まりました。札幌支部の黒帯衆は全員いたし、そこへ韓国人留学生のCくんも、ONくんも、道新文化センターのMさんも来たりして、とにかく「きょうは多いなあ」という一日でした。

 内容としては、基本を受けまでやり、移動をひと通りおこなったあと、約束組手をし、最後は型の復習から体道の稽古まで、とにかくいろいろやりましたね。あれだけの人数で、それぞれが自分の型を稽古すると、広い教室でもなんとなく狭く感じられるから不思議です。

 この日得た教訓は「引き手」でしたが、それに関してはまた後日、もうすこし整理できてから書こうと思います。まだ自分のなかでも試行錯誤の段階なので。


 気づけばもう、あしたから三月です。学校としては春休みのシーズンですが、札幌支部は三月もきっちり稽古をします。

 わたしも予定のあう限りからだを動かして、すこしでも早くその感覚をつかめるように努力します。

  
 春は卒業の季節。

 わたしもいま取りくんでいるおおきな課題から、晴れやかな気もちで卒業できるよう、毎日励んでゆきたいものです。
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2009年02月22日

  旅立つ手

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 これは旅立つ手である。新しい明日にむかって歩きだす手である。


 その指になにをつかむのか。その掌でなにを包むのか。この手自身でもまだ知らないかもしれない。その先によろこびがあるのか、それとも現実の不安や恐怖があるのか。
 そんな遠い未来のことは、まだ知らない手なのである。


 この手は、ほかのどの手よりも実直で、そして不器用だった。何度も間違い、そして何度も謝っていた。どこなくいつも冷えていて、見ているだけで痛みを感じるような手であった。


 しかし、愚直な間違いをくりかえしているのに、この手はいつまで経っても負けなかった。挫けたりへこたれたりせずに、いつも真っ直ぐな姿勢と視線を、どんなときも失わなかった。


 残念なことに、この手はたびたび、その本体を傷つけた。痛みを、そして傷跡をその表面に刻みつけた。血を溢れさせた。


 痛みを知るその手は、だからこそ迷いもなく、拳となって突進することができた。進むと決めたら、むしろだれよりも強く、そしてだれよりも熱くなれた。健気なほどに、真面目にもなれた。


 そんな武骨な手がいま、旅立とうとしている。夢を追うため、自分らしく生きるために、新しい世界へ旅立とうとしている。


 抱えているのは希望だけであるはずがない。未来が明るいものだと、妄信しているとも思えない。この手はそこまで世間知らずではないし、そんなことを信じて疑わないほど幼くはないのだから。


 それでも、きっと。この手は進みつづけるのだろう。どんな壁にぶつかっても、それを乗り越えるために全身がぼろぼろになっても、歩みを止めることなく、ただ真っ直ぐに前進しつづけるはずだ。


 いつか。この手が「あの手」に変わって、そこから生みだされる無数の風景に、遠い北の地から賞賛を送る日の来ることを、わたしは秘かに祈っている。


 
 これは旅立つ手である。そして……

 いつまでも忘れない、“あいつ”の手である。
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2009年02月20日

新企画

 こんばんは、裏部長です。

 本日、札幌支部では空手の稽古日ですが、もろもろの事情でお休みとなっております。ここ最近はすっかり二月の気候を取りもどして、街のなかは寒風が吹きすさんでおりますので、門弟諸賢も、みんな家のなかで丸くなっていることでしょう。

 火曜日の稽古はおもいもかけず盛況で、道新文化センターのMさん、部長はもちろん、久しぶりなS呂くんやONくんまでやって来ました。本当に、久しぶりに教室を広く使いました。

 あの日はもう基本から移動から約束組手から型からと、いろいろなことをやりましたね。約束組手では前蹴りなんかもやって、とにかく具だくさんの一日でした。

 
 だからというわけではありませんが、それらのこととはまったく関係なく、このブログだけの新企画を考えました。

 テーマは「」です。われわれがやっている空手も、もともとは手と呼ばれていました。まあ、そのあたりのことはこぎつけなのですが、とにかく、この「手」をテーマに、毎週ひとつづつ、文章を書いてみたいと思います。

 一応、読み物のようにして書くので、毎週土曜日というふうに曜日を指定しておきましょうか。

 短い文章です。あまり期待せずに、アップされていたら読んでみてください。
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2009年02月15日

コメント返し2009

 こんばんは、裏部長です。

 今週ではなく、すっかり先週のお話になってしまいましたが、一応こちらの近況報告をしておきます。


 札幌支部での稽古は相も変わらずといった感じで、すくない人数で地味にやっております。
 師匠は「精鋭」というようなことを書かれていましたが、表立った募集をせずに稽古をしていると、気づかぬ間にこんな風になるようです。
 
 最近の札幌支部は、韓国人留学生のCくんを筆頭に、道新文化センターのMさん、部長、わたし、このあたりの顔ぶれしか有しておりませんで、そこへK先生が加わったり加わらなかったりといった按配です。

 べつに大人数でやらなければいけないという決まりもないので、現状維持をして、とにかく自身の稽古をしっかりしてゆけば良いのでしょうが、それにしても最近はすっかり、学生の門弟がすくなくなりました。大学内での募集をまったくしていないからです。

 春からはまたポスターなどを貼って、ささやかながらも同志を募ってみたいなあと、わたしは個人的にそう考えております。やっぱり若い力がなくちゃ。せっかく大学のなかで稽古をしているんですもの、学生たちが中心になって場を盛りあげていってもらいたいものです。


 そうそう、そういえば。

 奈良のM田先輩もコメントありがとうございました。

 これは冗談でもなんでもなく、最近ほんとに老化現象を身をもって感じる瞬間があります。なにを二十代のくせに、とおっしゃらないでください。
 わたしもすでに二十代後半。四捨五入すれば、もうとっくにアラサーですから。そりゃ老化現象も起こるというものです。

 ただ、先週の一連の出来事のあとはいくらか神経が張りつめまして、忘れ物などいっさいしないようになりました。
 若返りの秘訣は気力にあり!! いま声を大にしていいたい格言でございます。


 新しいコメントで「TK」さんという方がありますが、あのひとは道新文化センターに通われている男性で、ここの記事をよく読んでくださっているようです。今回は栃木方面を気にして、だいぶ丁寧なコメントを書いてくださいました。

 このTKさんはもちろん、センターに来られている方は全員、とても高い志をもって稽古に励まれています。毎回毎回そのお手伝いをしながら、自分も見習わなければなあと、深く深く学ばせていただいているくらいです。

 最近では、男性女性の区別なく、胴着を持参する方が増えました。講座のために、空手着を買ったという方もいらっしゃるほどです。

 たのしく学び、さらに興味をもって稽古を重ねる。ややともすると忘れがちになるそんな当たりまえのことを、改めて教えられる場にいられることは、わたしにとっておおきな財産です。

 感謝、感謝ですね。
posted by 札幌支部 at 17:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年02月14日

あすこそきっと

 裏部長ですが、今夜はちょっと手がふさがっておりまして、昨夜書いたように、今週の札幌支部について詳しく書いている時間がありません。

 たいへん身勝手ではございますが、あすこそ必ず書きに参ります。


 それまで、もうすこしだけお待ちくださいませませ。
posted by 札幌支部 at 22:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年02月13日

なんだか久しぶりの…

 こんばんは、裏部長です。久しぶりの、十三日の金曜日です。

 最近はこの十三日の金曜日に、あのジェイソンの映画をTVでやらなくなりましたね。昔は毎回のように放送していて、そのたびに怖がりながらも観ていましたが、あんまり人気がなくなってきたのでしょうか。
 ジェイソンもそろそろ、高感度を狙っておとなしくしたほうがいいのかもしれません。


 みなさんお気づきのように、最近ちょっとコメント欄が明るくなっています。閑散としていたページに気もちのよい風が吹きこんできたようで、なんだかとても清清しい思いです。血行がよくなった感じすらします。

 みなさんのコメントについてのコメント返しや、今週の札幌支部の稽古風景については、あすゆったりと書かせていただきます。今夜はやっぱりね、いくら日本人でも、なんとなく悪いことが起こりそうな気配を感じてしまうので、裏部長もおとなしくしていようと思います。

 ちなみに、そのせいかどうかはわかりませんが、いま札幌は大荒れです。さっきから雨と風が家の窓ガラスを打ち叩いております。

 二月の札幌に雨が降る……。


 ネ? たしかに不気味でしょう。

 なにかが起こる前触れかもしれません!!


 裏部長でした。
posted by 札幌支部 at 22:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年02月06日

痛恨の失態!

 こんばんは、裏部長です。

 今週の札幌支部はわりかし静かなものです。火曜日に稽古をし、木曜日には道新文化センターで体道をやり、でもって本日金曜日は、事情により稽古そのものがお休みという、なんとなく静かな一週間でございました。

 火曜日の稽古では、わたくし裏部長のほんの思いつきから端を発して、ひさしぶりに後ろ蹴りをやりまして、門弟一同、何度も何度も足を振りあげておりました。ここ何年もやっていなかった蹴りだけに、動きつつも新鮮な刺激が感じられました。

 そして、きのうの道新文化センターです。昨夜は日本伝天心古流拳法の「鉈裏投」と「木葉返」をやりましたが、これはまったく問題がありませんでした。受講者のみなさんもすっかりやる気で、汗をかきかき必死になって稽古をしていました。その姿勢には毎回毎回驚かされるものがあります。
 
 そうなんです。講義の内容はまったく問題なかったのです。支障があったのは、斯くいうわたくしのことでして……。


 わたくし裏部長、なんと昨夜は帯をもたずに現地へ出動してしまいました。

 無念、無念、無念でございます。

 
 たぶん、わたしが帯をもたずに稽古へ参加したのは、昨夜のが初めてだったことでしょう。どんなに懸命に記憶をさかのぼっても、たとえば後輩が帯を忘れてきた場面などは思い浮かべられるものの、パッと見、どこかの陶芸家のような風貌で稽古をしたおぼえはひとつもないのです。

 帯がないと、まあなんと締まらないことでしょうね。たしかに風通しはいいのですが、突いても蹴っても、なんとも締まりがなく、すかすかします。帯は締めるからこそのものですね、やっぱり。


 で、きょうですよ。札幌は朝からあたりがまっ白になるほどの大雪で、こういうときには道産子も傘をさしますから、わたしも仕事へ行くという段になって愛用の傘を探しましたよ。

 そしたら、ないんです傘が。きのう道新文化センターにもって行って、今度はあちらに忘れてきてしまったようなのです。

 これを痛恨の失態といわずになんといいましょうか。本来もってゆくべきものを持参せず、もって帰るべきものを放置するなんざ、おっちょこちょいのする所業です。

 気づかぬ間に、裏部長はおっちょこちょいになってしまいました。

 みなさま、お笑いください。


 あはははは……。
posted by 札幌支部 at 20:49 | Comment(4) | TrackBack(0) | 裏部長の日記