2007年03月27日

商品価値

 どうも、こんばんは。裏部長です。月日というものは流れてゆくのが早いもので、遠征からすでに一週間以上が経ってしまいました。あの怒涛のような三日間の疲れもようやく抜けてきて、あとは肩の痛みを治すだけとなりましたが、こんな些細な筋肉痛みたいなケガは、昨日もらった遠征のヴィデオを見て吹き飛ばすことにしますパンチ気合です。ダァーです。

 ダァーついでに、今日見たDVDの話でもしましょうか。映画ではありません。昨日のヴィデオ学習によって「稽古欲」に火のついた裏部長、今日は書店である空手家のDVDを買ってきたのです。
 これは“念のため”に実名は伏しておきますが、ある程度は有名な方で、すでに著書も多く出されていると聞いております(わたくしは一冊も持っておりませんが)。結構年配の方で、あたまに巻いたバンダナが印象的な……。

 内容としては突き、蹴り、体術、剣術などなどで、基本的には空手家と名乗っているわけですから、空手の技法が中心なのですが、わたくしは久久にこういった類のDVDを見ました。そして、ついつい、笑ってしまったのです。
 もちろん無内容とまでは云いません。一時間ほどの内容のなかに、ほんの二三秒ほどは「おっ」と想える動き、自分でもやってみたい動きなんかがありました。また、世の中にはこういった空手家がいて、またその動作をDVDにしようとする会社、またそれを欲する消費者たちがいるという、なかば社会勉強のようなこともできます。だから、このDVDを買ったことは決して無駄ではなかったと云えるのです。
 ただ。空手の技法として、あれはどうなんでしょうかねえ。あの突き、あの蹴り、あの躰捌きが、DVDを拵えるほどのものなのでしょうか。武術商品業界の、その商品としての価値基準がわかりません。もしかしたら、演武されているご本人にはきちんとした実力があって、しかしそれがVTRになると消えてしまう、もしくは撮影者がうまくその模様を押さえられていないということも考えられますが、しかし商品にするにはそのご本人が「OK」と云わなければいけず、当然そのときには映像をチェックしている筈なのですから、結局はそのひとに武術を見る目が無かった、ということになってしまうでしょう。うちの師匠が、こういった商品へ技を曝すときに一番懸念していることであります。

 手前味噌というかただの自慢というか(まあ、人間は所詮自慢したい生き物ですが)、昨年の遠征のときに、師範とお話しする時間が多くあったので、武術雑誌などでは有名な武術家T・Kさん、古伝空手家Uさん、武術研究家Y・Kさんの、このお三方について伺ったことがあります。わたくしはこのお三方をいづれも好きでしたし、もともと武術研究家のY・Kさんの映像を見たのがきっかけで「武術」というものを志したのですから、当然気に入っていたわけです。
 しかし、「この三人はどうですか」というわたくしの問いに対する師範の回答が凄かったですね。今でもあのときの驚きは消えません。
 そんな問いをするわたくしへ師範はこうおっしゃったのです。

「フンッ」

 まさに鼻で笑うとはあのことです。師範は、この有名な武術家三人を、鼻で笑ってしまったのです。歯牙にもかけない、というのはまさしくあのことを云うのでしょう。
 こんな風に書くと、うちの師範がえらく横柄で、偉そうな態度の人のように想われるかもしれませんが、全くそんなことはございません。もちろんそのあとで、鼻息だけではなく、ちゃんと言葉でもってその理由を話してくださいました。この人の刀法はここがおかしい、この人の三戦は脇の締めがなっていない、この人は問題外……といった塩梅に。
 このときを機会に、わたくしは世に出ている武術家たちの商品(書籍、DVD等)に対して懐疑的になりました。まあその一面では、わたくし自身のなかに武術そのものへ対する見識というか、経験のようなものが蓄積されてきて、そう容易くは信じないようになってきたためもあったでしょうが、何はともあれそれ以来、こういった類のDVDは買っていなかったのです。
 今日の経験でその意見が揺るがないものになりました。

 あんまりこんなことを書いているとまたぞろ何処からかクレームがつきそうですが、いち空手修行者の愚痴だとおもって勘弁してやってください。商品自体はちゃんと買ってみたのですから、どんな感想を持ったって構わないはずです(居直っちゃったよ、オイ)。
 とにかく、今後はよく考えてこういった買い物はしてゆかないと、なにせ武術関連のものはどれも高額ですからね。破産しないように気をつけないといけません。

 さて明日から三日間は稽古ぶっ通しですが、師匠は不在です。なんでも出張らしいので、K先生が先導役となって展開されるのでしょうが、教室の鍵とか諸諸のことはどうなるのか、わたくしには全く予想ができません。うまく三日間、稽古のできることを祈るばかりです。
 裏部長でした。
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2007年03月26日

ヴィデオ学習

 こんばんは、裏部長です。石川県の大地震はたいへんな被害でございまして、その復旧には時間がかかりそうです。現地の住民のみなさんはさぞかしご苦労をされていることでしょう。わたくしも地震は大嫌いで、もし自分の住んでいる地域がそんなことになったら?と考えただけで憂鬱になります。
 これ以上の被災者が出ないことを祈っております。

 根室の当破さん、またまた書き込みありがとうございます。棒術に関してはわたくしもまだまだ勉強途中なのでなんとも云えませんが、空手に関してはその共通項の多さ、いいですねえ。やっぱり古流、必ずどこかで繋がっているのでしょう。「構えは誘い」、いい言葉です。
 インターネットでいろいろと検索していたところ、『当破の一日一歩』というBlogを見つけたのですが、もしかしたらご本人のものでしょうか。もしそうだとしたら、こちらからもコメントを入れなくてはいけませんね。じっくり読ませていただきます。

 さてさて、今日も稽古はあったわけですが、師匠もK先生も不在という悪条件で、しかも月曜日は統計的にいっても参加人数の少ない曜日でありますから、ちょっぴり心配をしていたのですが、そのあたりはもう馴れたものと、師匠が今年の遠征で撮影した稽古風景のヴィデオをVHSへダヴィングしておいてくれたため、もし誰も来なかったらこれ見て帰ろうと、軽い気持で大学へ向かいました。
 そして予想通り、後輩たちは誰ひとりとして来なかったのです。
 珍しい体験でした。あのがらんどうの教室のなかで一人、静かに稽古のヴィデオを見る。一度掃除のおばちゃんが覗きに来ましたが、それ以外は静寂そのもの。なんとも清清しい鑑賞風景でございました。

 今回は去年と違い、冒頭の基本稽古から撮影を行ないました。道場の奥の隅っこへ三脚を立て、師匠のカメラをセットします。なるべく広いアングルで撮りたいと、わざわざレンズを装着しての撮影です。
 今回は図らずも大人数での稽古となったため、そのこと自体はとても喜ばしいことなのですが、こうして撮影したヴィデオを見てみると、ちょっと見づらいですね。何が見づらいって、ああして沢山の人間がバラバラに動くと、どうしても重なってしまう瞬間が出来てしまう、その人数が多ければ多いほどその回数は増えるわけで、たとえば大工の棟梁Tさん(以下、棟梁)だけを追って見ていても肝心なところで手前にいた子供たちとカブってしまって見えないとか、追い突きのために飛び込んだところでフレームから外れてしまうとか、そんなことの度重なり方が尋常ではないのです。
 こうして毎回撮影をしているのですから、来年以降はそこから教訓を得て、その方法をすこし改良してみましょうか。より鮮明に、よりクリアな映像とアングルで正確な記録映像を撮る!そんなテーマで、来年はもうちょっと巧く撮れるようにしたいものです。

 今日はまだ映像を一度、さらっとしか見ていないため多くは書けませんが、気になって終始目で追っていたのは棟梁です。いやあ、強烈のひと言に尽きます。
 実際にその姿を見たことのない人のために簡単な表現を用いますと、時代劇や落語なんかでよく「頭(かしら)」と呼ばれる、江戸っ子の代表のような男が出てきますね。喧嘩早くて、義理人情にあつくて、ヨッ棟梁!なんていう掛け声がよく似合う(わかりづらいか)。
 とにかく、「棟梁」という呼び名の似合うひとでありまして、まあわたくしもあんまり親しくお話をさせていただいたことがないため書けることも限られてくるのですが、そういう風格のある方であり、体格もたいへんなものです。屈強というか、デンとした感じのひとなのです(棟梁とMさんに纏わるおもしろい話はいづれまたの機会に)。
 この棟梁の突きが凄い。いや、その受け方も凄いし、そこからの反撃も凄まじい。師匠が若きころに鼻の骨を折ったのも、この棟梁の突きを喰らったからです。あんな躰で突進されたら堪りません。ドシンッという、床を踏みしめる音だけで参ってしまいそうです。
 まだ見馴れていないためかもしれませんが、とにかく今日の「ヴィデオ学習」では、この棟梁の動きに目を奪われました。次回の遠征では是非その胸板へ挑んでみたいものです。(恐る恐るがく〜(落胆した顔))。

 でも、アレですね。こうして熱心に稽古をしている風景を映像で見ると、自分の体内に、ムラムラと「稽古欲」みたいなものが湧いてきて仕方がありません。そんな、稽古したいなあ、という気持を胸に、まだ風のつめたい帰路へついた裏部長でした。
 
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2007年03月25日

栃木遠征2007 「稽古帳」篇A

 こんばんは、徐徐に体調のもどりつつある裏部長です。栃木のT君も心配を寄せてくれておりましたが、どうにか回復してきたようです。気づいてみればなーんてことはない、ただ単に遠征の疲れが少しづつ抜けていっているだけなのでしょう。旅馴れていない裏部長としてはなんらおかしな傾向ではありません。おそらくはあと二三日で完治するものと想われます。

 そんなことより、石川県附近の方はたいへんな地震でございまして、お察しいたします。今夜は眠れないでしょうね。余震もまだ続いていると云っておりましたし、なにより家屋などの崩壊が激しい。被害者数の喰いとめと早急なる復興を願うばかりです。

 さて今夜は遠征報告の「稽古帳篇」、そのパート二です。二日目の夜に行なわれた空手の稽古風景をお送りします。


○2007年3月17日(土)
 栃木本部道場にて空手の稽古。
 午後六時から七時半までは子供の部である。私は昨年もこの時間帯から参加していたし、また今年は今年で、彼らへお土産を渡す関係上からどうしてもその場にいなくていけなかったため、夕飯のあと、六時半過ぎには後輩たちとともに道場へ入る。
 相も変わらず子供たちは元気だ。そのテンションの高さにS呂君も苦笑するほどである。
 稽古内容は大人の部とほとんど同じ。違う点は、スクワットや拳立て伏せなどの筋力トレーニングが少し入っていることと、型をそれぞれの階級に合わせていろいろと稽古することくらいか。
 基本稽古終了後、一旦かれらを道場の隅へ固まらせ、師範が抜刀術を披露してくださる。札幌支部一同、坐して拝見する。
 今日はまず〔鏡心流〕から九本の技を見せていただき、加えて、〔無外流〕から二本ほど、珍しい理合の刀法を演武していただく。前者のものに関しては以前にも拝見したことがあったが、後者のものを見るのは今回がはじめて。興味深いことこの上ない。
 しかしいづれにしても、師範の刀捌き、その音、雰囲気、太刀筋の鋭さ、すべてが心地よく、できればずっと見ていたかった
 子供の部、後半は型である。下級のものから順にやってゆき、自分の現在稽古している型が終わるとそれぞれ抜けて最後には有段者のみが残るという方式。
 子供たちの型と自分たちの型とでは、そのテンポやリズムは勿論のことながら、たとえば「十六」という型のなかの最後の猿臂がこちらでは裏拳打ちになっていたりト、少しばかり違う箇所も見受けられて興味をそそられた。あれはどういうことだったのだろうか。
 七時半、子供の部終了。全員へ、北海道土産の「じゃがぽっくる」を渡す。このうちの何人かは大人の部へも参加するという。

 午後八時、大人の部スタート。参加者は師範、師匠、子供たち、Y先生親子、Sさん親子、大工の棟梁Tさん、昔はヤンチャだったMさん、昨日は見学だったOMMyDさん、紅一点の白帯の女性(名前を伺い忘れた……)。今年はI師範代ならびに去年お世話になったOさんとは会えず(残念!)。
 柔軟体操から膝の引きつけ(前、横)。札幌では稽古のなかで行なうこれらの動作をこちらでは冒頭にまとめてやってしまう。 基本稽古ひと通り(其場突き、前蹴り、受け四種、廻し蹴り、刻み突き、裏拳打ち、横蹴り、手刀打ち、其場でワン・ツー、後ろ蹴り、手廻し)。今日は子供たちがいるため、若干早めのペースで進める。先導はY先生。
 私はふだん稽古のときには外している眼鏡をあえて着用し、Y先生の真正面に立って、その動きを逐一観察しながらついてゆく。札幌支部では、稽古場が教室という環境の問題もあって、声を出さずに稽古をしているためか、各動作における気合にあまり馴れず。どうしても声(喉)で叫んでしまう。今回の稽古で唯一辛いことといえば、この発声の問題だけであった。
 
 中盤からは、移動稽古をすっとばして約束組手。大きくわけて、以下の四列で動く。

1:Y先生、裏部長、部長、S呂君。
2:T君、狗っち、Mさん、子供の部から参加のO君。
3:棟梁、Sさん、D君、OMMyDさん。
4:師匠と子供たち。

 Y先生から教わったことは数え切れない。もっと云ってしまえば、この躰で実際に体感した速さと威力こそが収穫である
 ただ、そう書いただけでは私個人の愉しみで終わってしまうため、どうにかこうにか文章にするが、同師が終始一貫して説かれていたことは、「脱力」という二文字である。
 どんなに力を抜いた気でいても、いざ突こうと想うと、躰はその準備を瞬時におこない、相手へ突進している最中に突きをはじめてしまう。手を、拳を握って力んでしまうのである。
 これをどうにか抜きたい。むしろ、相手の躰へその手先が触れるまでは突く気でいない。可能な限り、ぶらん、としておく。移動の動力は腰であり、軸である。この突進力を止めないまま相手へ殺到し、その胴体に隙をさがす。大抵、空手をわかっている人であればこちらの突きたい場所をあけて構えているだろうから、そこへ拳を放る。しかしこれは放るのであって、突くのではない。極限まで脱力状態を続けるのだ。
 この動作がカラダに馴染んでくると、至近距離から短く突くことも、届きそうもない遠間から、躰を倒しながらその力を利用して(相手へ倒れこみながら)突くこともできる。また、きちんと脱力がなされていれば、それらすべての突きを寸前で止めることもできる(ただ最初のころは、脱力しきってしまうと突きそのものが出来なくなるため、その中庸、つまり適度な感覚をつかまなくてはいけない)。
 要は、“腕をムチのように柔らかくつかう”という、あの毎度の一項なのだが、Y先生の突きを体感するとその凄まじさがよく解る。あの速さ、いやこの場合、「速さ」ではなく「疾さ」と書いたほうが正しいであろう。突きが見えない、という現象を体感して初めて理解できる理合である。
 躰全体のことでいえば、同師からは目附についても指導をされる(奇しくもこの夜、ご子息のT君からも同じ話を聴いた)。自分の軸(正中線)をまっすぐに保ち、目附を相手の正中線から外さない。これは突く際にも受ける際にも利用できる。突いてゆく際は相手から目を離さず、こちらの軸を相手の軸へぶつけにゆくが如く、受けのときには相手の腕などに目線を落とさず、目附は常に相手全体へ向けておき、躰だけを動かす
 
 このようなご指導を賜りながら中段追い突き、ワン・ツーと進む。あまりにも熱中しすぎていて、他の組の様子はあまり見られなかったが、ちゃんとVTRに残っているので、その模様などはこれ以降にアップしたい。

 稽古終了間際、毎年恒例の師匠vsY先生の組手。今年はここへT君も参加して、レヴェルの高い攻防が展開される。
 この模様に関しては、残念ながら描写の仕様がない。いや、やろうと想えば書けないこともないが、そこまで苦心をして書いたところで、あの場にいた人でなければほとんど判らないだろうし、それに、やはりあの組手の内容は自分たちだけの勉強材料として使用したいから、アップするのは止めておこう。今後気が向いたら小出しにして書いてみる。

 午後十時、終了。全員で集合写真を撮り、そのまま〔湯楽の里〕へ。
 入浴後、私はおもにY先生やT君とよく話した。愉しいひと時であった。


 これが二日目の稽古風景ですが、どうでしょうねえ。解るかなあ、これで。あんまり自信ありません。やっぱり映像があればねえ……。
 でもまあ、とにかくY先生の教えに関してはおおよその部分を書けたと想っておりますし、今後も憶い出したところがあればその都度書いてゆこうと考えていますので、興味のある方はどうかそれまで待っていてください。無責任ですみません。

 さあ、明日からはまた新たな一週間。今週はどういうわけか、四月を前にして、札幌支部ではすべての稽古がきちんとございます(明日は師匠不在ですが)。どんなことになるのか、それは行ってみなくてはわかりませんが、この時間帯で稽古するのも今週が最後。悔いのない一週間にしたいものです。
 裏部長でした。
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2007年03月24日

栃木遠征2007 「稽古帳」篇@

 こんばんは、裏部長です。何だかこのBlogは、静かなときはまるで死人のように閑散としていながら、賑わうときは急にバタバタと書き込みが増えるようですね目とりあえずは有難いことですグッド(上向き矢印)ただ、札幌支部の人間があまり書き込んでいないというのが何とも・・・・・・ま、いいっか。

 根室の当破さま、書き込みありがとう存じます。師匠からのコメントにもありましたように、一応は左様なスケジュールで動いておりますが、いかんせん指導者が大学の先生でもあるため、やれ会議が入って来られないとか、出張でどこかへ行かなければならなくなったとか、そんな種種の理由で不在にすることも多く、一般的な町道場の稽古風景が展開されている日ばかりだとは限りません。見学に来てくださることはたいへん嬉しく、われわれ門弟一同も歓迎をさせていただきますが、お手数ながらそのあたりの事前打ち合わせをお願いいたします。

 栃木のT君も書き込みをしてくれました。ありがとうございます。
 たしかに、浅山一伝流体術三本目「腕骨投」は危ない、いや、コワ〜イ名前ですね。体道ではたまに、こういった物騒な名前の技が出てきて、たとえば「阿修羅落」とか「両山嵐」とか、エエッ!?あんた何すんの!?といった印象を受ける名称がところどころに出て参ります。もちろん稽古としては他のどの技とも違えずふつうに教わりますし、実際に自分でも繰り出すわけですが、そういった野蛮な(?)名称があるというのも、武術を修行する上でたのしめる要素かもしれません。
 しかしまあ、T君はほんとうに修行熱心です。裏部長も負けてはいられません。前にもここに書きましたが、彼は現在、空手は二段剣道は現在の年齢で取ることのできる最高位である三段、これに加えて体道も居合もやっているというのですから、こりゃもう世辞でも何でもなく、わたくしの方がいくらも年上ですが尊敬しますね。それでいてまだ高校二年生(今年、三年生)だというのですから、行く末が恐ろしいです。来年会うころにはどんな腕前になっていることやら・・・・・・がく〜(落胆した顔)

 さてさて、怒涛の三日間を過ごした今年の栃木遠征でございましたが、今日と明日はこの三日間のなかの、その稽古における内容や発見、技のなかの注意点などを、ざっと想いつくままに書いてみたいと想います。
 本日は十六日の金曜日におこなわれた体道稽古の模様をお送りしましょう。


○2007年3月16日(金)
 午後七時過ぎ、栃木本部道場にて体道稽古。参加者は師範、師匠、T君、警察官Sさんのご子息・D君、見学のような形でOMMyDさんが来られる。
 稽古直前、師範より棒術のご指南あり。師範もこのBlogを読んでくださっており、私や狗っちが棒術に興味のあることをすでにご存知であったのだ。
 日本の棒術には大きくわけて三つの系統がある。つまり、1:剣術から出たもの、2:槍術から出たもの、3:棒術として生まれたもの、である。この点、沖縄(琉球)に発生した、いわゆる「」は、現地にあった武具へ対する用法が主であり、日本刀などに対してはかなり弱い(おもな用法としては、棍を三等分するようにして両手で持ち、メビウスの輪を描くように振るう。刃物以外にはこれでも良かろうが、相手が刀などを持っていた場合、こちらの手を斬られてしまう可能性が高い)。
 日本古来の武術流儀のなかに生まれた棒術はその点、きちんと刀などへの対応を考えており、たとえば相手の刀身を払うときでも横からその鎬の部分を打ち払うとか、もしくは相手が刀を振りかぶった瞬間にその顔面ないし喉を突く、あるいは躰さばきで相手の刀には触れずほぼ同時のタイミングでその霞(こめかみ)を打つなどの用法を有している。
 無比無敵流の棒術(名称としては「杖術」)では、相手の刀を打ち払って落とす際に、ただ棒をまっすぐに落としたのではその太さの分しか弾くことができないが、打つ瞬間に棒を返して(捻って)こすりながら落とすと、つまり円周率がかかるわけで、結局のところ棒の太さの三倍の大きさでもって払うことができる。よってその弾く威力は凄まじく、刀を持っている人間の手首を痛めるほどであるという。
 最後に、中国拳法での棒や、九鬼神流の棒術から独演型の技も見せていただく。云うまでもなく、いづれの技も興味深い。そして何より、あの長い棒をあの道場のスペースで、一切の狭さも感じさせずに振り回している師範に圧巻。感動すらしてしまった。

 メンバーが揃いきるまで、各各の復習。部長はS呂君と組んで浅山一伝流体術上段之位十二本を、私は狗っちと組んで、まずは彼の日本伝天心古流拳法初伝上段之位十二本を、続いて私の浅山一伝流体術下段之位十二本を、一気にやってしまう。ところどころ師範のご指導をあおぐ。

 後半は例の『拳法図』である。
 『拳法図』とは、日本武術研究所初代所長であり、本物の忍者でもあった藤田西湖先生が残された、図版六十枚ほどの絵の伝書であり、そこにはさまざまな恰好で向かい合ったり絡み合ったりしている二体の天狗が描かれているだけで、技の名称はもちろん、具体的な解説などはいっさい書かれていないという、いわば“謎の資料”。これを、先代・藤谷昌利先生などが解明し、さまざまな古流柔術との比較考察を重ねて、そしてついにすべての技法にその内容を与えることができた、という、何とも貴重なものなのである。
 札幌支部ではその一本目を、つい先日に行なったVTR撮りのときのような状況下でたまにやってみるのだが、稽古として本格的にやったことは未だかつて一度もなかったし、ましてやその資料をいただき、加えて実際に教わることが出来るなどとは夢にも想っていなかったから、「今日は拳法図をちょっとやってみよう」と師範から云われたときには驚いてしまった。もともと柔術好きの私としては、まさに夢のような話である。

 これは念のためということもあって、『拳法図』の具体的な技法内容に関してはここに書かない。師範や師匠の許可が下りれば書いてもよいと判断するが、あまり公開しないほうが今は良いかもしれない。
 ただし、実際にやってみて改めて感じたが、これは恐ろしい技である。ルールを作り、スポーツのようになった柔道や、なかば健康主義と化した合気道を批難する気がさらさらないが、やはり古流のものは技が厳しい。そんな当たり前のことを痛感できた、よい機会であった。


 まあ、初日はこんな感じで幕を閉じました。わたくしとしては、棒術の指南も受けられたし、あの『拳法図』の資料と、そしてその三本目までの技法を実際に教授されたこともあって、たいへん有意義かつ光栄な稽古でございました。ああ、体道の奥は深いな〜ト、改めてそんなことを想うことができました。

 明日は二日目、いよいよ空手稽古の模様をお送りします。しかし映像も画像もありませんからねえ、諸先輩方のあの凄まじさをどこまで描写できるか、ちょっと不安ではありますが、わたくしの文体の限界に挑んで、どうにか書いてみたいと想っております。
 お楽しみに!!
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2007年03月23日

動いてみなくちゃワカラナイ

 こんばんは、躰のバイオリズムが狂ったままの裏部長です。どうも変ですバッド(下向き矢印)わたくしは割と熟睡型で、夜は眠ってしまうと、翌朝起きるまでは一度も便所へ立たない人間なのですが、栃木から帰ってきてからというもの、毎夜のごとく起きてしまいます。なんだか熟睡もできていないような気がするし、躰そのものも、疲れているんだか疲れていないんだかよくワカラナイような状態でして、どうもいけませんね。本調子ではありませんふらふら

 そんな最中ではありましたが、今夜もきっちり稽古してきました。参加者は師匠とK先生とわたくしと少し遅れてS呂君の四人。
 基本稽古は昨日同様受けまで。移動は追い突き、逆突き、前蹴り・廻し蹴り、横蹴り、両八字立ちを交互に繰り返しておこなう横移動、というメニューでした。
 型。まず全員で「安南硬」、久しぶりに教室中のすべての椅子と机を片づけて、ひろ〜いスペースで打ってみます。
 S呂君とK先生は引き続きこの型の復習をし、その間にわたくしは師匠より、次なる型「二十四歩」を教わります。これはもう諸先輩方はご存知の通り、今までにないような動きのバリエイションと軸の安定性、そして何より演武線の確保に苦心しそうな型であり、一応流れだけは憶えましたが、馴染むのには時間がかかりそうです。
 中盤、体道。わたくしの浅山一伝流体術奥伝之位から、三本目「腕骨投」を教わります。昨夜に比べればいくぶんスムースに進み、体道に関しては不得手なS呂君もどうにかつき合ってくれました手(チョキ)

 そして最後は約束組手です。四人ですから、最初は八の字のラインで相手を交代するシステムでやるのが宜しかろうと、二人づつで向かい合い、突いたひとが受け、受け終わったら横の列へ移動してまた突く、という流れで始めてみたのですが、開始後三分ほどの時点で、このシステムにはほとんど意味がないということがわかり、結局いつもの通り、ふたり組になってやることとなりました。
 最初、わたくしは師匠と組みます。師匠に突かれるときはまず、1:構えを少し変えてみる。鏡を前にいろいろと試行錯誤した結果、これまで行なっていたように、前手を相手の右体側へ合わせて構えてしまうと自分の胴体に長方形のスペースが出来てしまい、割合大きめの余裕を相手に与えてしまう。これを防ぎ、かつ突ける場所を確保しておくには、前手そのものを躰の中心に置き、肘は腰につけて、水月のところのみを空けるように構える。こうすれば、完全に隙を消したわけではないから、相手としても突けるはずである。2:栃木でY先生よりご教授いただいた、“相手の突きを呑み込んでしまう作戦!”。相手の拳がこちらの胴体へ当たる寸前に脱力し、尻餅をつくように腰をまげて相手を吸収し、すぐさま元の構えへもどる。若しくは、自分はほとんど動かず、相手の突き(突進)そのものを止めてしまう(呼吸の張り、微動たる前進)。
 自分から突く際は、1:腰の強烈な突進、その殺到力をおもに下半身にて行ないつつ手そのものは柔らかく使って、相手の隙を見つけて攻撃する。2:打ちへの変化ができればやってみる。3:目附を意識する。常に相手の正中線へ目をむけ、そこへ己の正中線を肉迫させながら軸を安定させ、両手での攻撃をおこなう(目附に関してはY先生、そしてそのご子息であるT君からも同様のアドヴァイスを受けた)。
 これらのことを意識しながら、息が切れるまで、とことん突いてみました。やっぱり、栃木での経験が早くもすこし活かされているような気がしました。

 続いてK先生と。こちらでも基本的に師匠へ対したときと同じテーマでやってみたのですが、K先生は攻撃される際にまず横へ動かれますし、もちろん構えから受け方から突きから、何もかもが師匠とは違うわけなので、その場その場でどうにかこうにかそれへ対応して動いてみました。
 受けた際の印象でいうと、やっぱり前手を正中線上に置くと相手からは邪魔に見えてしまい、それを払って突くというスキルを持っているひとには通用しないということ。今日もK先生には、二度ほど左手を払われてから突かれてしまいました。もう少し外へはずし、その程よい位置を探すことが課題になりました。
 突く際にはとにかく固執しないで、相手の状態にあわせて展開すること。一本目の突きだけではなく、そのあとの突きないしは打ち、これらを相手の反応にあわせて組み合わせ、的確に繰り出すこと、これを心がけました。ただ、こちらとしてはK先生のように、まだ相手の前手を払って突くという動作に馴れていないためか、そういったことをせずにどうにか突けないものだろうか?と考えてしまいます。その結果、若干上段気味になってしまったり、ハナから一本目を捨てて二本目以降に賭ける、なんて作戦を取ってしまうのです。ここんところの変化の仕方も今後の課題になりそうです。

 しかしまあ、急に白熱して参りました。今日は黒帯を締めている人しかいない日でしたから仕方もありませんが、今後はこれくらい、いやそれ以上の稽古が展開されてゆくのでしょう。体調が悪いとか、バイオリズムがどうとか、そんなことは云っていられません。わたくしも早く本調子にもどさねばなりません。
 今日の稽古での名誉の負傷は「肩」です。左肩。K先生に前手をパシンと払われてしまったときに、一瞬ですが、肩が外れそうなダメージを感じました。実際には外れていないので慌てることはないのですが、着替えるときなんかはちょっと痛みます。あれはおそらく、まだ前手で受けようとしているか、もしくは、左手(肩)に力が入っているのでしょう。適度な脱力と芯の確保、当分はこのあたりにも気を配って、構えの改良を続けたいとおもいます。

 明日からはいよいよ『栃木遠征2007「稽古帳篇」』がはじまる・・・・・・かな?いや、きっと始めてみせます。
 し過ぎない程度に期待して待っててくださいわーい(嬉しい顔)

 裏部長でした。
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2007年03月22日

躰をひらいて崩れを生む。

 こんばんは、裏部長です。昨夜来申し上げているように、今日から札幌支部の稽古もいつもどおりに始まり、わたくしも参加して来ましたが、懸念は的中するもので、参加者は裏部長のみでございました。もちろん師匠もK先生もいらっしゃいましたが、門弟はわたくしのみです。馴れているとはいえ、淋しいこちゃな。どうなってんねやろ。

 ただひとつ救いだったのが、教室内の机や椅子が、床のワックス掛けのためにすべて一方へ寄せられ、それらを移動させる手間が省けたことです。いつもあんな風だったらどんなに良いかと、改めてその手間隙を考えながら胴着に着替えておりました。

 稽古の内容としては、基本稽古を受けまでやり、それから移動稽古(追い突き、逆突き、追い突き・逆突き)をやって、そして後半はもっぱら体道です。なにせ今日はわたくししか居りませんから、わたくしに合わせて、浅山一伝流体術奥伝之位から、一本目「打込」(+別法)二本目「前落」のふたつを教わりました。
 これ、どうして二本だけかというと、「前落」をやった時点ですでに時間が無かったからであります。たった二つの技に、およそ一時間ほどは掛けておりました。今までにはあまり例のないことであります。
 理由は単純です。この二本の技を、たいへん深く掘り下げて稽古をしたからです。各動作における躰の位置、形、崩しのライン、そのようなものをいろいろと考えながら稽古するうちに、あっという間に六十分という時間が過ぎてしまったのです。

 今日の稽古で教わった大きなポイントは、技のなかで行なう“躰の開き”です。これは空手のほうで云うと、猫足立ち・手刀受けをするときの、あの開きですね。これを上記ふたつの技でうま〜いこと用いるわけです。
 つまり、この際には、右手(右半身)と左手(左半身)はまったく違った方向へ動いている、ということですね。開くということは、その二つの方向へ離してゆくことになるわけですから。
 上の技でいうと、「打込」は上段受けと手刀打ち、「前落」は手首の引きと手刀打ちです。こんな風に書くと、技を知らないひとには何のこっちゃ全くわからないでしょうが、このふたつの動作を同時におこなうためには“躰の開き”がどうしても必要になってきます。
 また肝心なことは(空手における躰の開きと柔術における躰の開きの違いとしては)、躰を開くことによって、ほぼ同時のタイミングで、相手を崩しているということです。これが無くては、ただ受けているだけ、ただ打ち込んでいるだけとなり、技に流れがなくなってしまいます。動作(受け・開き)=崩し、なのです。
 そんなことをやっている内に今日は稽古が終わってしまいました。大切なことですので、きちんと自分のなかで消化しておきたいと思います。

 ああ、なんだかんだと書いていると、栃木遠征の「稽古帳篇」が書けなくなってしまいましたね。これは今度、稽古のない日にでもじっくり書くことに致しましょう。あんまり長いBlogというのも読むのがしんどいでしょうし。
 明日も稽古はあります。栃木から帰ってきて、どうも体調というか躰のリズムがおかしい裏部長ではありますが、どうにか頑張って参加したいと想います。
 部長やS呂君は元気にやっているでしょうか。帰ってきてすぐに風邪を発症、ということにはなっていないでしょうか。前例があるだけに心配であります。

 それでは、また明日に。
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2007年03月21日

栃木遠征2007 「道中記」篇B

○2007年3月18日(日)栃木:晴れ、東京:晴れ。
 朝七時過ぎ、起床。昨日の寝坊の一件があったため、また昨夜のあの盛り上がりのためもあって、あまり良く眠れず。後頭部のあたりが少し重い。
 眠気眼でテレビ朝日のヒーローもの二本を見る。後半の『仮面ライダー電王』を見ながら身支度をする。
 八時半、ロビーへ下りる。階下にはすでに師匠ご家族がお待ちであったが、私のほかに門弟の姿はなし。
 昨日のリヴェンジ、成る。
 そのうち、部長、S呂君、狗っちと、順番に全員が下りてきてチェック・アウト。ホテルを出る。
 ここからはまっすぐ羽田空港へ。何でも正午までに車をレンタカー屋へ返さねばならず、また私たちの乗る飛行機が午後二時発であるため、この時間に出てもあまり余裕はないのである。
 青空の向こうに薄く、微かに富士山を見ながら走る。思えば、今回の遠征では師範のご自宅へ伺うということがなかった。別れの挨拶も、昨夜のあの〔湯楽の里〕でかわしたぎり、何だか中途半端になっていたし、なによりこの度の御礼をいっていない。それに、去年の遠征のときのように差し向かいでいろいろと御話も伺いたいところであったが、いかんせんスケジュール的に余裕がなく、その朝になって急に申し出るのもなんだか失礼なような気がしたので、やむなく御自宅の前を通過しながら心のなかで御礼を申し上げる。
 「ありがとうございました」

 今日もまた高速道路を軽快に飛ばし、相も変わらず門弟たちはみな一様に爆睡をしながら東京へ。去り行く栃木の地が、今年はなんだか、名残惜しいように想えて仕方がなかった。
 レンタカー屋に着いたのは午前十一時半すぎ。乗り心地のよかったアルファードを返してすぐさま向こうの送迎車へ乗り込む。
 羽田空港到着後、師匠ご夫婦の手でもってわれわれのチェック・インを済ませていただき、散会となる。これから師匠ご家族は、奥様のご実家のある静岡へ。
 昼。門弟四人で、比較的空いていた饂飩屋へはいって昼食をとる。
 食後、搭乗まではまだ時間があるというので、ある者はお土産を買い、またある者はどこかの店で外国産の「石」を千円前後で手に入れてくる。
 私はターミナルの散策。ここはおそらく、近年に新しく出来た第二ターミナルというやつであろう。造作が真新しいし、その内へ入っている店舗がまたすごい。なにせ丸善が入っているディズニーが入っている、何だかわからない高級ショコラの店が入っているト、とにかく空港なのにどこか高級デパートの様相を呈していて、そこを歩く観光客はさながら銀座あたりの奥様方だ。その服装だけを無視すれば、まるで豪華なウィンドー・ショッピングである。
 私はその丸善で本の立ち読み。これだけで三十分以上は費やせる。
 午後一時半、このまま神奈川の実家へ帰る狗っちと別れる。彼と札幌で再会するのは大学がはじまる四月になってからだ。躰のどこにも新しいキズを作らぬよう、きつく云い聞かせておく(彼は長期休暇というと必ずなにか無茶をして、カラダのどこかに怪我をしてくるのである)。
 二時、ANAの飛行機に乗って離陸。来るときの元気はどこへやら、一時間十五分の空の旅、終始眠って北の地へ。

 空港到着後、バス乗り場に停車していたロングターム駐車場への送迎車へ乗り込む。
 三時過ぎ、ふたたびS呂君の車に乗って一路、札幌へ。すでに夕日の光る見馴れた道を、彼の愛車は軽快に走る。
 帰途、部長をその自宅へおろし、私は出発地点である札幌大学へ。行き帰りの運転、S呂君、ご苦労さまでした。


 というわけで、これが今回の遠征の道中記です。あくまで記憶を頼りに書いているため、もしかしたら抜けているところ、または間違っているところ等あるかもしれませんが、行った人間が黙っていればわかりませんからそっとしておいてください(ウソウソ目気づいたらあとで書いといてくださいな)。

 三日間に渡って書きましたこの道中記をお読みになればわかる通り、今回の遠征は前二回のものとは大いに違って、たいへん賑やかな、またたいへん愉しげな二泊三日となりました。それはひとえに、本部道場のみなさま方のご厚意のおかげであります。
 昨夜のわたくしの記事へ寄せていただいたY先生親子の書き込みを見てもわかるように、向こうの方はどなたもたいへんご陽気であり、また予てよりこのBlogを読んでいてくだすったためか、われわれのことに関しても本当によくご理解をいただけておりまして、わたくしと部長にとっては再会、狗っちとS呂君にとっては初の出逢いとなる諸先輩方ともおもいのほか早くに打ち解けることができました。
 師範の優しさ、深さ、大工の棟梁Tさんのあの迫力、軽く笑いをふりまくOMMyDさんのジョーク、Sさんの武骨さ、Y先生の笑顔・・・・・・そして何よりわれわれの心の壁を打ち破ってくれたのが、Y先生のご子息T君と、Sさんのご子息D君の、あの酔っ払いばりのテンションの高さです。彼らの明るさがなければ恐らく、あれほどまでに打ち解けることはできなかったでしょう。
 門弟一同を代表しまして、ここに深く深く御礼を申し上げます。
「ありがとうございました。また来年もよろしくねぴかぴか(新しい)

 特に土曜日の、あの空手稽古のあとのひと幕について今後また改めて書きたいと想っておりますし、肝心要の稽古の内容については、明日以降に『栃木遠征2007 「稽古帳」篇』として書いてゆくつもりです。わたくしの拙い文章力で、諸先輩方の巧さ、技の鋭さ、凄まじさがどこまで伝わるかはわかりませんが、出来るかぎり書いてみたいと想います。
 
 と、そんなことを云っている間に、札幌支部でも稽古がはじまる頃となりました。本部道場のみなさまに掛けていただいた御声と与えていただいたアドヴァイスに恥じぬよう、われわれもより一層の精進を積んで参りたいと想います。来年は本部道場若手集団「空心ズ」vs札幌支部黒帯三人衆の対決があるかもしれないのです。ウカウカなどはしていられません(負けはすでに見えておりますが・・・・・・もうやだ〜(悲しい顔)

 明日もまた午後五時からの稽古です。遠征に参加したメンバーはあの夜に得たさまざまな教訓を胸に、そして遠征に参加しなかったメンバーもまた、春を前に、また新たな気持で稽古へ参加してもらいたいと想います。裏部長も可能なかぎり参加をいたします。
 と云いつつ、また独りだったらどうしよう〜ふらふら

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2007年03月20日

栃木遠征2007 「道中記」篇A

○2007年3月17日(土)栃木:晴れ。
 朝。目を覚まして時計を見ると、なんと九時!すでに集合時間を過ぎている。実は裏部長、この一時間ほど前にちゃんと起きていたのだが、緊張感の欠如かもしくは睡魔に敗北したのか、二度寝をしてしまったらしい。不覚!!
 急いで支度をし、寝癖の頭髪もそのままに荷物だけを持って部屋を飛び出す。ロビーにはすでに師匠ご家族はもちろん、後輩たちも全員きちんと集合していた。ああ、無念!!
 すぐさま車に乗り込み、一路日光へ。今日は日中を観光に費やす予定だ。
 今日も栃木はよい天気である。狗っちは自慢のカメラを取り出し、窓の外を流れる風景に向けて、パシャパシャとシャッターを切っている。
 今日のメイン・イヴェントのひとつ、〔イロハ坂〕へ差し掛かったのは昼前。ここは走り屋たちの名所のひとつで、かねてよりS呂君が来たがっていたところである。
 まずは登り。S呂君、右手に師匠のヴィデオ・カメラ、左手に自分の携帯電話を持ち、助手席からそのコースをあますところなく撮影する。なんでもお仲間からその全容を撮影してこいとの指令を受けていたらしい(どの世界にも物好きというのはいるものである)。
 登りきったあとは奥日光である。第一回目の遠征のときにも来た〔湯滝〕へ向かう。
 ここへ着くなり、狗っちが猛スピードで駈け出した。冬季閉鎖中の便所の前までいって慌てている。もどってきたところを見ると、片手で口を押さえている。

「どうした?何かあったんか」
「い、いえ、ちょっと酔ったもので・・・・・・」

 吐きそうになっていたらしい。

 まだまだ雪の残る湯滝を見てから、その麓にある茶屋風の店で昼食。師匠より、一本五百円の鮎の塩焼きをご馳走になる。
 食後、狗っちらが変り種のソフトクリームを買う。彼は「わさび」、部長は「みそ」・・・・・・と、S呂君まで買うものだから私も参加したくなり、無難ながら珍しい「ピーナッツ」を買って食べる。
 すっかり躰が冷えてしまう。
 食後、登ってきたイロハ坂(登りと下りは別コース)をうねうねと下降する。狗っち、またも酔う。
 帰途、そのまま〔日光東照宮〕へ寄る。ここも第一回目の遠征で立ち寄った名跡である。
 あれは本堂というのか、入るのに拝観料の要る箇所があり、しばし考える。私と部長は以前にも来たから、今回も無理して金を払ってまで見る必要はないが、狗っちらはほとんど初めてである。せっかく来たのだから、ここは千円ばかりを払ってでも見たほうがよいであろう。
 というわけで、中へは師匠ご家族と狗っち、そしてS呂君の五人が入ることになり、私と部長は、“金を払わなくてもじゅうぶん愉しめるコース”を歩くことに。
 最初に向かったのは〔二荒山神社〕。境内まで続く、長い一本道が印象的な神社で、荘厳な気持になりながら、「いいですなあ」と部長ともども、老人のような顔になって歩を進める。
 ここから帰ってもまだ師匠たちはもどって来ていなかったので、反対側の道を進むことに。この奥には〔日光東照宮美術館〕なるものがあり、入館料はかかるが、しかし本堂の拝観料に比べれば安いものと、何だかよくわからないがエイッとばかりに入ってみる。
 そうしたらどうだ、たいへん素晴らしい空間が広がっていたではないか。日本間の美しさ、狭さ、空気の冷たさを感じながら、襖絵などを見てまわる。先刻以上にしみじみした心持になり、部長といっしょに「いいですなあ」を云いながら堪能する。

 師匠らと合流し、そこからは再び栃木へ。

 夕刻。師匠ご家族はそのご実家にて夕飯をお食べになるため、われわれは本部道場をベース・キャンプのようにして、自由行動をすることに。
 午後五時までは好き勝手にカラダを動かして時間をつぶし、それから外へ。思えばこうして、自分たちだけで栃木の町なかを歩くことは初めてであり、若干不安を感じつつも、徒歩数分のところにあったファミリー・レストラン〔coco's〕へ入る。ここは昨年の遠征で、空手の稽古のあとに師範やY先生らとお茶を呑んだお店である。
 食後、腹ごなしのために三十分ほど自由行動。私はおなじ敷地内にある文教堂書店で本の立ち読み。
 六時半、道場へもどる。すでに子供たちの稽古が始まっている。すでに二度もこちらへ来ているとたいしたもので、ほとんどの子たちの顔に見覚えがあった。
 
 胴着に着替えて彼らの稽古を見学。基本稽古と型の合間に、師範が抜刀術を披露してくださる。流派名としては「鏡心流」と「無外流」の二つのみであったが、いづれも興味深いものばかりで、間近でこのような演武を見ることができたのは幸運であったろう。
 私個人の感想でいうならば、技の鋭さとか、その威力以上に、師範の刀捌きがこの上なく心地よく、見ていてとても気持がなごむ。あの抜刀のきれいさ、空を斬る鋭い音、そして納刀するときのあの緩やかさ・・・・・・その全てが、まるでマイナス・イオンを発しているがごとくに私の気持を鎮めるのである。よい機会であったと想う。
 七時半、子供の部終了。全員に、北海道土産の「じゃがぽっくる」を渡す。このうちの幾人かは大人の部へも参加するという。

 八時過ぎ、大人の部開始。稽古前にY先生と無沙汰の挨拶をかわす。T君ともども、昨夜の土産についてご丁寧な御礼を承る。
 今日は子供たちがいるため、若干早めに進む。
 まずは柔軟体操から膝のひきつけ、そして基本稽古へと流れてゆく。ここの内容は札幌支部のものとほとんど変わらず、其場突き、前蹴り、受け四種、廻し蹴り、刻み突き、裏拳打ち、横蹴り、手刀打ち、後ろ蹴り、其場でワン・ツー、手廻しくらいなもの。ただ違う点といえば、その狭さと、そして気合の発声である。日ごろ稽古場の環境上、声を出さずに稽古しているため、どうもこの気合には馴れない。どうしても声で叫んでしまうのである。
 中盤からは移動稽古をぬかして約束組手。三三五五集まった人数は図らずも第一回目のときに及ぶほどの多さで、それらを四つの列にわける。つまり、

一、Y先生、私、部長、S呂君。
二、T君、狗っち、昔ヤンチャだったMさん。
三、大工の棟梁Tさん、警察官のSさん、そのご子息D君、真っ赤な愛車のOMMyDさん。
四、子供たちと師匠。

 の四組である(私の記憶が正しければ、だが)。

 この約束組手で教わったことは、ここに収まるほどの短文では書き表し切れないほど深く、そして濃密なものであった。であるからして、その詳細は「稽古帳篇」か、もしくは今後のBlogにおいて、よく噛み締め消化したうえで書いてゆこうと想う。ただひとつ云えることは、Y先生が私たちの動きを把握し、的確なご指導とご助言をお下しになったことである。この約束組手を通してなにも収穫がなかったという人間は、おそらく武術に向いていない者であろう。そこまで云い切れるほど、Y先生との稽古は愉しく、有意義なものであった。
 もちろん今年も稽古の風景を師匠のヴィデオ・カメラで撮影しているので、あとでそのVTRもよおくチェックして、そこから気づいたことを改めて書いてみたいと想うが、他の有段者の方方もたいへん愉しそうに稽古をされていたそうで、賑やかなひと時を過ごせたことは、はるばる北海道から来た者にとっては有難いことであった。

 稽古のあとは恒例の、師匠vsY先生の組手。今回はそこにT君も参戦しての賑わいを見せたが、見物人の数が多かったため、手持ちでカメラをまわす私としては少し難儀をした。巧く写っているとよいのだが・・・・・・。

 稽古終了後、全員で集合写真を撮って道場を出る。そのまま、師範のご自宅の近くにある温泉施設〔湯楽の里」へゆき、全員で“裸のつき合い”をする。露天風呂なんかへ入っていろいろな話をしたのだが、そこはやはり同年代のつながりというものがあり、札幌支部の四人にD君とT君の六人でおおいに盛り上がった。風呂から上がったあとも、師範をはじめ全員で飲食をしながら、みな普通の子供にもどって笑い、そして語らった。狗っちなどはD君と兄弟のように意気投合し、最後にはメール・アドレスを交換する始末(これについてはまだ後日に書いてみよう)。
 私はY先生、そしてT君といろいろな話をした。この一夜がなければ当分縮まることのなかった諸先輩方との距離が、たった数時間で一気に接近したような気がした。

 愉しい時間というものは儚いもので、気づけばすでに午前零時過ぎ。
 名残惜しくみんなとお別れをして、われわれはホテルへ。
 就寝は午前二時をまわった。心が興奮して、すぐには寝つけなかった。
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2007年03月19日

栃木遠征2007 「道中記」篇@

○2007年3月16日(金)札幌:晴れ、東京:晴れ。
 午前九時半、札幌大学集合。昨年までは参加人数が少なかったし、師匠のご家族が札幌から同道されるということもなかったので、空港まではいつも師匠の御車に乗せていただいていたが、今年は、遠征に参加する門弟の数からして四人と多く、また師匠の奥様ならびにご子息(ヨッ、六代目!)もともに行かれるため、空港へは二手にわかれて向かうこととなった。
 師匠ご家族はもちろん師匠の御車で行かれ、われわれ門弟たちは、車好きの運転好きであるS呂君の厚意でその愛車へ乗せてもらうことに。
 裏部長、S呂君、部長、狗っちの順で全員集合。出発前の「気合に満ちた四人」といったテーマで写真を一枚撮ろうとするが、裏部長持参のデジタル・カメラがうまく作動せず、やむなく諦めて車へ乗り込む。
 九時四十分、出発。空は快晴。絶好のドライヴ日和のなか、S呂君のドライヴィング・テクニックも光って、車は順調に進む。
 十時半過ぎ、新千歳空港ロングターム駐車場着。この駐車場は長期旅行者が車をながく停めておける特別なスペースであり、この栃木遠征では第一回目のときに使用した記憶がある。ここへ駐車した利用者は、送迎のバスに乗って空港へと向かうのだ。
 ただ、前回利用したときはその手続きなどをすべてを師匠にお任せしていたため、若干戸惑う。存外なにもしない質の裏部長、どうにか年長者の面目を保ちつつなんとか空港へとたどり着く。
 空港ではすでに師匠ご家族が到着されており、合流するなりすぐさまチェック・イン。昼食時をまたぐため、おのおの自分の食べものを買ってから搭乗する。
 十一時三十分過ぎ、新千歳空港離陸。

 午後一時過ぎ、羽田空港着陸。すぐさまレンタカー屋の送迎車へ乗り込み、空港外にある営業所へ。
 今回借りたのは「アルファード」という、ジャン・レノがCMをやっている大きな車だ。後部座席のスライド・ドアは自動で閉まるし、カー・ナヴィゲイション・システムはいろんなところで喋ってくるし、とにかく高級感溢れる空間へと乗り込んで、一路栃木をめざす。
 運転はもちろん師匠。助手席にはS呂君、中間席には私、部長、狗っちの三人が坐り、後部座席には奥様と六代目が入られる。
 走行開始から一時間ほどはみな元気で、窓の外の風景をネタにいろいろと会話を弾ませていたが、高速道路の、あの何の変化もない一本道が長く続くようになると次第に声も少なくなって、夕日がさすころになるとほとんどの門弟が寝てしまう。師匠ひとりに長時間の運転をさせておきながら門弟たちは大口あけての爆睡モード。なんとも失礼極まりない情景だが、斯くいう裏部長も気づいたら「ああ、もう栃木か」のお仲間であり、面目次第もない。

 栃木へ入り、宿泊先のビジネス・ホテルへ荷物を置いてから、行きつけのトンカツ屋〔げんこつ亭〕へ。暖簾が出ていなかったのを師匠がいろいろと連絡をして開けていただく。ここへは遠征のたびに寄らせていただいている。
 広い座敷で夕食。もうここの揚げ物の味といったら、師匠が惚れ込んでいらっしゃるだけのことはあり、札幌では味わえないものばかりだ。それにあのヴォリューム!稽古前に来るたびに、「ああ、こんなに食べてしまっては・・・・・・」と苦渋の想いに浸らざるを得ない量である。
 七時過ぎ、満腹になって店を出る。外はすでに夜。札幌では体感できない暗さのなか、いざ道場へと向かう。
 
 七時半過ぎ、栃木本部道場にて体道稽古。稽古前、師範へ無沙汰の挨拶をする。
 師範はわれわれのこのBlogを欠かさずチェックされているようで、先日書いた「拳法図」の話、そして、私と狗っちが棒術に興味があるという話を受けて、稽古の前に、特別に棒術の指導をしてくださる(詳細は「稽古帳篇」にて)。
 稽古ではまず、われわれが現在やっている体道の復習から。部長はS呂君と組み、私は狗っちと組んでそれぞれの段階を復習する。この間に師匠、Y先生のご子息・T君、警察官Sさんのご子息・D君、見学のような形で四段のOMMyDさん(このイニシャルでわかるかな?)がやって来られる。
 復習がひと通り終わったところで、なんとあの「拳法図」の技を教わる。師範は私たちへ、お土産代わりに、十本目までの「拳法図」のコピーを用意してくだすって(『水かが見』という冊子も)、そこから今日は三本目までを教えてくださるという。
 たいへん光栄なことながら、その技法の面白さ、奇抜さ、そして恐ろしさに舌をまく。師範のご指導、師匠のアドヴァイスを受けて、まるで料理を堪能するかのように技を学ぶことができた。
 十時、終了。T君へ、お土産の毛蟹を渡す。これは昨年、私ひとりだけの遠征のときに、「今度来るときはカニをお土産にお願いします」と彼が冗談半分にそう云ったのを、「じゃあ、本当に持っていってやろう」と、こちらも半分ジョークのようなつもりで持参したものであり、そこに他意はなかったのだが、まさか本当にカニを持ってくるとは想っていなかったT君はおおいに驚き、そして恐縮しながらその箱を持って帰ってくれた。

 ホテルへの帰途、コンビニエンス・ストアへ寄り、明日の朝食を買ってから帰宿する。明日は午前九時にロビーへ集合、ということになる。
 裏部長、午前一時に就寝。
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2007年03月18日

帰って参りました!!

 お久しぶりです。裏部長です。本日、無事に栃木遠征から帰って参りました。このBlogを不在にしていた期間を見てもわかる通り、遠征はたったの二泊三日であり、稽古に費やした時間はトータルで考えても四時間ほどしかないという、遠征なんだか遠足なんだかよくわからないような短期決戦ではありましたが、ところがどっこい、そこで得られたものは計り知れぬほど多く、そして印象深いものでした。
 これから数日間に渡って(札幌支部の次の稽古日である木曜日あたりまでに)、この遠征の模様を、できるだけ詳しくここへアップしたいと想っておりますので、読んでくだすっている方はどうか最後まで辛抱強くお附き合いください。

 ただそれに際してひとつ謝っておかなければならないことがあります。っていうか、先に謝ってしまいます。

「ごめんなさい!」

 出発の前日に書いた記事で、「デジタル・カメラで撮ってきた画像をここへ載せる」などと豪語していたのですが、向こうへ着いたら急に調子が悪くなってしまって、結局わたくしのデジカメは使用不可となってしまったのです。まったくもう、使えない奴です。
 しかし、その代わりといっちゃアレですが、部長がきちんとしたデジカメを持ってきていたので、道場の外観や内観、そこに居並ぶ札幌支部メンバー、といった図はそちらの機械でどうにか押さえております。これらの画像に関しては後日、おそらくは部長本人によってここへ載せられることでしょう。

 あっという間の栃木遠征も終わり、明日からは新たな一週間が始まります。帰宅したばかりの部長、S呂君、そしてそのまま鎌倉の実家へ帰った狗っちはじゅうぶんに休養をして明日からの日日に備えてください。
 そして、栃木本部道場のみなさま。この度はとてつもなく暖かい歓迎と交流の場を与えていただき、本当にありがとうございました。たった二回の稽古と、稽古終わりのあの“裸の”附き合いのおかげで、とてもとても愉しいひと時を味わうことができました。改めてここに御礼申し上げます。

 明日からは数日間に渡って、『栃木遠征道中記』をお送りします。お楽しみに!!

 裏部長でした。
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2007年03月15日

酒もいらない、喧嘩もいらない。僕らは拳で語り合える。

 こんばんは、裏部長です。今日は天気こそ良く、昨日までの吹雪っぷりはすっかり治まっておりましたが、未だ少しだけ気温が低く、路面はブラック・アイスバーン状態。もう何処も彼処もツルッツルです。車を運転する方はじゅうぶんに気をつけていただきたいものです。

 さて、今夜は遠征前最後の稽古がありました。場所はいつもの通り、札幌大学の1001教室。参加者もいつもの通り、狗っちと大学院生のH田君と久しぶりの部長と・・・・・・ではあったのですが、ひとつだけ特別なことがございました。
 昨日のBlogにも書いた“新人”がやって来たのです。「先生」という呼称のつく、三十三歳の新人が・・・・・・。

 別にもったいぶる必要もないのであっさりと種明かしをしてしまいますが、本日より稽古へ参加されることになったのは、奈良において師匠より教授を受け、今年の四月から札幌大学文化学部の講師として着任された、Kさんです(わかるかなあ、このイニシャルで)。師匠とは奈良の教育大学、そして東京の日本体育大学と、長らく先輩後輩の間柄であり、こちらへ来る前は神戸の大学にいらっしゃったとか。体道のほうは伺うのを忘れておりましたが、空手は二段。ただ我我のように、毎週きちんと稽古をするという環境からは七年ほど離れられていたようで、今日もいっしょに稽古をしましたが、躰はまだ馴れてきていないようです。

 ともあれそんな先輩を迎えての稽古。冒頭はいつものように、基本稽古をひと通り。手廻し。移動稽古は追い突き、逆突き、追い突き・逆突きの三種類。
 中盤は体道です。部長はH田君と、師匠は狗っちと、そしてわたくしはK先生と組んでの復習です。やるのはもちろん浅山一伝流体術下段之位。先生もひさしぶりの体道ということで、わたくしの書いた穢いノートをいっしょに見ながら、憶いだし憶いだし教えてくださいました。
 ただ個人的な感想をいえば、「後双手」あたりの、つまり後方へ向いて相手を落とす系統の技で苦戦し、消化不良のままで終わったことが口惜しかったですね。いつか挽回してみせます。

 後半は約束組手です。わたくしと部長、そしてK先生の三人で組み、ローテーション式で行ないます。
 対K先生のことで云うと、最初わたくしが先生の突きを受け、後半その逆に、わたくしが先生へ突いていったのですが、やはり経られてきた稽古の厳しさ、その年季が違います。札幌支部でやっている稽古は、質の面では充実していてもやはり七段の師匠とせいぜい高いところでも初段補のわれわれしかいないという、つまりその中間層が抜けている環境での稽古であり、どうしても「教える」ということが全面に出てしまい、たまには激しく、ということがあまりありません。まあ、そこのところは師匠に任せておいて何ら問題はなく、そんな激しい組手も今後ぞくぞくと出てくることでしょうが、しかしこういう風に、本部や奈良支部などの方方と稽古をしてみると改めて、自分たちの稽古の甘さ、精神の未熟さに愕然としてしまいます。
 今日のところはK先生ご自身も久方ぶりの稽古であまり勘がもどらず、ホンイキではなかったのでこの程度ですが、調子が上がってきたら大変です。それに応じてこちらもレヴェルを上げなくてはいけません。
 組手で少し戸惑ったところは、K先生が構えたときに若干動かれたことです。もちろん攻防はその場にじっとして行なうものではなく、相手との間合をはかりながら常に動いて攻撃を仕掛けるものでしょうが、これまでそんな約束組手はしたことがなかったので、多少面喰った部分はあったと想います。この点、競技のほうにも経験のある部長はわたくしよりも対応できたのではないでしょうか。

 稽古は七時過ぎ、終了。わたくしはK先生との組手で右手首の内側を擦りむき、また同氏の左ひざに当たったためか、右の脛に痛みが残っております。明日から遠征だというのに・・・・・・そんな内なる声も聞こえないではないですが、しかしこれが空手、本来の稽古というものなのでしょう。これくらいの激しさでうろたえていてどうします。明日からはその本拠たる栃木へ乗り込むのです。
 意気揚揚といきたいものですなあ。

 しかし、何だかんだとは云っても、空手というものは不思議なものです。まあ、同じ空心館の先輩が同じ大学の同じ学部へ講師としてやってくるというのも十分珍しい話ですが、そんな、年齢も違う生まれた土地も違う、といった初対面の赤の他人と、出会ったその日に手を捕りあい、そして拳をぶつけあうのです。こんなことが当たり前のように出来て、そしてそれでいて何だか語り合えたような気にすらなるのは、おそらく空手という武術の魅力のひとつなのでしょう。よく他人とわかりあうには酒を呑むとか、喧嘩をして腹をわって話さなきゃいけない、なんて云うひとがありますが、われわれには空手で十分ですね。拳さえあれば、そして、ともに精進しようという気持さえあれば、それだけで通じ合えるのです。
 爽やかな夜でした。

 さてさてさて、いよいよ明日から三日間、札幌支部恒例の栃木遠征が始まります!!帰道は日曜日の夕方になるでしょう。ですからそれまで、このBlogにおける裏部長ならびに師匠、部長、S呂君、狗っちの書き込みはありません(と想います)。毎日見てくだすっている方がいたら、この三日間だけは勘弁してやってください。どうか見放さないでください。
 ただ、帰ってきたらきちんと遠征報告はさせていただきます。今回はデジタル・カメラを持っていって、出来うる限り写真を撮ってこようと想っているので、その画像とあわせて、稽古の風景をここへアップしようと考えております。どうかそれまでお楽しみに!!!

 ではでは、みなさん、行ってきま〜す。
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2007年03月14日

人生、辻褄合わせ

 どうもどうも、裏部長です。このところ、「今年は暖冬だねえ」とクドいほどに話しておりましたら、何の因果か、昨日今日と、二日連続で雪になりまして、風景はまたしても真冬に逆戻りしてしまいました。どこもかしこも真っ白です。
 おもしろいものですねえ。神サマはそこんところ、ちゃんと考えているのかもしれません。天国の条例かなんかで毎年降らせる雪の量なんかが決まっていて、今年は地上界の気温が高くてあまり積もらないから、このへんでドカッと降らしてやろう、なんて、そんな辻褄合わせをしているのかも・・・・・・いや、きっとそうです。そうに違いありません。

 よく考えてみれば、人生なんてそんなものかもしれません。幸も不幸も、どこかでバランスが整っていて、結局死ぬときには+−0、そんな風に最初から出来ているのでしょう。
 落語に『天災』という噺があります。短気で怒りっぽくで、すぐに喧嘩をしてしまう八五郎に、ある心学の学者さんが諭すようにこう説きます。

「たとえばあなたが往来を歩いているときに、どこかの商家の小僧さんが道に水を撒いている。何かのはずみでその水があなたの着物へかかってしまった。そんなとき、あなたならどうしますか」
「そら決まってるじゃねえか。その小僧って奴を撲るよ」
「では路地へ入って、ある家の屋根から瓦が落ちてきてあなたの頭に当たったとします。このときはどうしますか」
「そらまず、その瓦に怒鳴らァ」
「瓦は落ちたくて落ちたわけではない。風に吹かれて落ちてしまったのですよ」
「ならその家の主を・・・・・・」
「空家だったら?」
「大家んとこ乗り込んで、これでもかってほど文句つけてやる」
「じゃあ、これではどうかな。あなたは今、木一本すらない広大な野原に立っている。周囲に人家など一軒もない。そんなところへ急な夕立だ。あなたは雨宿りができず、頭の先からズブ濡れになってしまう。さあ、このときはどうする?」
「そりゃお前、怒るよ」
「そうだろう、そうだろう。小僧さんが引っ掛けてしまった少量の水に対しても怒ったあなただ、怒らないはずがない。しかし、この場合、あなたは誰に対して怒るのかな」
「そりゃあれだよ、お前、誰って・・・・・・アレ、誰だろ」
「誰です?」
「おいらは全身びしょ濡れ、と・・・・・・濡れたのは夕立のせいで・・・・・・夕立降らしたのは・・・・・・あっ」
「そう。雨を降らしたのはお天道さまだ。あなた、いくら濡れたことが腹立たしいといって、お天道さまに対して怒れますか。撲ることができますか」
「そ、そりゃお前・・・・・・できないよ」
「そうです。出来るわけがないのです。一事が万事。同じように、小僧さんにも、屋根から落ちた瓦にも、ああこれは天災なんだ、どうしようもないことなのだと、そんな風には思えませんか。相手がやったことだと思うから腹も立つのです。やったのはお天道さま。被ったのはすべて天災だと思えば、腹は立たないでしょう」

 そういうことなのですね。すべては天災。必ずどこかで辻褄が合う。そんな風に気楽な心持で生きてゆけたら、さぞ愉しい人生が歩めることでしょう。

 さて明日は遠征前の最後の稽古。やることは恐らくいつもの通り、普通の空手の稽古ですが、ある“新人”がやって来ますので、それを報告する明日のBlogは若干賑やかになること、請け合いです。
 その一日を終えると・・・・・・。
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2007年03月13日

遠征を前にして・・・・・・。

 こんばんは、裏部長です。栃木遠征が刻一刻と迫ってきております。わたくしなんぞはもう三度目ですが、それにしても今回は初めて尽くし。門弟四人、師匠ご家族も入れると七人という大人数で赴くのも初めてならば、宿泊するホテルも一見さん、小山というところに泊まります。このBlogを書くようになってからも初めての遠征で、そういった意味でいうと、何か今までにないことが起こりそうな予感さえあるのです。しかも帰りの飛行機は師匠ご家族とわかれて、われら門弟四人のみでの搭乗となりますから、こりゃもう珍道中間違いなし。無事、札幌へ帰れることを祈るばかりです。

 ただ個人的に申しますと、空心館へ入門して早三年。まだまだ未熟で、階級としてもその名の前に「補」がつく段階ですから、あまり偉そうなことは云えないのですが、しかし、空手も体道もそれなりに修行を進めて、まあきっちりというわけではありませんが、大まかに見積もって三年間は稽古してきた現在、はじめて栃木へいったときとはその見方、感じ方が違っているように想われます。諸先輩方はもちろん、各師範代、そして師範の教えに対しても、きっと、今までとは違う受け取り方のできるような気がするのです。
 だからこそ、毎回が愉しみですし、勉強にもなるのです。無駄な機会なんて一度としてありません。必ずそこには何か得るものがあるはずなのです。

 と、まあ、そんな決意表明のようなことをしちゃったりなんかして、これといって面白いこともなく、今日の裏部長の日記は終了です。ごめんなさいね。最近、あんまり面白いネタがなくてもうやだ〜(悲しい顔)

 とりあえず、栃木遠征まで、あと二日、と。
 その前に。木曜日にちょっとしたサプライズがあります。お楽しみにわーい(嬉しい顔)
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2007年03月12日

分割稽古

 こんばんは。ようやく筋肉痛のとれてきた裏部長です。若い証拠です手(チョキ)

 さて今夜は月曜日には珍しい、札幌大学1001教室での稽古で、しかも参加人数がいつもよりちょっぴり多かったため、すべての椅子と机を移動させて行ないました。参加者は、久しぶりの大学院生H田君、あとはお馴染みの狗っちとS呂君だけです。
 基本稽古はひと通り。手廻し。其場で受けと反撃のコンビネーション。前後斜めへのステップ練習。
 後半は各人、その内容を分割しました。S呂君と狗っちは、狗っちの体道(日本伝天心古流拳法初伝上段之位)の復習。わたくしとH田君は同じく体道から、彼の現在やっている居取之位十二本を復習し、続けてわたくしの浅山一伝流下段之位十二本をさらっと浚いました。
 狗っちも何かと苦労しておりましたが、こちらよりも早くその復習が終わったようです。こちらは、H田君が久久であるため技の内容を憶いだすのに時間がかかり、加えて今日はマットレスがないから、坐ってやる技をすべて立って行なっていたので余計に進まず、向こうが終わったころにはまだわたくしの方の復習が残っておりました。
 ですから、わたくしが急ぎ足で復習をやっている間、師匠とS呂君と狗っちは約束組手。あの分だと向こうもさほど長長とはやっておりませんでしたね。もともとあまり時間はなかったのです。

 こちらの復習がすべて終わったころに向こうも一段落。ここで師匠は早退。
 あとは例によって約束組手。ローテーション式の中段追い突きですが、途中から、わたくしが受けてS呂君が突くときだけ、一本だけとは云わずに突けるだけ突かせる、いつものやり方に移行したため、試しにみんなも、というわけで、教室を横にではなく斜めにつかい、その幅を最大限に利用できるラインで、受け側はとにかく下がる、突く側の人間はとにかく攻める、追い込む!そんな約束組手をやりました。
 やはり、と云いましょうか、当たり前と云いましょうか、不必要な力みを抜き、自然と歩を進めつつ突きや蹴りなどをスムースに出せたのはS呂君のみで、狗っちとH田君は後半、突きのことを考えずに相手を追い込むこと、まるでその躰に抱きつかんばかりの勢いで突進することなどを踏まえてみると、どうにか止まらずに行ける程度で、そこへ拳や足先を乗せることは難しそうでした。
 とにかく、最初は足が進まないんですね。ただ相手を追い込むだけでも、普段なにげなく行なっている歩行と同じように足が出ないのです。これはある意味でたいへん面白いことです。
 まあそんなことは置いといて、良かったのはS呂君のほう。以前から比べると数段良くなって、ずいぶん追い込めるようになりました。わたくしもウカウカしておれません。
 七時、終了。

 今日もケガなく、一日を終えることができました。師匠の奥様やご子息(ヨッ、六代目!)もすっかり快復されたようですし、あとはこちらが風邪を引かないことだけです。どうにか金曜日までは大過なく過ごしたいと想います。

 栃木遠征まで、あと三日。
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2007年03月11日

鼻毛に泣く

 こんばんは、裏部長です。今年の暖冬はウワサのみに留まらず、きっちりとその成果を残しております。札幌の今ごろであれば、路面は一面真っ白の雪景色、指は悴み、身は震える、といった状態が当たり前でありますが、今年はすでに路面に雪はなく、車を運転していても滑るという危険がほとんどありません。冬靴を仕舞ったっていいくらいです。
 ただ、冬があまり寒くなくても別に困りはしないのですが、この影響が夏に出て来られると辛いのです。裏部長はなにを隠そう、「夏好きの暑さ嫌い」というやつで、真夏という季節は大好きなのですが、いかんせん真夏日というあの言葉と気温がたいへん苦手なのであります。暖冬の影響が七月、八月あたりに現れないことを祈るばかりです。

 そういえば、みなさんは「鼻毛」の処理をどうしているでしょうか(唐突です)。なんでも、電動の“鼻毛カッター”なる小道具があって、若きご婦人方はそれでもって日夜、ウィ〜ンウィ〜ンと小刻みに鼻のあなを掃除されているそうですが、男性諸君はいかがでしょう。そんなオシャレな器具をお使いでしょうか。
 わたくしなんぞはそんなところへお金を使わない主義ですから、もちろん手動です。ちいちゃな鋏でもって定期的に、チョキチョキチョキチョキとやっております。
 ただ、この鋏による手動の処理も、これはこれでいろいろと大変なものでして・・・・・・というのも、やっぱり自分に合った鋏でないといけない。簡単にいえば、自分の鼻のサイズにあった鋏でないとうまい具合にカットできないわけですから、手動による鼻毛切りはまず、この鋏選びからはじまるわけなのです。

 斯く云うわたくしもこれには苦心をしました。巷のコンビニエンス・ストアあたりで普通に売られているものは大きすぎ、特に指をいれるあのふたつの穴自体が大きすぎて、裏部長の指には合わないのです。
 ドラッグ・ストア、スーパーマーケット・・・・・・わたくしは自分にあった鼻毛切り用鋏を見つけるため、日本全国津津浦浦、ありとあらゆるところへ赴き、見つけるたびに試し、泪を呑んで次の地へ。そんな長く苦しい放浪の旅を、かれこれ二箇月くらいはやりましたかね(短ッ!)。
 そして見つけたのです。自分にピッタリと合う鼻毛切り用の鋏が。
 何処にあったと想います?これはね、なんと近所の百円均一のお店にあったのです。
 人生、どこでどんなものに出逢うか、わからないものです。

 さーて、明日からはまた新たな一週間。そして遂に、札幌支部としては三度目の栃木遠征がやって来ます。
 あと四日です。
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2007年03月10日

成人にしてヒーローものを見る!

 こんばんは、まだ躰の痛い裏部長です。この筋肉痛が、来週の金曜日までには完治していることを祈っております。

 昨日の稽古前、師匠が到着するまでの時間を用いて、早くに来ていた狗っちといろいろな話をしていたときに、彼が幼少のころ、それこそ同級生たちがアニメだ、漫画だと騒いでいた時分に、かれは絵本で落語を学び、TVでは「アンパンマン」よりも「水戸黄門」を見て愉しんでいたという懐古の弁を聞き、

「自分と同じタイプの人間が、世の中にはいるもんだなあ」

 と可笑しく想いました。そうです。裏部長もまた、同じような幼少期を過ごしていたのです。
 わたくしの場合は、まず香港映画ですね。ジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、サモハン・キンポーなどのアクション映画から、『霊幻道士』に代表されるホラー・アクション作品まで、とにかく近所に小さなレンタル・ヴィデオのお店がありましたから、見ては借り、借りては見るの繰り返しでした。大好きだった『霊幻道士』に関しては、あまりにも多く見過ぎたために、冒頭の台詞をほとんど諳んじることができたほどです。
 ですから同級の友人たちと比して、たとえば「ガンダム」の話だとか「ドラゴンボール」の話なんかは出来ないわけです。ほとんど云ってよいほどその話題についてゆけないのです。いま想うと、少しくらいは歳相応のものを見ていたほうが良かったかなあ、と若干ではありますが後悔の念が湧いてきます。

 同じような理由で見逃していたものに、ヒーローもののTVドラマがあります。日曜日の朝に、おもにテレビ朝日系列で放送されている三十分のシリーズものですね。「変身ッ!」なんてなことを叫んでベルトをはめて、「トゥッ」と飛んで着地したときには着替えが済んでる、みたいな、あんな感じのものです。わたくしはこういったヒーローものに関しても相当に疎いと想われます。
 ですから最近になって、こういったものも、まあ時期としてはたいへん遅れてはいるけども、後学のためになるだろうと考えて、思い切って見ることにしました。

 見ました。そして、驚きました。

 現在放送されているのは(わたくしが見ているのは)、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』と『仮面ライダー電王』の二本ですが、いやはや面白いというのか見ていて恥ずかしくなるというのか、とても子供向けな部分があったと想うと、急に残酷になったり、急にコメディになってバタバタと喧嘩したり、とにかくこういったジャンルのものに疎い裏部長としては、面喰うようなドラマがそこに展開されていたのです。

 前者の『獣拳戦隊ゲキレンジャー』は闘うのに中国拳法をつかいますし、後者の『仮面ライダー電王』のほうは“史上最弱の仮面ライダー”と云われている通り、その主人公の弱いこと!素の状態なら、女の子に殴られただけで「あれぇ」ってなもんで気絶してしまうのです。それに変身の仕方も、現代をおもしろく取り込んでおり、「ああ、今のヒーローものはこんなことになってるんだ」と、ついつい感心をしてしまいました。
 成人となったあとにこういったものを見るのもなかなか乙なものかもしれません。

 お暇な方は、明日も朝から上記二作品が、午前七時半〜八時半のあいだに放送されるので、ものの試しにご覧になってはいかがでしょうか。子供の気持へもどれること、請け合いです。
 わたくしも眠い目こすりながら見ようと想います。

 それでは、このへんで。トゥッ!
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2007年03月09日

蹴り三昧

 こんばんは、裏部長です。昨夜はひさしぶりに師匠の受けをとり、またVTR撮りということもあって若干張り切ってしまい、今日はもう全身いたるところが筋肉痛ですもうやだ〜(悲しい顔)足まわりは云うまでもなく、腰、腹、そして頸にも結構なダメージが来ております。日ごろの不摂生の表れでしょう。
 しかしああやって、師匠の瞬間の技を体験できるというのはなかなか無い機会ではありますので、その有難さに比べたらこんな痛み、屁でもありません。そう想うことにしてみます。

 さて本日は今週最後の稽古。師匠はお仕事の関係で、冒頭数十分だけ遅れて参加。他の参加者は狗っちとS呂君という、もうお馴染みとなったメンバーだけでした。
 基本稽古は受けまで。其場での上段受け・内受け・下段払い・逆突きの動作をひとつの流れでおこなう稽古。これは基立ちと猫足立ちのふたつの立ち方でやりました。
 後半は型。師匠が狗っちに「平安三段」を教えているあいだ、わたくしとS呂君は「鷺牌初段」の復習。
 師匠のほうが一段落ついたところでこちらの披露。技を理解した上での「やんわりとした締め」、呼吸、鷺立ちになるときの体内感覚など、細かい点についていろいろとアドヴァイスを伺いました。

 師匠はここで早退。われわれは残りの時間で約束組手をやることになったのですが、またも話題は蹴りのほうへ。
 というのも、昨夜の稽古で前蹴りの約束組手をやった際、S呂君のアドリブで、前蹴り(右)のあとすぐに旋回して後ろ廻し蹴り(左)を喰らわす、という連続動作を試してみたのですが、これについてのアドヴァイスをついつい我慢できずに師匠から頂いてしまったのです。
 要は、足をそのままの形で蹴りを放つのではなく、相手の躰にあたる寸前までは何もせず、触れた瞬間に膝をまげ、踵で相手の背中を打つように蹴る!足で相手の胴体を挟むようにしてしまうのです。これは痛い!呻くほどに痛い技です。
 蹴り技に興味のあるS呂君をはじめ、わたくしなどもこの技には目を惹かれましたが、しかし稽古でやるには痛すぎるし、師匠もいないので、今日の約束組手はいつも通り、中段追い突きと相成りました。
 狗っちには突いたあとの引き手と旋回、S呂君には前足(右足)を着かない追い突きを試してもらいました。

 いよいよ栃木遠征まで残すところ一週間となりました。最近は稽古のなかでもその話題が増えて、当日は一体どんなメンバーが集まるのか、ということで戦戦恐恐(?)としております。わたくしとしましては、もちろん師範やI先生Y先生の両師範代、Y先生のご子息・T君、三級になられたM田さん、Sさん親子、“棟梁”のTさん、あまり稽古へは来ないけどまだまだ突きの速いHさん、去年の遠征では初日にお世話になった長身のOさん、昔ヤンチャだったMさんなどなど、お会いしたい方は山ほどいて、できればその全ての方の動きを見て、いくらかでも盗めるところは盗んできたいと想っておりますが、三月のこんな時期でございますから、お仕事のお忙しい方も多くいらっしゃることと推察します。ですからあまり、期待している、などと重いことは云わずに、会えたらいいなあ、という程度の、かる〜い希望のごとくに願っておきます。
 ただ現時点で心配なのは、師匠の奥様とご子息のご容態です。おそらく普通のインフルエンザで、来週までには完治されるものと想っておりますが、不安は消えません。札幌支部の門弟四人、師匠ご家族三名、計七人のメンバーが無事本州の地へ足をおろせることを、今から祈っておきます。

 来週は月曜日と木曜日に稽古がございます。
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2007年03月08日

コンクリートでも受けは取れる。

 こんばんは、迫り来るインフルエンザの波に不安を隠しきれない裏部長ですバッド(下向き矢印)まあ昨年の暮れには予防接種も受けましたし、日日の手洗い、うがいもきちんと続けておりますから、万が一にもそういった事態には陥らないと想うのですが、しかし身近なところで発症したひとの話を聞いてしまうと、やはりどうしてもそんな心持になってしまいますがく〜(落胆した顔)
 なにしろ来週には栃木遠征が迫ってきているのです。患ってなんていられませんパンチパンチ

 さてさて今日も稽古はあったわけですが、その内容はちょっと特殊でした。
 冒頭、いつものように師匠とわたくしの二人だけ。この間に行なったのは、ちょっとしたVTR撮りです。
 実は現在、師匠はあるカルチャー・スクールみたいなところへ武術の歴史とか技の遍歴みたいなことを講義しに行っているのですが、今度そこで「拳法図」を紹介するらしいのです。
 空心館の門弟であればご存知の通り、「拳法図」とは、ひとつの技に対して一枚の絵しか残っていない柔術伝書のことで、描かれているのは向かい合う天狗たちのみ(技の解説はない)。彼ら(?)が組み合ったり、投げ飛ばしたりしたあとの図をもとに、先代・藤谷昌利師範がその技を再興され、現在に至っているたいへん珍しい資料です。
 師匠は以前、ある武術系雑誌(わたくしはこれを読んで師匠を知ったのでした)でこの「拳法図」の一本目の技を数枚の絵で紹介され、各動作に解説をおつけになったのですが、今回はこの技をそのカルチャー・スクールみたいなところで紹介されるらしいのです。ただ、文章や絵だけでは判りにくいところもあるだろうというので、実際にやってみているところをVTRに撮ってお見せしようト、まあそんな趣向だったわけなのです。

 「拳法図」の具体的な技法に関してはわたくし自身、ほとんど詳しくは知りませんし、まあ知っていたとしてもあまり口外はしないほうが宜しかろうと想うので、今日やった技に関してもその内容をここに書くことは控えておきますが、たいへん恐ろしい技ではあります。現に、あれはたしか体育の最初の授業で、師匠が、集まった生徒たちへいろいろな技を見せて今後の授業内容を説明された際にこの技を披露され、受けをそのときはまだ在学していた裏部長が取った、ということがあったのですが、勢いがありすぎたのか巧く入りすぎてしまったのか、腕の極めが鋭くきまってしまい、肘の筋をおかしくしたことがあったくらいです。

 師匠は、雑誌に書かれていた解説に沿ってゆっくりと演武されたあと、それをさらに噛み砕いて、どのタイミングでどこまで動くべきなのか、そのときに相手の体勢はどうなっているべきか、全体としてどのくらいの速度で技が完了すべきか等、解説の絵や連続写真が呈してしまう「瞬間の嘘」をうまくカヴァしながら演武をおこない、途中で参加したS呂君の協力なども受けながら、どうにか無事にVTR撮りは終了しました。一方のわたくしは、柔術の受けをコンクリート床でおこなったわけですが、案外できるものです。投げ飛ばしたり、腰へ乗せてから落としたりするような技でない限り、どうにかやっていけそうです。

 ここで師匠は早退。会社説明会帰りの狗っちも入って、残りの時間は約束組手。師匠が帰られる間際に、飛び蹴りのことについてご教授をいただき、そこから派生して蹴りへの対応、その受け方なども教わったため、今日は前蹴りの約束組手を行ないました。
 ただ横へ受けるところから、師匠が過去におこない、「おっ、これは遣えるぞ」と感じた二段蹴りへ。またS呂君のアドリブで、前蹴りを蹴る、こちらがその足を外へ払う、払われたほうはその勢いを借りて回転、左足で後ろ廻し蹴りを放つ、という、なんとも激しい連続動作もやってみますが、やはり蹴りの稽古頻度が低いためか、馴れませんね。これからもっともっと精進が必要なようです。
 
 明日も稽古はあります。栃木遠征までは、明日を入れて残り三回の稽古しかありません。無理をせず、しかし躰の鈍らぬ程度に稽古をしておきましょう。
 ああ、蹴りをやったためか、太股が痛い・・・・・・もうやだ〜(悲しい顔)
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2007年03月07日

成り行き稽古

 こんばんは、裏部長です。ここ数日の暖かさ&春一番のせいか、今日はぐっと冷えて寒かったですねえ。札幌でも氷点下の気温が続いて、風なども相当に冷えておりました。風邪が流行りそうな雰囲気です。
 その風邪ですが、なんと師匠の奥様とご子息が揃ってインフルエンザにかかってしまったのです。本日の午後に師匠から直接教えていただきまして、ただ師匠ご自身はいたって元気で、おそらく感染してはいないだろうとおっしゃっておりました。ですが可能性は否定できないので、今日は念のために稽古を休んで、奥様や六代目の看病をするということでした。大事ないとよいのですが・・・・・・。

 というわけで、今日は急遽師匠不在の稽古となったわけですが、しかしこれが不思議で、こういう日に限って参加人数が増えるんですねえ。月曜日も来ていた狗っちはもちろんですが、S呂君に、そして久しぶりの部長までもが来てくれたのです。どうも最近、師匠のいない稽古のときに限って参加人数が多いようです。
 ま、多いといっても四人ですけど(栃木は八人ですか・・・・・・いいなあ・・・・・・)。

 今日はそういうことで門弟のみの稽古でした。だからというわけではありませんが、若干思いつきの、行き当たりばったりの成り行き稽古にしてみました。なあに、特別なことをしたわけではなく、そのときそのときにわたくしが思いついたことを中心にして稽古を進めてみただけなのですが、たまにはこういう流れでやってみるのも面白いものです。

 基本稽古はひと通り。しかし、只やっただけでは面白くないので、前に立って号令をかける役をローテーションで担うことに(思いつき@)。
 其場突き、前蹴りは部長。受け四種、廻し蹴りはS呂君、刻み突き、裏拳打ちは狗っち、そして横蹴りと手廻しはわたくしと、二セクションごとに交代をしてやってみたのですが、これがなんとも四者四様で、見ていて飽きない光景でした。
 部長はもうこういうことには馴れているので、戸惑いなんていう反応はありませんでしたが、他のふたりは初めての経験でしたからね。また加えて、その方式でやってみようということを直前になってわたくしが、まさしく思いついたかのように云い出したため、彼らの狼狽ぶりは見てとるようにわかりました。
 S呂君はおそらく、前の道場にいたころの師範や先輩たちの姿から影響を受けているのか、もしくは実際に自分でもそういった役割を演じていたのか、やってみればこなれたもので、ただ狗っちが若干号令のリズムを掴みかねていたという感じがありましたね。今後もときどき思いつきでやってみたいと企んでいます。

 後半は型。まずS呂君と部長に「安南硬」を憶い出しておいてもらって、その間に狗っちの「平安初段」をチェック。
 狗っち、ようやく苦手の猫足立ちに馴れてきているが、ひとつの動作に意識を集中しすぎると他の部分があやふやになってしまう傾向があり、冒頭の横打ちの際の引き手や各動作の締めなど、細かいところまで踏み込んでアドヴァイスをしました。ただ、この型に関してはなんだかんだと云っても相当長いあいだ稽古をしておりますので、そろそろ次へいっても良い段階に来ていると想われます。

 狗っちと交代して黒帯のふたり。まずは「安南硬」を三人で。
 部長、久方ぶりの稽古であるためか、型の内容も記憶をたぐりながらの動きですこし戸惑いぎみでありましたが、最終的には憶いだして納得。わたくしが云ったアドヴァイスとしては、たとえば両拳による裏突き、続けてすぐに追い突きを出すところや、右手で掬い受けをしてそのまま追い突きへもってゆくところなど、これまでにあまりやって来なかった連続動作をおこなう際に、少し焦って動いてしまうと、手の動作に下半身がついてゆかず、結果「技」として成立していない動きになってしまうことがあります。これに気をつけること。あとは横幅のない前屈立ちでの旋回ですね。そのときの足位置をうまく調節すること。

 別にやらなくても良かったのですが、成り行きで、続けて「鷺牌初段」をやることに(思いつきA)。この型に関してはわたくしもS呂君も教わっていながら、部長はまだ習っていなかったのですね。
 おそらく後日に師匠から詳しく習える機会があるでしょうから、今日はとにかく予習程度の考え方で、その動作の流れと内容のみを憶えてもらいました。やはり四股立ち、そして鷺立ちに苦労していたようです。

 ふたりにはこの「鷺牌初段」を復習してもらって、その間にふたたび狗っち。
 「平安初段」を号令なしで。ここで出したアドヴァイスとしては、演武線の行き止まりへ来たときの動作の完結感(締め、少し止まる)、攻撃(突き、蹴り)をもっと強くはっきりとおこなう、この二点です。しかし、良くなってきたと想います。
 こちらも成り行きで、そのまま次の型「平安三段」へ(思いつきB)。一連の動作を憶えてもらい、そこへ若干の解説を加えて今日は終了。後日師匠から教わる際のよい予習になっていることを願います。

 狗っちへ型を教えているあいだ、S呂君と部長には約束組手をやってもらっていたのですが、こちらもひと段落ついたので、ぼぉーと彼らのその風景を見ていました。そしてまた思いついて、

「ああ、そういえば、こないだ教わった後ろ廻し蹴り、試しにS呂君やってみれば」

 嗾けるようにしてリクエスト(思いつきC)。S呂君も嫌いじゃありませんから、嬉嬉としてやってくれました。まだ馴れていないようですが、この、先日師匠より教わった後ろ廻し蹴りにはたいへん興味を持っているようで、栃木へ行ったらたれかこの技ないし蹴り技に詳しい先輩に教えを乞いたいとさえ申しておりました。そんな機会があれば、みなさんお願い致します。

 七時過ぎ、稽古終了。


 明日はおそらく師匠も来られて、普段どおりの稽古となるのでしょうが、しかしおそらく参加人数はまたすこ〜しだけ減って、いつもの如くになるのでしょう。ま、もう馴れましたけどね。
 インフルエンザの季節です。みなさんも「うがいと手洗いの励行」を心がけてください。
 裏部長でした。
posted by 札幌支部 at 21:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2007年03月06日

もう来週・・・・・・。

 どうも、裏部長です。今日も札幌は風がつよく、春一番の名残があちらこちらに漂っておりますが、本州のほうではどうなのでしょうね。やっぱり強風で吹き飛ばされそうになっているのでしょうか。

 そんなことより、大変です。気づかぬ間に、栃木へゆくのが来週へ迫ってきているではありませんか!時間が経つというのは本当に速いものです。来週の金曜日の夕方にはもう、われわれは栃木へ到着しているのです。
 今年はどんな稽古になるのかな?どんな収穫があるんだろう?そんなことを考えながら、遠征までの稽古を、怪我なく全うしたいと想います。

 明日は空手の稽古です。時間が午後五時からです。最近、師匠が風邪気味のせいもあって、空手で汗を流すということをしておりません。明日こそは久しぶりにちゃんと動きたいと想っております。
 早いですが、今日はこれで。
 裏部長でした。
posted by 札幌支部 at 18:05 | Comment(1) | TrackBack(0) | 裏部長の日記