2009年03月28日

同化

 こんにちは。二段の免状をいただいたその翌日の朝から、頭痛を発症して苦しんでいる裏部長です。いま、ようやく頭痛薬が効いてきたころあいでございます。

 わたしはろくに勉強もせず、従ってさほど頭もいいわけじゃないのに、頭痛はよく発症して薬をのんでいます。一種の頭痛もちというやつなのでしょうけど、酷いときなんて吐き気や倦怠感を伴いますからね、頭痛もばかにはできない症状ではありますが、しかしそんなことばかりもいっていられません。

 来週からはもう四月。春。桜、そしてスタートの季節です。立ち止まっていてはもったいない季節です。
 われわれも新しい気もちで、新しい春を迎えなければなりません。


 今週の札幌支部は、穏やかながらわりと活発に活動したほうで、火曜日、そして金曜日の空手稽古はもちろん、道新文化センターのほうも忙しく、わたくし裏部長にとってはいろいろな意味で充実した一週間だったのではないでしょうか。

 火曜日は師匠こそ不在だったものの、韓国人留学生のCくん、道新文化センターのMさん、ひさしぶりに参加の当破くん(みなさん、憶えていらっしゃるかな?)、そしてK先生という顔ぶれで、二時間みっちり稽古をしました。今週の札幌は天候も不安定で、風なんて肌が痛くなるほど冷たかったというのに、よくみんな集まってくれたものです。

 木曜日の道新文化センターは、一月〜三月クールの最終回。ここは基本的に、三箇月でひとつのまとまりになっているため、その最後の回ではみさんに、その期間で習った十二本の技を披露してもらうことになっています。

 今回は、日本伝天心古流拳法の中目録でした。受講生のみなさんが披露されているあいだ、わたしはただ部屋の隅っこに坐ってその健闘ぶりを眺めていただけでしたが、なんとなくその緊張感と、三箇月間がんばってきた成果とがこちらまで伝わってきて、なんとはなしに嬉しい気分になりました。

 来月からはまた新しいひとが何名か加入しての新しい三箇月間がスタートします。師匠に喰らいついて、すこしでもその指導のお役に立てるよう精進してゆきます。


 そして、昨夜の稽古です。

 わたしは仕事が押してしまって、合流できたのは午後六時四十分すぎだったのですが、教室には師匠とK先生、韓国人留学生のCくんがいるのみで、しかも普段のようなペースで稽古をされていませんでした。こう好き好きに動いて、技の話をしたり、実際に師匠が手本を見せてみたり、以前にもよくやったフリートークのような形で稽古を進めていたわけです。

 わたしが参加してすぐにK先生が早退。残りの一時間はそのまま、約束組手に費やされました。

 行なったのはもちろん中段追い突きで、それを普段の間合いからやったり、構えたまえの手が触れあうほどの近距離で突いてみたりと、いろいろな場面のなかで稽古をしたわけですが、この最後に、師匠に見えていただいた突きに、わたしはひさしぶりに衝撃をおぼえてしまいました。

 
 結局、眼目としては「気にせず突っこむ」ということなのですが、そこへもうひとつ、追い突きをするだけの場合であっても、まえの手、つまりわたしであれば左手でも刻み突きがだせるような状態で追い突きを行なう。すると、ただ単に追い突きをしようと思ってだした追い突きとはまた違う、迫力というか突進力というか、攻撃としての厚みが変わってくるという話がされたわけですが、師匠が最後に見せてくださったのはそれではありません。

 それはひと言でいうと、あれは「同化」する突きだったのだと思います。

 相手がどんなに速いスピードで突っこんできても、その突きの鋭さがどんなに厳しくても、われわれのレヴェルのものは、馴れてしまえば受け流したり捌いたりすることができます。師匠のスピードで突いてもらっても、きちんと普段どおりにやれば捌けます。対処ができます。

 しかし昨夜の突きは、いくら準備万端、気合十分で待ち構えていても、気づいたときにはすでにはいってしまっている突きだったのです

 あの感触、一体どんな表現を用いれば伝わるのでしょうか……。


 たとえばここに白いパレットがあって、そこに水でといた青色の絵の具を広げてみます。
 と、そこへ、赤い絵の具をたらすとどうなるでしょうか。

 そうですね。青のなかに赤が混じって、こちらが慌てようが驚こうが、なにをしようが勝手に交わって、すこしづつ紫色に変化してゆくことでしょう。


 たとえば、構えているわたしの肉体が百パーセント液体だったとして、向こうから師匠が飛びこんできます。この場合、もちろん師匠の肉体も液体だと考えます。

 わたしはもちろんその攻撃を捌こうと待ち受けています。刻み突きにはこう、追い突きにはこう、蹴りにはこうと、肉体の感覚として反応する流れを想定して構えています。

 しかし、師匠のからだがすこし前進したと見えた次の瞬間、師匠の液体がわたしの液体と混じってしまうのです。衝突するのでもなく、反撥するのでもなく、すんなりとこちらの液体のなかへ沁みこんできてしまうのです。


 だからわたしは、その感触をこの二文字で表しました。「同化

 以前、わたしが突いて師匠がいろいろな受け方をしてくださったときに、感触がなく捌かれてしまうので「なんだか気もち悪いなあ」という感想をもったことがありましたが、あれとはまた違う気もち悪さでした。

 この突きの場合、スピードは関係ありません。現に師匠はきのう、驚くほどゆったりとした速度でこの突きをやってくださいましたが、なんの苦もなくはいってきてしまうのです。つまり肉体的なパワーを主たる原動力にしていない「技」の力とでもいうべきなにかが、その動作の奥底には秘められているのです

 
 とにかく不思議でした。どんなに気を張って構えていても、気づいたらもうはいってしまっているのです。どんな風に突いてくるのか、どれくらいの速度で前進してくるのか、それらのことをすべて把握していたってやられてしまうのです。

 これはまさしく「同化」というほかないと思います。そりゃ受けられるわけないですよ、自分とひとつになってしまうのですからこちらの肉体に衝突しようとしている物に対しては防御ができても、すでにおのれの肉体と同化してしまった物から我が身を守ることはとても困難です

 そして一番厄介なことは、その同化してくる向こうのからだの前面には、鋭利で強固な、拳という武器が光っていることなのです。

 あー、恐ろしや恐ろしや。


 いままでわたしは、相手と同化したり、相手を呑みこんでしまうという考え方は、受けのほうにだけ通用するものだと思っていましたが、空心館の空手はそんな風に、単純にはできていないようです。

 相手と同化する突き。また新たな目標が増えました。


 なんともありがたい、嬉しい二段の洗礼でした。
posted by 札幌支部 at 16:03 | Comment(1) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年03月27日

取り急ぎ、ご報告まで。

 本日すこし遅れて稽古へ合流してみると、わたし宛におおきな封筒が一枚。師匠から渡され、なにかな〜となかを見てみると……。

 それは空手道二段の免状でした。藤谷派糸東流拳法空手道二段の免状でした。


 わたくし裏部長、今月より二段になりました。



 ま、だからなんなんだといわれるとかなり苦しいのですが、取り急ぎご報告まで。

 失礼をいたしました。
posted by 札幌支部 at 22:29 | Comment(1) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年03月24日

無沙汰

 こんばんは、裏部長です。気づけば三月にはいって、まだ一度も書きこみをしていませんでした。

 世のなかはやれ桜の開花だ、不景気だ、WBCだと騒がしくなっておりますが、札幌支部はいたって平穏無事、いやすこし静かすぎるくらいです。春を迎えて、これからいよいよエンジンがかかってくることでしょう。たぶんですが。

 今週の稽古については週末にあらためて、まとめて一挙に書いてみます。


 それまでもうすこしだけお待ちください。

posted by 札幌支部 at 22:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年02月28日

手のこと

 こんばんは、裏部長です。


 先週いっておりました「新企画」ですが、あんなもんです。

 期待していた方には本当に申しわけないことをしました。

 企画の方向とか内容そのもののまえに、あんなキザな文章を書くつもりはなかったのです。もっとさらっと、なんとなく「手」というものの面白さというか、不思議さ、神秘性みたいなものを感じていただけるような、そんな文章を短めに、さらっと書いてひとつにまとめようとした結果、ほとんど準備をせずにぶっつけ本番で書いたのがアレでした。

 あそこまで大仰なものを書くつもりはなかったんだけどなあ……。


 とりあえず、今後も定期的に「手」については書いてみようと思います。

 ただ先週いっていたように、毎週ひとつの手を紹介してしまうと、あっという間もなく札幌支部のメンバーは終わってしまうので、この新企画は月一のペースで更新してゆくこととします。

 初回が、二月の最終日曜日であったこともあって、更新日はその月の最後の日曜日ってことで、まあ、だれも文句はありませんよね。

 数すくない物好きな方のみ、その日を楽しみにしていてください。


 さて、今週の札幌支部は、通常どおりの稽古日程だったものの、わたしは火曜日しか参加できませんでした。なんとも口惜しい限りです。

 火曜日はかなりの人数が集まりました。札幌支部の黒帯衆は全員いたし、そこへ韓国人留学生のCくんも、ONくんも、道新文化センターのMさんも来たりして、とにかく「きょうは多いなあ」という一日でした。

 内容としては、基本を受けまでやり、移動をひと通りおこなったあと、約束組手をし、最後は型の復習から体道の稽古まで、とにかくいろいろやりましたね。あれだけの人数で、それぞれが自分の型を稽古すると、広い教室でもなんとなく狭く感じられるから不思議です。

 この日得た教訓は「引き手」でしたが、それに関してはまた後日、もうすこし整理できてから書こうと思います。まだ自分のなかでも試行錯誤の段階なので。


 気づけばもう、あしたから三月です。学校としては春休みのシーズンですが、札幌支部は三月もきっちり稽古をします。

 わたしも予定のあう限りからだを動かして、すこしでも早くその感覚をつかめるように努力します。

  
 春は卒業の季節。

 わたしもいま取りくんでいるおおきな課題から、晴れやかな気もちで卒業できるよう、毎日励んでゆきたいものです。
posted by 札幌支部 at 19:28 | Comment(2) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年02月22日

  旅立つ手

            te_ounishi.jpg



 これは旅立つ手である。新しい明日にむかって歩きだす手である。


 その指になにをつかむのか。その掌でなにを包むのか。この手自身でもまだ知らないかもしれない。その先によろこびがあるのか、それとも現実の不安や恐怖があるのか。
 そんな遠い未来のことは、まだ知らない手なのである。


 この手は、ほかのどの手よりも実直で、そして不器用だった。何度も間違い、そして何度も謝っていた。どこなくいつも冷えていて、見ているだけで痛みを感じるような手であった。


 しかし、愚直な間違いをくりかえしているのに、この手はいつまで経っても負けなかった。挫けたりへこたれたりせずに、いつも真っ直ぐな姿勢と視線を、どんなときも失わなかった。


 残念なことに、この手はたびたび、その本体を傷つけた。痛みを、そして傷跡をその表面に刻みつけた。血を溢れさせた。


 痛みを知るその手は、だからこそ迷いもなく、拳となって突進することができた。進むと決めたら、むしろだれよりも強く、そしてだれよりも熱くなれた。健気なほどに、真面目にもなれた。


 そんな武骨な手がいま、旅立とうとしている。夢を追うため、自分らしく生きるために、新しい世界へ旅立とうとしている。


 抱えているのは希望だけであるはずがない。未来が明るいものだと、妄信しているとも思えない。この手はそこまで世間知らずではないし、そんなことを信じて疑わないほど幼くはないのだから。


 それでも、きっと。この手は進みつづけるのだろう。どんな壁にぶつかっても、それを乗り越えるために全身がぼろぼろになっても、歩みを止めることなく、ただ真っ直ぐに前進しつづけるはずだ。


 いつか。この手が「あの手」に変わって、そこから生みだされる無数の風景に、遠い北の地から賞賛を送る日の来ることを、わたしは秘かに祈っている。


 
 これは旅立つ手である。そして……

 いつまでも忘れない、“あいつ”の手である。
posted by 札幌支部 at 13:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年02月20日

新企画

 こんばんは、裏部長です。

 本日、札幌支部では空手の稽古日ですが、もろもろの事情でお休みとなっております。ここ最近はすっかり二月の気候を取りもどして、街のなかは寒風が吹きすさんでおりますので、門弟諸賢も、みんな家のなかで丸くなっていることでしょう。

 火曜日の稽古はおもいもかけず盛況で、道新文化センターのMさん、部長はもちろん、久しぶりなS呂くんやONくんまでやって来ました。本当に、久しぶりに教室を広く使いました。

 あの日はもう基本から移動から約束組手から型からと、いろいろなことをやりましたね。約束組手では前蹴りなんかもやって、とにかく具だくさんの一日でした。

 
 だからというわけではありませんが、それらのこととはまったく関係なく、このブログだけの新企画を考えました。

 テーマは「」です。われわれがやっている空手も、もともとは手と呼ばれていました。まあ、そのあたりのことはこぎつけなのですが、とにかく、この「手」をテーマに、毎週ひとつづつ、文章を書いてみたいと思います。

 一応、読み物のようにして書くので、毎週土曜日というふうに曜日を指定しておきましょうか。

 短い文章です。あまり期待せずに、アップされていたら読んでみてください。
posted by 札幌支部 at 20:05 | Comment(2) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年02月15日

コメント返し2009

 こんばんは、裏部長です。

 今週ではなく、すっかり先週のお話になってしまいましたが、一応こちらの近況報告をしておきます。


 札幌支部での稽古は相も変わらずといった感じで、すくない人数で地味にやっております。
 師匠は「精鋭」というようなことを書かれていましたが、表立った募集をせずに稽古をしていると、気づかぬ間にこんな風になるようです。
 
 最近の札幌支部は、韓国人留学生のCくんを筆頭に、道新文化センターのMさん、部長、わたし、このあたりの顔ぶれしか有しておりませんで、そこへK先生が加わったり加わらなかったりといった按配です。

 べつに大人数でやらなければいけないという決まりもないので、現状維持をして、とにかく自身の稽古をしっかりしてゆけば良いのでしょうが、それにしても最近はすっかり、学生の門弟がすくなくなりました。大学内での募集をまったくしていないからです。

 春からはまたポスターなどを貼って、ささやかながらも同志を募ってみたいなあと、わたしは個人的にそう考えております。やっぱり若い力がなくちゃ。せっかく大学のなかで稽古をしているんですもの、学生たちが中心になって場を盛りあげていってもらいたいものです。


 そうそう、そういえば。

 奈良のM田先輩もコメントありがとうございました。

 これは冗談でもなんでもなく、最近ほんとに老化現象を身をもって感じる瞬間があります。なにを二十代のくせに、とおっしゃらないでください。
 わたしもすでに二十代後半。四捨五入すれば、もうとっくにアラサーですから。そりゃ老化現象も起こるというものです。

 ただ、先週の一連の出来事のあとはいくらか神経が張りつめまして、忘れ物などいっさいしないようになりました。
 若返りの秘訣は気力にあり!! いま声を大にしていいたい格言でございます。


 新しいコメントで「TK」さんという方がありますが、あのひとは道新文化センターに通われている男性で、ここの記事をよく読んでくださっているようです。今回は栃木方面を気にして、だいぶ丁寧なコメントを書いてくださいました。

 このTKさんはもちろん、センターに来られている方は全員、とても高い志をもって稽古に励まれています。毎回毎回そのお手伝いをしながら、自分も見習わなければなあと、深く深く学ばせていただいているくらいです。

 最近では、男性女性の区別なく、胴着を持参する方が増えました。講座のために、空手着を買ったという方もいらっしゃるほどです。

 たのしく学び、さらに興味をもって稽古を重ねる。ややともすると忘れがちになるそんな当たりまえのことを、改めて教えられる場にいられることは、わたしにとっておおきな財産です。

 感謝、感謝ですね。
posted by 札幌支部 at 17:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年02月14日

あすこそきっと

 裏部長ですが、今夜はちょっと手がふさがっておりまして、昨夜書いたように、今週の札幌支部について詳しく書いている時間がありません。

 たいへん身勝手ではございますが、あすこそ必ず書きに参ります。


 それまで、もうすこしだけお待ちくださいませませ。
posted by 札幌支部 at 22:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年02月13日

なんだか久しぶりの…

 こんばんは、裏部長です。久しぶりの、十三日の金曜日です。

 最近はこの十三日の金曜日に、あのジェイソンの映画をTVでやらなくなりましたね。昔は毎回のように放送していて、そのたびに怖がりながらも観ていましたが、あんまり人気がなくなってきたのでしょうか。
 ジェイソンもそろそろ、高感度を狙っておとなしくしたほうがいいのかもしれません。


 みなさんお気づきのように、最近ちょっとコメント欄が明るくなっています。閑散としていたページに気もちのよい風が吹きこんできたようで、なんだかとても清清しい思いです。血行がよくなった感じすらします。

 みなさんのコメントについてのコメント返しや、今週の札幌支部の稽古風景については、あすゆったりと書かせていただきます。今夜はやっぱりね、いくら日本人でも、なんとなく悪いことが起こりそうな気配を感じてしまうので、裏部長もおとなしくしていようと思います。

 ちなみに、そのせいかどうかはわかりませんが、いま札幌は大荒れです。さっきから雨と風が家の窓ガラスを打ち叩いております。

 二月の札幌に雨が降る……。


 ネ? たしかに不気味でしょう。

 なにかが起こる前触れかもしれません!!


 裏部長でした。
posted by 札幌支部 at 22:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年02月06日

痛恨の失態!

 こんばんは、裏部長です。

 今週の札幌支部はわりかし静かなものです。火曜日に稽古をし、木曜日には道新文化センターで体道をやり、でもって本日金曜日は、事情により稽古そのものがお休みという、なんとなく静かな一週間でございました。

 火曜日の稽古では、わたくし裏部長のほんの思いつきから端を発して、ひさしぶりに後ろ蹴りをやりまして、門弟一同、何度も何度も足を振りあげておりました。ここ何年もやっていなかった蹴りだけに、動きつつも新鮮な刺激が感じられました。

 そして、きのうの道新文化センターです。昨夜は日本伝天心古流拳法の「鉈裏投」と「木葉返」をやりましたが、これはまったく問題がありませんでした。受講者のみなさんもすっかりやる気で、汗をかきかき必死になって稽古をしていました。その姿勢には毎回毎回驚かされるものがあります。
 
 そうなんです。講義の内容はまったく問題なかったのです。支障があったのは、斯くいうわたくしのことでして……。


 わたくし裏部長、なんと昨夜は帯をもたずに現地へ出動してしまいました。

 無念、無念、無念でございます。

 
 たぶん、わたしが帯をもたずに稽古へ参加したのは、昨夜のが初めてだったことでしょう。どんなに懸命に記憶をさかのぼっても、たとえば後輩が帯を忘れてきた場面などは思い浮かべられるものの、パッと見、どこかの陶芸家のような風貌で稽古をしたおぼえはひとつもないのです。

 帯がないと、まあなんと締まらないことでしょうね。たしかに風通しはいいのですが、突いても蹴っても、なんとも締まりがなく、すかすかします。帯は締めるからこそのものですね、やっぱり。


 で、きょうですよ。札幌は朝からあたりがまっ白になるほどの大雪で、こういうときには道産子も傘をさしますから、わたしも仕事へ行くという段になって愛用の傘を探しましたよ。

 そしたら、ないんです傘が。きのう道新文化センターにもって行って、今度はあちらに忘れてきてしまったようなのです。

 これを痛恨の失態といわずになんといいましょうか。本来もってゆくべきものを持参せず、もって帰るべきものを放置するなんざ、おっちょこちょいのする所業です。

 気づかぬ間に、裏部長はおっちょこちょいになってしまいました。

 みなさま、お笑いください。


 あはははは……。
posted by 札幌支部 at 20:49 | Comment(4) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年01月31日

気負わなくてもいいけれど

 こんばんは、裏部長です。

 今週、札幌支部での稽古はありませんでした。大学が定期試験をおこなうこの時期はどうしても場所が確保できず、やむなく長いお休みをいただくわけですが、ただそんな季節にあっても、途絶えることなくつづけているものがあります。
 
 そうです。道新文化センターでやっている古武術の講座です。二十九日の木曜日もやってきました。

 稽古の内容も中目録へはいってきたためか、すこしづつ複雑さを増し、みなさんもう汗だくになって動いていました。ひとつの部屋に、二十名以上ものひとがいれば、そりゃ熱気で暑くもなりますよね。

 この日の帰り、いっしょになったある受講生の方から「ブログ拝見してますよ」と声をかけられました。やはり興味のあるひとはそうしてしまうようで、インターネットで空心館とか師匠の名前とかを検索してここへ辿りついたようです。

 こういったお声はとても嬉しいものです。どんな小さな点でも、そこに興味をもってもらって、自主的にここの文章も読んでいただけるというのは、いっしょに汗を流している身としてとても光栄なことだと思います。

 ただ。これは表現を変えると“常に見られている”ということにほかなりませんから、最終的にはやっぱり、

下手なことは書けない

 ということになってしまいます。


 このブログを通して、すこしでも多くの方が武術というものへ思いを馳せられますように。

 これが裏部長の本音です。
posted by 札幌支部 at 19:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年01月23日

雨の金曜日

 こんばんは、裏部長です。

 
 みなさんのお住みの地域では、どんな天候になっていますか。晴れていますか、それとも曇っていますか。

 こちら札幌はきょう、朝から雨でした。一月だというのに、雪ではなく雨でした。

 しかもね、これがただの雨じゃないんだなあ。風をともなうわけです。つまり風雨、いや暴風雨と化してしまったのです。

 雨になるくらいですから、そりゃ当然気温は低くないわけですけども、だからといって、雨といっしょに風にまかれりゃ、誰だって寒くなりますわね。

 斯くいうわたしも、すっかり冷えきったからだで大学に到着しました。談話室で無料のお茶をのんでもさっぱり温まりません。

 こんな夜は稽古をするに限ります。


 というわけで、きょうは空手の稽古でした。ただ残念なことに、参加者はわたしと道新文化センターのMさんだけでしたので、いくらかトークをしたのち、体道の復習をするだけで終わってしまいました。

 もちろんだからといって、意味のない稽古だったとは思っておりませんで、MさんはMさんで日本伝天心古流拳法居取之位十二本をしっかり復習できたし、わたしはわたしで、同流の捕手術を、女性であるMさん相手にぞんぶんに稽古できましたから、これはこれで非常に貴重な体験であったといえます。

 ……セクハラだ、とかいわないでくださいよ。

 変なところは触っていませんから。本当ですから。


 過去に教わった技も、こうしてひさしぶりに稽古してみると、見えてくるものが違いますね。発見だとか改善点だとか、そこまで大げさなものでなくても、「あっ、この技ってこういうことだったんだ」と、あらためて深く理解できる瞬間が、道新文化センターでお手伝いをするなかで増えてきたような気がします。

 もっと鍛えて、もっと稽古を重ねて、そんな瞬間をもっともっと味わってみたいものです。


 ちなみに。

 今月の札幌支部の稽古は本日が最後となります。来週から大学では試験がスタートするそうで、二月になるまで教室は使用できません。

 いくら寒いからといって、なにもしないでいるとからだは本当にすぐ鈍ってしまうので、この一週間きちんと体調を整えて、来月に備えます。

 
 そのあいだもここへはちゃんと顔をだしますからね。


 裏部長でした。
posted by 札幌支部 at 22:22 | Comment(1) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年01月20日

腰に悩む

 どうも腰がねえ……あの瞬間に、もうすこしこう思いどおりに動かせたらなあ……


 おっと失礼。ついつい先刻の稽古の印象を引きずってしまいました。

 みなさん、こんばんは。裏部長でございます。きょうは朝から大雪でたいへんな有様でした。降雪で視界は閉ざされるし、歩道は雪山で埋め尽くされるし、気温はさほど低くないのですが、やっぱりここまで荒れられると堪えてしまいます。雪国育ちもなにも関係ありません。

 そんななかでの本日の稽古。参加は韓国人留学生のCくんと、道新文化センターでいっしょのMさんのみという、札幌支部としては当たり前といってもよいほどの顔ぶれでありましたが、はてさて、あれが雪のための人数であったのかどうか……。

 ま、深いことは考えずにきょうの稽古を振りかえってみましょう。


 基本は軽めに受けまで。ここからは体道へ移って、わたしとCくんとで、浅山一伝流の復習をやりました。ひさしぶりにやるとこのあたりの技は厳しく感じます。一気にからだの芯まで暖まってしまいました。

 この最中にMさんが到着されたので、復習をいったん中断してまた空手にもどります。移動稽古で、追い突き、逆突き、追い突き・逆突き、前蹴り・逆突き、横蹴り。

 で、ここから体道再開です。わたしはCくんと浅山の残り部分をやり、それが終わったら今度はわたしの復習で、日本伝天心古流拳法捕手術の稽古。なんだか本当に、ひさしぶりに体道の稽古をやったなあという印象がありました。

 最近ではどうしても、本来の体道稽古日である木曜日に道新文化センターへ行ってしまうため、ここでの稽古ができていませんでした。
 コンクリートの床でとる受身は、なんだか肉体に気合をいれてくれるかのようでしたね。


 こちらの復習が終わり、Mさんたちの型の稽古も一段落したところで、再度空手へもどります。

 ラストは約束組手です。ローテーション方式で、中段追い突きをやりました。

 わたしにとっての収穫、というか悩みの種は「」です。これまでに何度となく向きあってきた腰の動きが、いまもまた裏部長で惑わせているのです。

 まず右で一本目を突きます。このあたりはさほど悩んでいないのですが、その次です。相手を追いながら二本目をだします。
 ここの腰です。つまり左腰ですね。ここの動きに戸惑ってしまうのです。

 いままでは散散回転ということをやり、いかに軸を崩さず、ぶれずに回転して相手へ向き直れるかという点を意識して稽古してきましたが、それがここ数箇月、回転させるのではない、ということになってきて、まず最初の苦悩が訪れました。

 どんなに動きの速度をあげて、軸のブレ幅を少なくしても、回転して突いている限り、どうしても捌かれやすくなってしまう。また勢いというか攻撃力そのものが、回転にもっていかれて、全部を全部そのまま相手へ伝えることができない。
 これらの点を解消するものとして、今度は腰を回さず折るというか折れるというか、そういった話をするようになりました。あれは昨年の後半のことでしたかね。

 これはいいんです。あとは馴れればいいだけの話ですから。ただ稽古を重ねて、その動きをからだに叩きこんでゆけばいいのですから。

 ただ。いまは、その最初の一本じゃないんですよ。そのあとの、いわば二本目にチェンジする連結部分に苦しんでいるのです。


 すべての答えは「腰」にありそうです。問題を解くカギも、その道しるべも、すべては「腰」が握っているようです。

 
 世のなかには腰に痛みを抱えて悩んでいるひとは大勢いますが、その片隅にはわたしみたいに、違った意味で“腰を患っている”人間がたくさんいるのでしょうね。

 健康的にも武術的にも、だいじに鍛えて、うまく使える部位にしたいものです。


 裏部長でした。
posted by 札幌支部 at 22:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2009年01月13日

平成二十一年稽古始め

 新年あけましておめでとうございます。

 裏部長でございます。


 昨年の大晦日あたりはわたくし、生まれてはじめてのインフルエンザにかかってしまって、うんうん唸りながらの年越しとなりましたが、もう体調はよくなっているので、ご安心ください。

 その証拠に、本日より再開された、というより始動した札幌支部の稽古はじめにも参加してきました。こういう稽古のことを基本的には「鏡開き」というのでしょうが、うちは場所も大学の教室だし、刀で割るお餅もないので、ま、ふつうの稽古をしてきたと思ってください。

 基本をひと通りやり、移動をやり、型をやり、後半はおのおの別メニューでいろいろやって、終わったのが午後八時二十分ころ。たっぷり二時間以上やったことになりますね。

 参加したのは、韓国人留学生のC君と来訪してくれたHさん、部長、道新文化センターで習っているMさんといったメンバーで、K先生は会議のため、稽古が終わったころにすっかり疲れきった顔をだしてくれたのみでした。本当にたいへんなお仕事だと思います。


 裏部長、今年の目標は……まず、空手で二段になることでしょうか。具体的に数値をかかげて目標にできることはそれくらいでしょう。いま集中的に稽古している三つの型をとことん吸収して、二段をいただいても恥ずかしくない状態まで仕上げるのが課題です。

 あとはもう、健康でいることです。なんとまあ爺くさい話で申しわけありませんが、どんなに稽古したくても、上達する可能性があっても、その場に立ってからだを動かせなければなんの意味もありません。万全の体調と、充実した精神力で、できるだけ多くの稽古をおこなうことが今年最大の目標になるでしょう。

 あ、そうそう。このブログへ去年以上に多くやってくることも今年の目標に加えておきます。

 更新不精からの脱却!! まずはここからはじめてみます。


 栃木のみなさん、他の支部のみなさん、新年いかがお過ごしでしょうか。高熱をだして唸っているというようなことはないでしょうか。

 ちなみに、わたしはインフルエンザの予防接種を十一月に受けておりました。でもあの有様です。かかりつけの病院の医師はびっくりするくらいの笑顔でこういいましたね。

予防接種しても、かかるひとはかかるし、してなくてもかからないひとはかからないのよ


 ……じゃあ、なんのための注射なのよ!


 みなさんもお気をつけください



 2009年もまた、みなさんにとって良い年でありますように。

 裏部長、今年一発目の更新でございました。
posted by 札幌支部 at 22:37 | Comment(1) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2008年12月17日

ひとりぼっちの稽古納め…

 こんばんは、裏部長です。

 
 昨夜は午後五時すぎに大学着。教室のまえへ来たときにちょうど授業終了のチャイムが鳴りましたので、あれは五時五十分ころだったでしょうか。

 廊下を歩いてくる途中で、教室の灯りがついていないことを確認していたので、わたしは「おっ、ひさしぶりに一番乗りかな」とうれしく思ってそのドアノブへ手をかけました。

 と、どういうわけだが、扉があきません。どちらへドアノブをまわそうが、押そうが引こうが、びくともしないのです。

 さあ困りました。あいにく師匠もK先生も会議のため、こちらから電話をいれることはできず、それにわたしはもう学生ではありませんから、学生証とひきかえに教室の鍵を借りてくるということもできません。

 途方にくれました。こういうときに限って、六時をすぎても誰もやってきません。


 えっ? それでどうなったかって?


 結局ね、六時すこしすぎに巡回の警備員さんにあけてもらいました。なんでも毎日そこの鍵をあける担当の警備員さんがお休みだというので、この時間帯になるまで施錠していたというのです。

 わたしはこころのなかで「だったら違うひとがあけなさいよ」とつっこみをいれつつも、稽古納めが廊下でおこなわれずに済んだことにほっととして、ひとりで椅子や机を片づけはじめました。


 その後、ON君がくるMさんがくる部長がくるS呂君がくるといった塩梅で、最終的には師匠らもいれますと、全部で七名による稽古納めをすることができました(ひとりぼっちの稽古納め…にならなくてよかった!)。
 ひさしぶりに教室もフルでつかって、ひろびろとした動きでからだを操ることができました。


 すっかり書きこんでいなかったので今年のわたしのなかにおける変化ということについては、おそらくほとんどお伝えしていなかったように記憶しますが、まあ変化といっても、わたしのものなんか諸先輩方に比べたらもう些細も些細、ミクロンの世界のびみょうな変化にすぎません。

 しいて言葉にすれば、やはり型へ向かうときの姿勢や感覚が変わってきたことでしょう。これまでであったら型をするとき、動作を間違えないようにしようとか、前回の稽古であたえられた注意点を守って動こうととか、そういう意識的な思考のもとにからだを操っていましたが、最近では型をするとなると、感覚のどこかで、なんとなくスウィッチのようなものがはいって、自然とその型をするからだになるような気がします

 あれはもしかするとただの錯覚かもしれませんが、あきらかに感覚が変わるような気がするのです。その証拠に、動きだしてみると、たとえばその数分まえまでやっていた約束組手のときには感じなかった節々の締まり、各筋肉の緊張感、姿勢といったものがごく自然と形になってくれます。

 また加えて、最近は型をやったあとの呼吸の乱れがおおきくなりましたね。真剣にやると、そのあとすぐにちがう型を、ということがだいぶしんどくなってきました。
 まあ、単なる老化かもしれませんが、もし良いほうに解釈するならば、動作にあわせて呼吸も意識できるようになってきたということではないでしょうか。

 
 あと最近、筋肉痛が背中にでるようになりました。腹筋にだるさや重みの残ることはほとんどなく、腰から背中にかけて、なんというかこう張りのような感覚を帯びることがおおくなりましたね。
 これはさて、どういった変化の兆候なのでしょうか。


 組手などに関しては、そりゃもう無数といっていいほどの発見や工夫点がありますが、最近はきちんと拳の握りこみをするということを考えています。

 わたしはどうも栃木のY師範代に憧れているせいか、相手がからだの中心を守って突かせないように防御したりすると、とっさに拳をひらいて打ってしまうのですが、これだとせっかくの突進力があまり有効につかえません。それにわたしはまだそこまでのレヴェルに達していませんから、やはりいまは基本に忠実に、きちんと突きをだせるように動くべきなのです。

 だからそう考えると、基本の其場突きから受けから、すべての動作のなかで手の締めを意識するようになりますね。また逆にそうやって意識してすべての動きをやってみると、自分がこれまでいかにメリハリのない稽古をしてきたかというのが、自分でもいやになるくらいわかってきます。
 すべての根源は基本稽古にあり。やっぱり最後は、最初にもどってしまうようです。


 まあざっと振りかえるとこんな感じです。裏部長はあまり記憶力がたしかでないため、すっぽりと抜け落ちているものも、たぶん山のようにあると思いますが、それはおいおい、憶いだしたときに書きにくるつもりです。

 
 札幌はまだ、一面の雪景色、にはなっておりません。温暖化のせいなのか、今年はほとんど根雪にならず、いまも路面があちこちむきだしになって、一見しただけでは冬なのか秋なのかよくわからない風景が広がっています。気温も、北国育ちにはかなりすごしやすいものとなっております。

 そんなあたたかい冬に、これほど早く稽古納めをするのはなんだか残念な気もしないではありませんが、大学でやる稽古だけが武術の稽古ではありませんからね。来年の鏡開きの日、鈍っていないからだでそこへ参加できるように、冬ぶとりに気をつけて、あと二週間足らずの毎日をすごしてゆくつもりです。


 ではでは。またやって参ります。

 すっかり筆不精になった裏部長でした。
posted by 札幌支部 at 20:49 | Comment(3) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2008年12月16日

納めてきました!

 こんばんは。お久しぶりです。

 裏部長でございます。


 長らく書きこみをいたしませんで、失礼をいたしました。べつにさほど忙しいということもなく、これまでどおりの生活をしていながら、ついつい怠け癖を発動させてしまって、一気に数箇月間もご無沙汰をしてしまいました。

 栃木のみなさま、また他の支部のみなさんも、お元気でおすごしでしょうか。巷では不景気だインフルエンザだリーマンだ麻生だとなにかと騒がしい毎日がつづいておりますが、へこたれず稽古に邁進されているでしょうか。


 こちら札幌支部は、なんと早くもきょうが今年の稽古納め。師匠はもちろん、K先生、黒帯三人衆も参加しての、すこしだけ華やかな稽古になりました。やはり稽古は人数がおおいに越したことはありません。


 この模様もふくめて、今年の稽古の総浚いをあす、あらためて書きに参ります。
 一年間ですもの。どうしたって、整理するのにひと晩くらいはかかってしまいます。


 あした、ふたたび参ります。
posted by 札幌支部 at 22:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2008年09月13日

ヤッパリ武術ハムツカシイネ!

                  001.jpg

 
 こんばんは、裏部長です。

 昨夜の稽古は師匠不在でございまして、わたしが教室へ着いたころにはK先生おひとりのみ(冒頭の画像がそのひとコマです)。あとで部長が来てくれましたが、それとほとんど同時に今度はK先生が早退されてしまったので、基本的には“ふたりっきりの稽古”だったといえるでしょう。

 札幌支部としてはなんら珍しいことではありません。


 前半、K先生とは体道をやりました。来月からは道新文化センターでの講習もはじまるし、大学の授業では浅山一伝流も教えなければならない。その都度師匠がメインに教授して、K先生はその助手役をやっていられれば楽に済むんですけど、ときにはね、師匠がきのうの稽古のように不在になってしまうということもあるわけで、そういった場合にはどうしたってK先生が生徒たちに技を教えなければなりません。これ存外たいへんなお役目でございまして、へたなこといえませんから、あとあと師匠が手直ししなければならないような教え方ではいけないのです。
 このあたり、K先生のプレッシャーたるや凄まじいものがあります。

 そんなわけで、昨夜はとにかく復習! 復習! ばかりの稽古でした。意外にね、ひさしぶりにやってみると「アレ、この技こんな感じでよかったっけ?」ということにもなってきて、なかなかスムースに進まないものです。貴重な一時間ではありました。

                 002.jpg

 後半は部長とさしむかいで、空手のの稽古です。かれは今あらたに「二十四歩」という型を習って稽古中ですが、その前段階の「鷺牌初段」と「安南硬」をよく忘れる。ポッと抜けてしまうように忘れてしまうのですね。かれ、けっこうそういうところがあります。

 ですから、きのうはまず「二十四歩」の確認をしてから「鷺牌初段」、そして「安南硬」の復習をしました。かれには稽古後、じぶんの型ノートをつけるよう指示しました。そういうノートに記録しておけば、もし失念してしまってもおもいだすことができるだろう。このおれみたいに、と……。

 って、結局わたしもノートを盗み見ながらの復習でした。
 師匠、面目ない!


 栃木の師範ならびにTくんへ。

 例のDVD、K先生より預かりまして、昨晩みました。いやあどうも立派な作りでございまして、いささか驚いてしまいました。ああいった形態になっているとは想像しておりませんでした。

 Tくんの演武は、あの全員で動いているシーン以外、横移動の勇ましい立ち姿があるくらいで、ほかにはみられませんでしたが、いやあなかなかどうして、やっぱりとんだ貫禄です。K先生もびっくりしていましたよ。あの堂堂とした恰幅の青年はだれなんだ、ってね。
 いくらその流儀を稽古しているからといって、あの場の一員に加えてもらったということがあなたの稽古への姿勢をあらわしていますよ。いい加減にやっている人間を、よき指導者は選んでくれませんから。

 ただ、です。

 やっぱり一番に恰好よかったのは師範です。弟子が師匠のことを褒めたり、すごい! なんていったりするのは甚だ失礼なことではありますが、それでもあの姿はカッコよかったなあ。

 DVDのなかでは技を一本一本、ナレーションつきで解説してゆくわけですが、後半からいきなり師範が登場します。みていて、こっちでついつい拍手をしそうになりました。

 技の解説ですから、たまに映像が静止したりします。そのときの師範の姿がまたいいんだなあ。なんともみていて惚れ惚れするような立ち姿なのです。

 あの、後ろから鞘をああされて、下に抜いて振りかえって、という技がありましたね。あのときの静止画は水墨画にして部屋に飾っておきたいくらいでした
 全身にムダな力みがなく、その場その場に適した構えが、その瞬間その瞬間のなかで無理なく表現されている。だからこそあれだけ自然で、あれだけ「カッコいい!!」と思える姿があらわれてくるのでしょう。

 よいものを見せていただきました。ありがとうございました。

 
 きょうから三連休ですね。札幌は、遅れてきた残暑ですっかり夏気分です。
 半袖はそろそろタンスに仕舞いたいんですけどねえ……。


 あーあ、はやく秋にならないかしら。 
posted by 札幌支部 at 22:28 | Comment(2) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2008年09月09日

残暑はどこざんしょ?

 久しぶりにきて、書いたお題がダジャレです。

 ご無沙汰をしております。札幌支部の裏部長でございます。みなさん、この夏の暑さにも負けず、この初秋の残暑にも負けず、お元気でお暮らしでしょうか。世のなかはすっかり北京だ、相撲部屋だ、総理大臣だと騒いでおりますが、札幌支部は平穏無事に、日日の生活をおくっております。

 武術を修行する道場としてこれは良いことなのか悪いことなのか、八月いっぱい、札幌支部はお休みをしておりまして、今月にはいってからようやくの稽古再開となって、今週はきょうがその一回目。教室へいってみれば参加者はわたしと師匠のみであったため、きょうは体道のみをやって早早にきりあげました。

 栃木のTくん、コメントありがとうございます。DVDの件に関してはきょう、師匠よりお話をうかがいましたが、まだ拝見してはいません。可能であればいつか、この目で見てみたいと願っております。

 しかし、最近のあなたのコメントはみょうに落ちついてきましたね。以前のような荒荒しさというか、型にはまらない縦横無尽な文体はすっかり鳴りをひそめて、ちゃっかり大人な文章になってしまっているではありませんか。

 大学へ通って、すこし世間を知っちゃったかな……?

 学び、成長することは大切ですが、人間はどこかしら頑なな部分がないと、最終的には他者からの影響ばかりの、なんともつまらん生き物になってしまいます。
 つとめて生意気になる必要はありませんが、Tくんにはいつまでも、元気ハツラツとした若者でいてほしいですね。

 
 さて、これもまた本日師匠より教えられたのですが、あの『秘伝』のHPで、いつかの道場ガイドがインターネット版としてアップされているそうです。むろん、空心館のものもあります。
 空心館に関係のない人で、いまこのページを見ている方があれば、是非そちらのほうもお読みになってください。


 明日の札幌の予想最高気温は二十八度。遅れてきた残暑、という、なんとも厄介な一日が待っております。

 暑さ寒さも彼岸まで。あの言葉を信じて、どうにか乗りきりたいと思います。

 また書きにきますね〜
posted by 札幌支部 at 21:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2008年07月12日

ま、そういうことです。

 こんばんは、裏部長です。

 昨日のわたしの書き込みに、師匠がコメントを書かれておりましたが、いやはや裏部長もとんだ記憶ちがいで、お恥ずかしいことこの上ない。第一、師匠は学校の先生なのに、九月に名古屋へ行けるわけがないんです。新学期早早、出張でもない限り、そんなことはありえないのです。
 師匠が名古屋へゆくのは七月です。みなさんはお間違いのないように。

 あとは……ま、そういうことです。股関節を折ればいいんです。

 わかるひとだけわかってください。

posted by 札幌支部 at 19:20 | Comment(5) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2008年07月11日

基本的には変わらない?

 追い突きをするときに、みなさんはどんなことを考えて稽古していますか。
 
 指導する側の人間にとってはもちろんのこと、われわれ一般の修行者にとって、はじめに習うことは、まず足を出すことですね。空手の突きそのものに対してイメージが湧かないうちは、どうしても足を出しながら突いてしまうから、締まりのない、ただただ不安定なだけの追い突きになってしまう。これを直すために、まずは足を出しましょうと、突くがわの足をおおきく踏み出して、下半身の状態を安定させてから、その前足のうえへ重心を移動させて、それから腰をきって拳を出しましょうと、大体こんな感じがごくごく当たり前の流れかとおもいます。

 これまで、わたしたちも同様の指導を受けてきたので、こういった動きはある程度できているわけです。だって約束組手で追い突きをふつうにやっているのですから、これくらいの基本はできていないとおかしい。云わずもがな、というやつです。

 しかし。この“当たり前の動き”がいま、この北の地で少しづつ変化を始めているのです。


 なーんて、なんとまあ大袈裟な書き方なのでしょう!いくら久しぶりだからといって、この文章は大仰すぎるぞー!どうなってんだ、裏部長ー!と、怒らないで読んでやってください。

 あれは先月のことでしたかね。師匠とK先生とわたしとで道新文化センターへ通っていたころ、師匠がふいに、「これまで指導してきた追い突きのやり方は本格ではなかった」みたいな発見をされました。そのきっかけは、わたしの記憶が正しければ、師匠が顧問のようなかたちで助力している札幌大学の合気武道部の稽古。いわゆる合気あげの稽古を見ていて、ハタと膝をうつ瞬間があったというのです。

 たとえば両手をつかまれた状態で合気あげをするときに、その稽古の場で何人もの部員たちが「あがらない、あがらない」と悩んでいます。その原因はあきらかで、あげる手にからだがついていっていないのです。もしくはその反対で、胴体そのものは前へ前へゆこうとしているのに手が残ってしまっている。
 つまりは、全身をひとつにして使えていないということです。師匠はその稽古風景をはたから見ていて、やはり崩しという面から云っても、手も足も腰も軸も、すべてが一瞬にして同時に移動しなければ効果は生まれないのだなあと、ふと、そんな当たり前なことに辿りついたのです。

 これを念頭において、きょうの冒頭に書いた追い突きの流れを考えてみると、たしかに最終的には軸はきちんと移動しているものの、さきに出てゆくのは足で、腰や上半身はそのあとから、まるで足を追いかけるように出てゆきますね。上と下では、前方へ移動し終わるまでにタイムラグがあるわけです。

 これが合気あげであれば、技は成立していないはずです。向こうの理屈を応用すれば、足を出した時点ですでに軸もまえへ出ていなければいけないはず。一で足をだし、二で腰を移動させ、三で突くのではなく、一で相手の懐まで移動し、二で突くくらいのつもりでなければ、到底突きは本来の威力を発揮しません。

 またそのあとの動作も要検討です。こちらの黒帯連中は、今しきりと「腰をまわさない突き」に躍起となっておりますが、追い突きを一本突いたあとの二本目三本目、もしくはそのあとの追撃を考えた場合に、もはや腰をまわして突く追い突きでは不十分。腰をまわさず、腰を折る動きをもちいて突きを出してゆかなくては、その後の攻防に発展はしてゆかないのです。


 なんか一気に書いちゃいましたけど、イメージ湧きましたかね。

 この話のつらいところは、なかなか云いたいことが伝わらない点と、あとは、結局トータルで考えてみたときに、言葉にするとこれまでとほとんど変わらないという、なんだかよくわからない点にあります。

 腰をまわさない、とか、足をだすと同時に軸も移動させる、とかはそれなりに新しいのですが、突く瞬間の腰については、基本的にこれまで教わってきたことと変わりません。つまり、ぐっと腰をおとして、突く瞬間にサッと腰をもどす、出しっぱなしにしない。栃木ではわたしも、棟梁ことTHさんに「きちんと腰をおとして突け」と指導していただきましたが、あれと変わりません。ごくごく普通の、かーなーり基本的なことなのです。

 でもね、すべてがすべてこれまでどおりかというとそうじゃないんです。
 追い突きをつく、その突きの瞬間に突いたほうの腰をもどす。
 このとき、反対側の腰はどうなっていますか。右で突いた場合は左腰です。
 あなたの左腰は、引っ込めた右腰とは反対に、前へ出ていませんか。回転の要領で、自然と捻ってしまっていませんか。
 ここに「腰をまわさない突き」の要点が隠されているのです。


 きょうはここまで。まだわたしもその稽古を始めたばかりで、すっかり理解しているわけではないし、あんまり詳しいことは書けないので、今後いくらか進展があったらまたご報告いたします。九月には師範も師匠も、名古屋へいってM田先輩ともお会いになるそうなので、上記のことについてはそのときに披露されるかもしれませんね。

 九月かあ。暑いんだろうなあ、まだ。

 この夏はちょっと気張って、稽古でダイエットをしようと目論んでいる裏部長でした。

 また書きに来ます。
posted by 札幌支部 at 19:09 | Comment(1) | TrackBack(0) | 裏部長の日記