2007年08月05日

試練の結果

 こんばんは。雨にも負けず、風にも負けず、夏の暑さにも負ける気はない裏部長です。夏バテを恐れております.....ふらふら

 ふと憶いだしたので書いておきますが、このBlog専用のメール・アドレスがあって、それを師匠が一手に引き受けていたわけですが、あれ、現在はあって無いようなものです。というのも、受け皿はこさえたものの、いくら経ってもメールがやって来なかったため、師匠のほうで受信を確認しなくなってしまったのですね。
 ですから、今あのアドレスへメールを送っても反応はありません。もし何かしら訴えたいことがある方はどうぞ、遠慮なくこのBlogのコメント欄へ書き込みをお願いいたします。


 さて、昨夜のBlogで書きました裏部長の「ホラー映画三本勝負」。その結果をここでご報告いたします。
 ずばり、結果は.....裏部長の完勝でございました!!!いやあ、なんとも呆気ない幕切れでございまして、多少物足りないほどであったくらいです。
 ご紹介の通り、昨夜から本日にかけて、計三本のホラー映画を観たわけですが、恐れていたほどヤラれはしませんでした。もちろんこれには理由があって、その三本が三本とも、“対決姿勢”の映画だったからなのです。
 日本のホラーとか怪談とかいうものはどちらかというと“非対決姿”、つまり悪霊やモンスターと真正面から闘うということが稀でして、基本的に主人公側は無力、んもう襲われるだけ襲われて、これでもかというほど怖い目にあうのが日本のホラーなのですが、海外のものは違います。向こうはきちんと、躰をはって闘うのです。
 特にアメリカ映画はね、あれは国民性なのかどうか、どんなに強力なバケモノが出てきても諦めません。全身血だらけになろうが、足が一本もげようが、這ってでも闘いつづけますから、作品自体がかなり怖くても、「よおし、やっちまえ!」という闘志がこちら側にも湧き起こってくるのです。
 
 そんな理由で、わたくしのような人間でもどうにか完勝することができました。しかしこれは何度も申しあげておりますが、裏部長だからできたことです!一日にホラー映画を三本も観る、なんて酔狂なことは、いくら毎日が暑いからといってやってはいけません。ほんとうに、ほんと〜に頭がおかしくなってしまいます。
 子供はマネをしないようにモバQ

 
 さて、明日からはまた新たな一週間。特別時間割ながら、今週も何度か稽古がございます。わたくしは、う〜ん、何回参加できるかな。


 最後に、激戦の記録として、好敵手であったホラー映画のDVDとわたくしの画像を(著作権の問題上、タイトル面は伏せさせていただきます)。

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2007年08月04日

真夏の夜の試練

 こんばんは、裏部長です。

 きょうも暑かったですね。まあ、八月ですから、当たり前といっちゃ当たり前すぎる気温なのですが、あまり暑さに強くない裏部長といたしましては、すこし愚痴りたくもなるような気温なのでございます。
 それに、ここ数日の札幌は雨ばっかり。台風の影響なのでしょうが、湿度の高いのは許せません。カラッとした夏が売り物なんですから、北海道は。こんなジメジメした夏はいりません。
 明日からは晴れてもらいたいと思います。

 えー、突然ですが、みなさんはホラー映画って得意?
 わたくしは、好きなんだけども苦手な質なんです。ジャンルとしては嫌いじゃない、んいやむしろ興味があるほうで、レンタル・ヴィデオ店なんかに行くと、かならず新作のホラー映画コーナーを見たりしてしまうのですが、しかしじゃあ目についたものを実際に借りて観るかというとさにあらず、そこまでは勇気が出ない。観てるあいだはいいんですが、観たあとが怖いんです。昼のあとには必ず夜がやってくるのですから.....

 そんな、あまり得意とはいえないホラー映画を、ある事情から、明日あたりまでになんと三本も観なくてはなりませんもうやだ〜(悲しい顔)これはむしろ自殺行為とさえ云えるものです。心臓の悪い方はけっして真似をしてはいけません。
 観る予定なのはいづれも外国のホラー映画で、あまりひとりで夜に観るものではありませんが、そこは裏部長。わたくしも男でございます。ざざっと一気に観てやろうと思っております。
 いいんです、気にしなくても。これはあくまでフィクションなんだから。実際の映像じゃあないんだから。
 トイレは朝まで我慢してればいいんですから。

 そういうことで、明日、無事であればまたお目にかかりましょう。
posted by 札幌支部 at 21:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2007年08月03日

稽古は朝...?

 こんばんは、夏に順応してきた裏部長です。昨日にひきつづききょうも暑かった!空は朝から雨模様でございまして、降ったり止んだりを繰り返しておりましたが、一様に湿度はたかく、ジメェ〜としておりました。

 そんな中での本日の稽古。参加者は韓国人留学生のふたりとK先生のみ.....ではありましたが、夏休み期間中はそれほど動員が見込めないので、これでじゅうぶんな人数なのでございます。
 冒頭三十分ほどK先生が遅れていらっしゃったため、わたくしの先導で稽古をはじめました。
 久しぶりにきちっとやる基本稽古は堪えました。いやあ、暑さも加わって、しんどいのしんどくないのって、んもう大変でした。本数的にはほとんど平生と変わらず、早さも、前に立っているわたくしからしてそのザマですから、それほどスピーディではなかったのですが、横蹴りを終えたころには紅一点のHさんの足は限界にあって、武骨なイメージのあるT君さえも少しきつそうでした。飛ばしすぎたのかもしれません。
 基本のあとは手廻し。猫足立ちと手刀受けもやりましたが、これは教えていてもむつかしいなあと感ずるところで、ふたりともヒィヒィ云いながら熱心に復習を重ねておりました。
 どうして猫足立ちと手刀受けをやったかというと、彼らにはそろそろ「平安初段」を教えてみよう、と師匠が先日おっしゃっていたからで、しかしその前にやっているはずの「四の型」における猫足立ちの動作は、師匠の判断ですっ飛ばしてしまっているため、ふたりはまだこの立ち方ないし動き方を教わっていなかったのですね。
 ですからきょう、わたくしの拙い指導によって両動作をやったわけですが、結局「平安初段」はやりませんでした。T君もなかなかに疲れていたし、何より紅一点のHさんがフラフラだったからであります。

 基本稽古のあとは約束組手。わたくしはT君と組んだので、彼についてのことだけを書きます。
 まず攻撃に関してですが、なかなか様になってきました。ただ以前から気になっていたところで、挙動の際に腰(体勢そのもの)がすこし浮いてしまうんですね。ちょうど山なりに突くような動きをしてしまうのですが、これは早いうちに直したほうがよかろうと、早速その場で伝えました。彼も、同様のことを以前師匠から云われていたため、ずっと気にかけていたのでしょう。すぐに改められました。意識するとしないとではまったく違うものです。
 受けに関してはとにかくぶつからないこと。もちろん初歩のころは、腕を腫らすくらい試行錯誤をしてじぶんだけの感覚を養ってゆく必要はあるのですが、そこに気づきがなければただの自己虐待です。ぶつかってしまうのなら、どうしたらぶつからずに受け流せるか、を考えねばなりません。T君くらい熱心にやっているひとであればきっとそのあたりのことを理解してくれるはずです。

 残った時間は型をやります。ふたりに関しては、「平安初段」を取りやめて「平安二段」の復習のみとしました。
 HさんもT君も、若干演武線に乱れがありましたが、動きそのものはきっちりと頭に入っているようで、それほど云うことはございませんでした。わたくしのほうではT君に、最後の動作を終えたあとの目付、いわゆる“残心”を云ったくらいで、K先生ともども、ただただ頷くばかりで稽古を終えました。

 久しぶりの午前中稽古でしたが、外へ出てもまだ昼日中、暑い最中でございますから、汗は引くどころか溢れるばかり。よく「寺は朝」などと申しますが、稽古は夜に限るのかもしれません。

 台風が蠢いております。直撃される地域の方方はくれぐれも注意をお願いいたします。
 裏部長でした。
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2007年08月02日

視点

 あー、暑い.....ちっ(怒った顔)

 どうも、裏部長でございます。たいへんに弱っておりますふらふらふらふら
 きょうの札幌は午前中こそ晴れていたものの午後から急に曇りはじめ、夕方には雷雨というやつで、んもうたいへんな荒れ模様でした。それでいて気温は三十度近くあったのですから、こりゃ堪りません。どうにかしてもらえるならどうにかしてもらいたいと思います。

 こうも暑くてジメジメしてるとねえ、どうも思考が定まらないというか、こんなふうに文章を書いていても論点がブレるというか、最終的にはよくわからない、なんて結果になることが多いので、本日はそのあたりのことを予め鑑みて、あっさりと、さっぱりと切り上げることにいたします。

 昨夜のBlogに書いた、現在のわたくしの稽古での課題についてですが、こうも悩んで光の見えないときは一度、まったく違った視点から見、そして考えてみるのも良いかもしれません。発想の転換、というやつです。
 突きに関する悩みへ立ち向かうとき、われわれはどうしても、攻撃側としての視点ですべてを捉えがちですが、基本的に攻防には相手の存在があるわけで、現にわたくしのいまの悩みはその相手の動きに対するこちらの動きの処し方なのですから、一度むこうの立場になって、わたくしのような攻撃をしかける者の動きをイメージした上で考える...いわば幽体離脱してじぶんの躰を見つめる、という試みも案外おもしろいかもしれません。
 視点を変えるという意味では、その課題を考えている「次元」そのものを変えてしまう、ということもアリでしょうが、これは何ともむつかしい。それこそ師範や師匠やT技術顧問のようなレヴェルにある方であればそういった物事の考え様が可能なのでしょうが、わたくしのような段階の者だと、そういった考え方のできる位置のはるか手前のところで立ち止まってしまっているため、したくでも出来かねるような気がするのが現状です(へんに強気になって、わかったような気になってしまっても厄介ですので)。

 とにかく、何でもそうですよね。壁にぶつかったり、難題を目の前にして頭を抱えてしまうようなときは、一度その視点を変えてみることです。わたくしも明日からはそれで行ってみようと思います。
 夏の暑さも視点を換えれば.....いや、やっぱり暑いものは暑い!!

 明日は稽古予定日です。わたくしはどうにか参加できそうです。
 夏休み時間帯ですから、午前十時からになります。久しぶりの午前中稽古なので、寝坊しないように気をつけたいと思います。
 今夜はきっと熱帯夜です.....もうやだ〜(悲しい顔)
posted by 札幌支部 at 19:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2007年08月01日

立ち止まらないために

 こんばんは、裏部長です。一日ぶりに書き込みをします。

 昨夜はね、みなさんもすでにご承知の通り、わたくしが、日付が変わるまでに書き込むことができそうになかったので、S呂君にやってもらいました。彼は彼で「ケータイからでも書き込めるんですよ」と云って、そのやり方をわたくしも習いましたが、どうも上手くいかないン。別に機械オンチとかどうとかの話じゃなくて、わたくしの携帯電話ではどうも上手く書き込むところまで行けなかったのですね。
 そう気づいたときはもうかなり遅い時間帯でしたし、おそらくはこのまま八月一日を迎えてしまうのだろうと判断して、「なに云ってやがんだ!俺はいつも毎日欠かさずひとりで書き込みを続けてるんだ!たまにはそんな健気な先輩を休ませろ、馬鹿野郎!」と、やさしく先輩風をふかせてS呂に書いてもらったわけです。

 稽古内容としては彼が書いた通りです。昨日は師匠こそ不在とわかっておりましたが、K先生は来られるということだったので、わたくしとS呂君と大学院生のH田君でもって着替えて用意をして、おしゃべりをしながらその到着を待っていたのですが、思いのほかお仕事が立て込んでおられたようで、あれで何時くらいだったでしょうか、六時四十五分くらいに到着されたため、基本稽古は軽めに。約束組手もみんなで廻すことなく、K先生を受けとして固定してみんなで突いてゆきました。型もそれぞれの迎えている課程をしっかりと稽古するのみにいたしました。
 
 S呂君が書いていた「ミーティング」ですが、これはヒミツです黒ハート...といって、別段色っぽい話ではありません。野郎たち数名でもって深夜のファミリー・レストランの一角に陣取り、あーでもないこーでもないと話し合いをしているだけなのでございます。
 ちなみに昨夜の会合は、トータルで云うと四時間ほどやりましたかね。店を出たときにはすでに、時計は午前零時半を指しておりました。
 不健全な若者で、すみませんもうやだ〜(悲しい顔)

 
 昨夜の約束組手ではさきほども申しあげた通り、みんなでK先生へ突いていったわけですが、わたくしもここ数日間の勉強のなかで得たインスピレイションをフルに活用して、いろいろなことを試してみました。K先生もおそらく、こちらのそんな懸命なる攻撃を待っておられたと思うので、それこそやりたい放題にやってみました。
 相手が真っ直ぐ、ないし若干斜めであっても後方へさがるような場合は、案外追ってゆけます。一本目の中段追い突きの勢いをそのまま持続させて進み、中段だけにこだわらず上段へも手をのばして、とにかく相手の隙を瞬時に見つけてそこを突く。たいへんむつかしいことではありますが、昨夜はいくつか惜しい瞬間というのがあったと思います。

 しかし依然として課題なのは、相手が横に避けてそのあたりで止まっているときですね。これがどうも対処しきれない。武術における攻防のなかで、後ろへ下がるということは本来あってはならないことですから、実際のことで云えばこちらのほうが当たり前の動作であるんです。K先生がこちらの攻撃を誘って出させるような意図の特別にないときはこの、横へ捌く動きが、そのあとの反撃においても有効的であることは云うまでもありません。
 こちらとして厭なのは、突っ込んでいった勢いが、その横にいる相手をどうにかしようとした瞬間に止まってしまうことです。一本目の突きをひいて二本目の攻撃が出る、というときに、相手のからだはすぐ目の前にありますから、距離的にはかなり狭い。突きをじゅうぶんに伸ばしきる幅のないときもあります。
 しかも向こうは、ただ立っていないのです。上下左右、うごめくように体勢を変えてこちらの攻撃を捌こうとしているのです。
 そんな相手に対して、立ち止まらず、勢いを持続させながら有効な攻撃を二本、三本と繰り出す...そのなんとむつかしいことか!

 昨夜の稽古ではそんな場合に、突きではなく打ちをつかって外から攻撃を加え、体勢が整ったところで突きを、という方法論でいってみたのですが、なかなかむつかしいことに変わりはありません。
 解決の手がかりを早く見つけたいものです。

 稽古のあいまあいまにH田君などから、奈良のM田先輩のことを尋ねられまして、少しそのことについてお話をいたしましたが、K先生も学生のころのエピソードなどを話してくだすって、なんだか急に、愉しみなような怖いような、そんな気がして参りました。
 泣いても笑っても、すべては三週間後でございます。

 
 えー、気づかぬ間に八月となりまして、稽古のほうも通常とはちがうシフトに入りました。M田先輩の来られる二日間はべつとして、他の稽古日はとにかく師匠不在、K先生も後半は来られなくなってしまいます。ですからたいへん無責任な話ではありますが、門弟諸賢はじぶんたちの裁量でもってカラダを動かしてください。わたくしも極力行こうと思っております。
 とりあえずは三日の金曜日ですね。おそらくこの日はK先生もS呂君もわたくしも参加できると思います。
 
 んでは、また金曜日に。
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2007年07月30日

型に違和感がある〜、の話

 こんばんは、髪を切ったばかりの裏部長です。ま、切ったのは土曜日ですけどね。挨拶がわりに書いてみました。

 きょうは七月最後の稽古、の前の日の稽古でしたが、どうも裏部長が盛り上がると他の門弟たちのテンションが下がってしまうのか、誰も来ませんでした。そこに加えて師匠もK先生もお仕事で来られず、という、踏んだり蹴ったりの結果となってしまいました。残念!

 しかしねえ、だからといっていつものように、あーだこーだ文句ばかり並べていても仕方がないので、きょうはそんな広ーい教室のなかできちんとひとり稽古をしてきました。1002教室で動くのは久しぶりのことなので、廊下の静けさを背中に感じながら、基本を軽くやり、移動を少しだけやって、残りの時間は型の復習にあてました。

 やはり、二週間ほど稽古がなかったせいか、自主稽古はしているものの、足腰に緩みが出てしまって、どうもいけませんでした。型をやっていても、どうも違和感があるというか、すんなり型の動作がカラダのなかを流れていってくれないのです。
 アトランダムに「平安二段」「平安初段」「内歩進初段」「二十四歩」「征遠鎮」などをやりましたが、不甲斐ない結果でした。稽古量の少なさを痛感しますねえ。
 ただ、ひとつ発見というか、オッと思ったのは、この型たちのなかで唯一、「内歩進初段」だけがしっくり行ったことです。もしかしたら今まででいちばん良かったくらいに巧く打てました。この差にはなにか意味があるのかもしれません。

 稽古の前に、教室へ顔を出された師匠とお会いし、浅山一伝流体術奥伝之位の目録をいただきました。この位は、何度も何度もK先生と復習をして苦しんだところなので、目録も重みが違います。

 結局、七時を過ぎてもひとりであったため、七時半くらいまでやって早仕舞い。師匠の研究室へ寄り、その旨をお伝えしてから大学を出ました。

 昨日今日と、札幌は涼しい夏でございます。夜になると半袖では寒いくらいです。
 腕をさすりながらの帰宅となりました。


 明日は1001教室です。七月最後ですが、みなさんのテンションが下がらないように、わたくしは死んだような顔色で教室へ入ってゆきたいと思います。このBlogを読んでいない後輩たちはきっとビックリするでしょうけども、みんなのためです。今にも死にそうな裏部長を哀れんでやってください。
 ああ、息が苦しい.....ああ.....
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2007年07月29日

明日

 こんばんは、裏部長です。

 きょうは選挙がございました。わたくしをはじめ、今年二十歳になったばかりの弟もきちんと投票を済ませてきました。会場になっている母校の体育館へとつづく道にさわやかな夏の風が吹いて、とても気持のよい日曜日でございました。

 気づかぬ間にトントンと時間は過ぎて、あっという間に七月が終わります。八月は奈良のM田先輩も来られるし、師匠ら不在の稽古がほとんだし、何もかもが異例づくめの一箇月となりますが、どうか大過なく暮らしてゆけたらと思っております。
 
 そんな波乱万丈な八月を前にして、七月ラストの稽古が明日、そして明後日にあります。こちらはまだ七月のスケジュール内なので、稽古時間は午後六時から九時まで(実質は八時過ぎまで)といういつも通りの予定になっております。明日は1002教室、明後日は1001教室ですね。
 大学でもそうですが、世間でもすでに夏休み期間に入ったらしく、あちらこちらから愉しげな声が聞こえてくる頃合となりましたけども、暑い夏を前にしての、明日明後日の二日間の稽古、これはなんとしてでも参加したいものです。幸いに裏部長、体調のほうは良いので、不慮の事故でもない限りは参加できると思います。
 きょうの札幌はぐっと涼しく、家のなかで転寝でもしていると風邪をひいてしまいそうですが、こういうときにこそきちんと体調管理をしておかなかればなりません。
 何せまだ夏は始まっていないのですから。

 とにかくは明日。午後六時から空手の稽古がございます。ずいぶんと長いあいだ躰を動かしていない気がするので、爽やかな汗をかきにゆきたいと思っております。

 なんだか書きたいことがよく判らない文章になってしまいましたが、一応はそういうことで。裏部長の明日への意思でございました。
 んでは、また明日に。
posted by 札幌支部 at 20:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2007年07月28日

きょうの出来事

 えー、裏部長でございます。

 きょうも日本国中、暑うございました。鹿児島などではここ数日連続での三十五度超え。いくら南のほうとはいえ災難なことですねえ。じゅうぶん熱中症には気をつけていただきたいと思います。
 札幌はよくわからない天気でした。昨夜はもうたいへんな荒れ様で、雷ゴロゴロ雨ザァザァ。ピカッ!ってな感じで騒がしかったですけども、朝になるとすこし止んだン。ああ、これで少しは晴れるかなと思いきやまたザァーと来る。午後からはほとんど降りませんでしたけどね、こういう中途半端な天気は勘弁してもらいたいと思いますよ。ええ。

 フジテレビで、毎年恒例の「27時間テレビ」が始まりましたね。冒頭から若干グダグダで、見るからに「西遊記の宣伝に来ました」って意図がみえみえでね、んもう賑やかなものです。
 しかし、ちょっと内容が硬くないですか。これまでの「27時間テレビ」はもっとふざけていたでしょう。いくらテーマが“なまか”とはいえ、こんなに真面目なことをしていては、「オリジナルの内容では数字が取れなくなったからご本家の真似をしてみよう」という浅はかな真意が見えてきてしまいます。スタッフの着ているTシャツも黄色でしたし...
 
 中途半端な天気のためか、若干グチっぽくなっておりますが、そこんところは浮き沈みの激しい裏部長のこと、どうかお許しをいただきたいと思います。

 今朝方、師匠よりメールがありまして、八月の稽古日程についての正式なる通知が配られました。以前にも書いた通りですが、改めて、ここに記しておきます。
 通常の稽古日は、九月一日、三日、七日、八日、十日、二十一日のみで場所は1001教室、時間は午前十時から昼の十二時までです。
 奈良支部長M田氏来札特別稽古は二日間にわたって行なわれ、初日は二十二日水曜日、時間は午後二時から夕方の五時まで。二日目は翌二十三日木曜日の午後六時から九時までです。
 わたくしもメールにてそう知っただけですので、細かいことについてはよくわかりませんが、とにかく通常の稽古に関しては、師匠もK先生も不在と考えて、常に自主稽古とし、やりたい者がやりたい日に来てやりたいように稽古をする、という流れになります。この場合、大学は夏休み中で教室には鍵がかかっているので、参加したい学生はかならず学生証を持参してください。鍵を借りるときに必要なので。
 M田先輩が来られての二日間の稽古は、どちらも空手なのか、それとも片方は空手以外のことをするのか、それはまだわかりません。しかし、これはまたとない機会です。参加できる門弟諸賢はこぞって駈けつけてください。わたくしも馳せ参じます。

 以上、今日わたしくの身のまわりで起こった出来事でした。
 簡単でごめーんね!
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2007年07月27日

柔らかさについて

 こんばんは、裏部長です。暑い日が続いております。

 きょうこそは武術の話を……と思っていながら、何だかんだで遅くなってしまい、時間がありません。申し訳ない!のひと言でございます。
 ちなみに本日は、型の話の前に、「柔らかさ」について書こうかと考えていたのですが、こちらも同様、時間のあるときに持ち越し、ということにさせてください。

 きょうはまた花火大会がありました。遠くに聞こえる打ち上げ音はいやがうえにも、夏の情緒を漂わせます。
 八月はもう目の前です。
posted by 札幌支部 at 23:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2007年07月26日

型の話は骨が折れる。

 こんばんは、急激な気温の変化にぐったりしている裏部長です。きょうの札幌は真夏日とまではゆかないものの、生暖かい風がふく湿度の高い一日で、それなりに七月下旬の雰囲気を味わえたのですが、夕方になってグンと気温が下がってしまいました。TVでは、現在二十度と云っております。
 こういう変化はカラダに堪えます。なんだか、全身で肩すかしを喰らったみたいです。

 最近の武術話の延長で、きょうは生意気にも「型」の話を書こうかと考えていたのですが、上記の、そういった事情で肩すかしを喰らってしまったので、また今度にします。といいますのも、やっぱり型の話は骨が折れます!考えるのに労力を要するのですよ。もちろん、武術を学ぶ道に労力を要さない部分などあるはずもないのですが、こと型に関してはやっぱりその、体力が満ち満ちているときでないと出来ないような気がいたします。
 そんなわけで、裏部長の「型」の話はまた今度、ということでご勘弁を願いたいと思います。

 その代わりといっては何ですが、八月の稽古についてお知らせをいたします。
 何度かここでも申しあげているように、今年の八月は師匠、K先生ともに不在期間が長く、そこへ来てわたくしも予定が定まらぬため、通常の稽古を通常どおりに行なうことが少しだけむつかしくなっていたのですが、みなさんすでにご存知の韓国人留学生のふたり。あの熱心なふたりが「それでも稽古がしたい!じぶんたちだけでも稽古がしたい!」と願い出たために、教室だけは借りておくことになったそうです。
 上記の意味での稽古予定日は、八月一日、三日、七日、八日、十日、二十一日の六日間。いづれも時間は午前十時から昼の十二時までだそうです(予定)。
 ですから、たいへん無責任な話ですが、わたくしとしましては、出られる日には参加する、というスタンスを取ることになります。後輩たちにはちょっとした不安を与える結果となってしまいましたが、どうにか出られるだけ出てみようと思っております。
 なお、奈良のM田先輩ご来札に関して、その日の稽古を何時から何時まで行なうか、という点に関してはいまだ未定だそうです。おいおい決定することと思います。

 留学生以外の門弟諸賢にはとても心細い話でございまして、裏部長としても不徳の致すところではあるのですが、どうか可能な限り参加してください。わたくしもどうにかこうにか行ってみますので。

 正式な予定についてはおそらく、本決定後に師匠のほうから全員へ通達があるものと思います。いま大学のほうがどうなっているのか、学外にいるわたくしには判りませんが、試験などをすっかり片づけつつその報をお待ちください。

 きょうはそんな連絡のみで失礼をいたします。
 裏部長でした。
posted by 札幌支部 at 20:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記

2007年07月25日

祝真夏日!!!

 裏部長です。お暑うございます晴れ

 本日めでたく、札幌市で真夏日を迎えました。最高気温三十度超え!いや〜、ようやく夏になった感じがします。
 しかしTVを見ていてビックリ。あれだけ「今年は猛暑だ、盛夏だ」と騒いでいたのに、今度は一転して「冷夏かもしれない」と云っているじゃありませんか。
 これまでのわたくしの心労はなんだったのでしょうか。

 暑くても 肌寒くても いやな夏 われの心は 八月へ飛び

 そりゃあ馴れぬ短歌も詠みたくなるというものです。


 きょう一冊の本を読了しました。以前にこのBlogのコメント欄で、T技術顧問が書かれていた『極意の解明 一撃必倒のメカニズム』/近藤孝洋(愛隆堂刊)です。久しぶりに読む武道書でございました。
 ここに書かれている内容に関しては、もちろんここでは明らかにすることはできませんが、以前にT技術顧問からもお話があった「時間を盗む」ということについて、いろいろな例をもって説明されている本であります。
 とにかくすべての話は、「平面的な考え方の上に立脚し、積み重ねられた技などは、実戦において、玄人の格闘家には通じない」という理論のもとに成り立っており、それらの記述はたいへん耳の痛い、いや、目の痛くなるものばかりでありました。われわれが日頃、空手のほうで稽古している突き蹴りというものがどれほど使い様のむつかしい技術か、そんな現実を猛烈につきつけられたような気がしてなりません。
 ただし、この本はそんな戒めだけでは終わっておりませんで、きちんとした武術としての遣い様、技を術へと昇華(変化)させる理論を、さまざまな伝書類から導き出しているのです。

 結局は、深さ、そして質の問題ですね。修行の過程のどこでその違いに気づき、心身ともに納得することができるか。身の持ち方、動く際の留意点、気の問題、それらすべてのことを理解するためにはどういった稽古が必要なのか。そんなことを課題として提案する一冊であったと思います。

 
 暑いので、きょうはこの辺で。
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2007年07月24日

ただ一筋の愛情を求めて

 こんばんは、裏部長です。
 近畿地方も梅雨あけとなって、どんどんと日本全国の“夏化”が進んでおります。こちら札幌もご多分にもれず暑くなり、きょうは最高で二十八度まで上がりました。いやあ、ようやく季節到来!といった感じでございます。
 しかしねえ、こちらは本州と違って、家にエアコンのないところが多いですからねえ。いくら湿度が低いとか気温がそれほど上がらないとかいっても、体感温度としてはそれなりに堪えますよ。斯くいうわたくしの家にもエアコンはありませんから、今年の夏が猛暑だろうが何だろうが、どうにか扇風機だけで乗り越えなくちゃいけないのです。
 それを思うといまから少し憂鬱です。ああ、夏とはなんと狂おしい季節か!

 しかし今年の夏は、そんな鬱陶しさを紛らわせるに十分な出来事が起きそうです。
 はい。先日もお伝えしたように、奈良のM田先輩がいらっしゃるのです。
 これについて、ご本人から書き込みがありました。M田先輩、すっかり干上がってしまったコメント欄に日の光を射しいれてくだすって、心から御礼申しあげます。
 今年の八月は師匠、K先生ともに不安定なスケジュールで、またそこに来てこのわたくしがフラフラしていて予定が定まらないために、やる気ある後輩たちに苦労をかけてしまいそうですが、M田先輩の来られる日にはどうにか躰を空けられそうです。いや、何がなんでも空けておきます。まあ、そうは云っても、稽古のできるのは二日間ほどですが、必ずやなにかしらの発見、衝撃、収穫があるものと想像しております。
 『品川心中』については恐れ入りますふらふらそれほど深い意味もなかったのですが……。
 この噺のあの場面のあとには続きがあって、品川の花魁と心中に及ぼうとしたが、寸でのところで花魁は気変わり、「あのう私ね、お金ができたの。お金ができるってえと色色とやらなくちゃいけないことがある」って、あっさりと心中をやめてしまう。しかし男のほうは、無理に突きとばされて海のなかへドボン。幸い、品川の海は遠浅だから水は膝くらいまでしかない。男はぼろぼろの姿で髪ふりみだして、あの親分の家までやってくる。

親分「なに、金蔵だァ?どれ、ちょっと足を見せてみろ、足を。あっ、足がありやがった、こんちきしょう。脅かすな、馬鹿。ええ?昼間へんなこと云ってったから、何か妙なことでもしやァしねえかとおれァ心配してたんだ。なあ?女といっしょに死のうてんで、女だけ殺しててめえ一人で助かってきやがったんだろ」
金蔵「女は助かって、おれは死に損なった」
親分「だらしのねえ野郎だ」

 わたくしもせいぜい、死に損なわないよう、懸命に喰らいついてゆこうと思います。

 
 しかし、こんなことは余計な話かもしれませんが、たびたびね、このBlogでM田先輩のことをいろいろと書いておりますが、先輩はなにも恐い、野蛮なひとじゃあないんですからね(まあ、わたくしはまだお会いしたことはありませんが)。とても真面目で一本筋が通っていて人格者で、そのうえ武術に並並ならぬ情熱を持ってらっしゃる方。ネ?ただその情熱が故に、きちんと云うべきことは云う、というだけで、こういった厳しさはむしろ有難いものなのです。わたくしはそう思います。
 ですから、このBlogをご覧になって、M田先輩の書き込みに「どうしてこんな手厳しいことを云うんだろう?」と思っても、それを意地悪と受けとってはいけません。
 いわばあれは「愛」。同門後輩たちへ向けての愛情なのでございます。

 愛情といえば、先日すこし考えさせられるTV番組を見ました。日付は忘れてしまいましたが、フジテレビ系列で放送された『居場所をください…2〜傷だらけの子供達〜』というドキュメンタリーです。
 両親の離婚や育児放棄、虐待、学校でのイジメ、不登校、自殺未遂などの問題により、じぶんの家族や家そのものの中で生活することの出来なくなった若者たちと、彼らを受けいれ、ひとつ屋根の下でそのケアを行なう大人たちとの交流を追った、たいへん物悲しい内容のTV番組でございまして、そこに取り上げられていた子供たちはいづれも、泪なしには語れない、哀しい過去の持ち主ばかりでございました。
 生まれてこの方愛されたことがないという女性、生まれてすぐに捨てられた少年、虐待に耐えきれずじぶんから児童相談所へいった男の子、腕に無数の傷がある少女……そこに気の休まる風景はひとつとしてありません。
 彼らのなかにもいろいろなケースがあって、誰もが一様に不登校であるとか、学校でイジメられていたとか、そういうわけではないんです。もちろん、カラダで云えば五体満足とはいえない境遇の子ばかりですが、なかには健やかに成長をして、今ではきちんと働いているという女性もおりました。
 しかしその誰もが、どこかに埋めることのできない空洞を持っていて、それが故に、満面の笑みをもって自立をする、というところまで行けないでいる……心の片隅に、まだ消し去れない過去の影みたいなものが棲みついているのです。

 わたくしはこの番組を見て、そこには様様なケース、いろいろな生き方をしてきた若者たちがいて、発するシグナルの恰好は違うけども、不足しているものはみな同じであると感じました。それが無かったがために、彼らはどこかでバランスを崩してしまった。いわば原因ですね。
 これが「愛情」だと思います。どんな人生を歩んできた若者たちでも、そこには一様に孤独が巣食っていて、それがために不登校になったりリスト・カットをしたり麻薬に手を出してしまったりする。愛情の不足こそがすべての哀しみの元兇に思えてなりません。
 その責任はすべて、彼らの両親にあります。これは番組の冒頭に登場した住職さんもおっしゃっていたことですが、やっぱり親の責任は大です。もうちょっと、たとえば日に一分間の会話であっても子供のことを気にかけ、そこに愛情の伝わる経路を拵えておいたならば、あのような悲惨な人生を、前途ある彼らに強いることはなかったのです。

 このような番組を見て、「ああ、おれは良い両親に恵まれてよかったなあ。明日から親孝行しよ」なんて浅はかな改心をするようなわたくしではありませんが、この度はほんとうにショックを受けました。映像を見ながら泪が溢れてきました。
 愛情というのは伝えるのが大変むつかしいものです。でも、伝えようとして伝わらないものはありません。わたくしはそう思っています。
 これはなにも家族間だけのことではありません。ひとつの集団、団体においてはいつでも必要なものです。
 わたくしもせいぜい、後輩たちを慈しみ、わが子のように(?)可愛がってあげたいと思います(気持悪いと云わないでください)。


 明日はもっと暑くなりそうです。みなさん、水分を取りましょう。
 裏部長でした。
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2007年07月23日

課題をもう一度!

 こんばんは、暑さ対策万全の裏部長です。きょうから九州や四国地方では梅雨があけたそうで、本州一帯はどこもかしこも暑かったそうですが、札幌も負けてはおりません。本日の最高気温が二十七度。昨日までの涼しさが嘘のように、スコンと夏日を記録してしまいました。
 明日はもっと暑くなるそうです。より一層の気合が必要でございます。

 さて、きょうはごく短く、ひさしぶりに武術のことを書いてみたいと思います。
 と云いますのも、ここ最近のわたくしの生活傾向を受けて、ふつふつと湧きおこってきた武術熱。これに触発されて、いま一度、現在じぶんが悩んでいる(取り組んでいる)課題について考えてみたくなったからなのであります。
 その課題とは空手のなかにあります。以前にもこのBlogに書いた通り、中段追い突きの約束組手で、それはおもにK先生を相手としてこちらから突くとき、どうしてもじぶんのイメージ通りに動くことができない……という、あの一件がまだ解決されずに残っていたのです。
 
 この中段追い突きの約束組手におけるわたくしのイメージというのは、現時点ではおもに、一本目(追い突き)以降の展開を指しておりまして、避けたり捌いたりする相手を追いつづけながら第二第三の攻撃をしかける。その際には腰の回転による攻撃ではなく、腰そのものの前進、“追い突き・追い突き”、打ちの併用、上段中段の使いわけ、などが必要となってくるわけですが、第一の問題点として、それら己の頭のなかで出来上がっているイメージ通りの動きを、実際にじぶんの躰できちんとは行なえていないという現状があります。どうしても師匠などの動きを見て憶えますから、動きの雰囲気はわかっているのですが、実際にその通りにできるかといえばさにあらず。やっぱりここがむつかしいのであります。
 まあこの点は要稽古ということで、これからの修行のなかで身に打ち込んでゆけば良いのですが、上記の理想的な動きができるようになったあとにもまだ問題点はあります。
 それが第二点。ただ真っ直ぐ下がるような動き以外の捌き方をする相手に対し、じぶんの攻撃スタイルをどのように発揮するか。これがK先生相手の組手のときに考えさせられる課題の最たるものなのです。

 たとえば師匠が受けであれば、わたくしの突きに対してふつうに横へ避ける動作以外ではおもに真っ直ぐうしろへ下がる、それによってこちらの連続攻撃を出させようという動きを敢えてしてくださいます。ですからそんなときこちらはもう死に物狂い、遠慮なんて一切せずに師匠を殺す気でもって猛突進をし、上段だろうが中段だろうが、とにかく空いているところがあれば突きを入れる、接近したら打ち、離れたら蹴り、という風にプランが立ち、またそのように実行できるのですが、これは云わばこちらの、攻撃側の稽古につき合う受け方であり、実際の組手においてはただ下がるというのは、積極的に負けにゆくようなものですから、やはりこれは自然ではないのです。
 そのあたりK先生はまだ激しいですから、こちらが悠悠と攻撃できるような受け方はしてくれません。ただ下がるということをほとんどなさらないし、ふつうに横へ避けるにも、ただ避けません。突きを外したあとも動きつづけて、こちらの第二第三の攻撃をどうにかしようとされる(これが当然なのでしょうが)。
 ここで、わたくしはどうしても立ち止まってしまうのです。

 以前にこちらへ書き込みをしてくだすった方のなかにもその修行者がおられましたが、みなさんご存知の「太気拳」。あの武術のある師範が弟子たちに、「接近したとき腰が浮いてしまうとその次が出ない。ああいった場面でさらに腰が落ち、安定すると連続攻撃が可能になる」とおっしゃっていたのを聞いて、ああ同じことだなあ、と感心してしまいましたが、こうしたK先生相手の約束組手において、こちらはいろいろなプランを胸に突進し、勢いを持続させながら隙を見つけて攻撃を重ねようとしてみても、いざ距離が詰まってしまうと、どうしても腰が浮いて立ち上がってしまうのです。いろいろな変化をするK先生の動きを、ただ上から“見て”しまうのです。

 ですから現時点でのわたくしの課題は、まず腰を浮かさない相手との間合が詰まったときこそ沈めて安定をさせること
 そして第二には、じぶんの理想的な動きをその躰(感覚)そのものに沁み込ませること。
 第三には、さまざまに変化する相手の動きに応じて、その理想的な動きを展開すること、です。当面は、これらはK先生相手のことになると思われます。

 思い返せばこれまで、じぶんよりも遥かに上であるというひとに向かってゆくというのは師匠相手のときくらいなものでした(勿論、部長やS呂君に対しては、こと空手に関して勝ったと思ったことはまだ一度もありませんが)。これまでに書いたごとく、師匠は教えとして動きますので、こちらが動きにくい、攻撃しにくいような動作は、それが次のステップへ上がるために必要なことでない限り、あまりされません。
 しかし、稽古というのは普通、何人も先輩がいて、そういった人たちにはこちらがどんなことをしても敵わなくて、口惜しい思いを何度も何度も経験して……ということが当たり前にあってしかるべしなのです。師匠も子供のころ、どうしても歯が立たなくて、突きの稽古のときに振り突きをやったり、前蹴りから廻し蹴りへの二段攻撃を編み出してみたりト、いろいろやってきたなんて話をご本人から伺ったことがございます。
 わたくしはようやっとその場面に遭遇しているだけなのです。ですから今は、この苦しみを噛みしめて、目の前の課題に取り組みたいと、そう心から思えるようになったのです。
 ああ、そう思えば思うほど、早く稽古がしたいッ!!

 短く書くといっていたのに、結局長くなってしまいました。
 やっぱり武術の話は面白いっす。
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2007年07月22日

沸き立つもの

 こんばんは、裏部長です。いよいよこちらも、少しづつではありますが、暑くなって参りました。明日からは連日夏日という、なんとも嬉しいような鬱陶しいような日日がはじまります。
 今ごろおそらく札幌大学では試験が行なわれていて、まだ在学しているこちらの門弟たちが真剣なまなざしで答案用紙に向かっていることと思いますが、それが終わって七月最後の稽古(三十日、三十一日)が過ぎるともう八月です。夏真っ盛りですな。んもうそりゃ大変です。なんてったって今年は猛暑ですから、こちらも北国なりに覚悟というものが必要です。そんときになってね、あああれが無いとかこれが足りないとか、そんなふうに慌てないように、今から暑さ凌ぎグッヅをいろいろと探しておかなければなりません。
 備えあれば憂いなし!夏バテ防止にはこれしかありません。

 備えといえば、今いろいろと復旧作業でたいへんなことになっている新潟のあの大地震。TVなどでも連日放送をされておりますが、ああいった大災害のときに必要とされるのが、この、意外にも血液だそうですね。大勢の負傷者が病院へかつぎこまれる。大怪我をして出血しているようなひとには当然、この、輸血というものをせねばなりませんから、やっぱり血液というものが大いに必要とされるのだそうです。
 そんな話を聞いておりまして、わたくしはこの「血液」というものの大切さを改めて感じたような気がいたしました。思えばね、血なんてなものはあまりにも近くにありすぎて、普段そんなに特別視して考察する対象にはなりませんが、やっぱりこれは人間にとって無くてはならないものなんですから、少しは気にかけておかなければなりません。

 武術の世界でもそうですよ。ねえ。あちらでは、やれ筋肉だの、やれ呼吸だのといろいろなことを云っておりますが、この「血液」にも目を向けていただきたい。わたくしは切にそんなことを思っております。

 先日復帰されたばかりの、俳優の中尾彬さん。今年に入って急性肺炎にかかってそのまま筋肉が溶ける病気にまでなってしまって、本当に危ないところまで行ってしまったらしいのですが、奇跡的に回復をして、この度めでたく復帰されたということをわたくしTVで知りましたけども、あの方のエピソードに面白いものがありました。
 中尾さんはもう超がつくほどの酒好き、酒豪ってやつですよ。奥様の池波志乃さんともお酒の話題で親しくなったようなもんですから、そりゃ呑むったら大量に呑む方です。ネ?下戸のわたくしには想像がつかないくらい。
 それが現在はというと、ワイン一杯呑んだだけでフラフラっとしてしまうっていうんです。んもう、躰のほうでアルコールを受けつけないんだそうですな。
 これの原因が「血」らしいのです。中尾さんは治療のなかで人工透析も行なった。つまり、全身の血をきれいに入れ替えてしまったのですね。それまで体内に流れていた血液が一滴たりとも残っていないというわけなのです。
 これは驚きでしょう。「血」が変わるだけでそのひとの体質まで変わってしまうんですから。
 今の中尾さんは酒はもちろん、煙草も吸えなくなったそうです。でも、これは健康面からして見ると、逆によい結果なのではないでしょうか。

 まったく違う話ですが、ここ数箇月間、わたくしは武術に関する本というものをまったく読んでおりません。まあ、買うことからしてやっていないのでね、読むという機会がないんですが、どうもそれで良いというような気がじぶんのなかの何処かでしていて、とにかく今は目の前の課題にとりくんで、一所懸命に稽古をしようと、そんな風に考えるようになったからかもしれませんが、一時期はそれこそ貪るように武術関係の書籍やヴィデオなどを入手しては、昼夜とわずに見ておりましたから、そのときから比べると雲泥の差です。これはじぶん自身としても驚くべき傾向だと思います。
 この傾向にあわせてかどうかはわかりませんが、武術に対する過剰な熱情というものも、最近は薄れてきたような気がしてなりません。これは良くない意味で、馴れてきた。刺戟を求めなくなった、ということのように思われてなりません。最近のBlogも、あえて武術の話題の少ないことに、賢明なるみなさんはお気づきになっていたでしょう。

 ですから、こりゃいかんト、昨日から久しぶりに勉強をはじめました。まあ勉強といっても、買ったはいいが時間がなくて読んでいなかった武術雑誌を、一気にダダァーとチェックしていっただけのことですが、早速その効果が現れてきたようです。
 それはたしかに、わたくしの「血」に現れています。他流儀他門派の技法やその歴史を読むたびに、じぶんのなかの武道熱がふつふつと湧いてきて、実際に体温をあげてゆくのが感じられてなりません。
 稽古がしたい!もっともっと勉強がしたい!そんな、入門当初の気持がむらむらと湧き立ってきて、早く稽古の日にならないもんかと、妙に血走った目でカレンダーを眺めております。

 やっぱり、「血」というのは侮れません。


 さて、明日からはまた新たな一週間。そろそろ暑くなります。みなさん、気合を入れて真夏へ乗り込んでやりましょう!
 裏部長でした。
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2007年07月21日

予兆

 えー、裏部長でございます。よろしくおつき合いのほどを願っておきます。


 物事にはよく、この「予兆」というのがございまして、悪いことの例でいうと“虫が報せる”なんてことを申しておりますが、やはり何事にもそういった兆しみたいなものはあるそうです。
 ただその、そういった出来事の予兆やなにかは、特殊なひとにしか感じられないものなのかと云えば、きっとそうじゃないとわたくしは思うんでございます。べつに霊感だとか第六感だとか、そういった突出した技能の持ち主でなければ察知できないということじゃなくて、わたくしのようなごくごく平凡な人間にもなにかの拍子にそんなことが判ったりなんかすることがたま〜にございます。

 先日も(このBlogでもご紹介をいたしましたが)、年若い友人の音楽の発表会へ行ったときに、彼以外のひとたちの演奏も当然聴くわけですが、誰とも初対面、そのとき初めて見るひとたちと初めて聴く演奏にも関わらず、観ていて、「ああ、このバンドはここでしくじるな」とか「ドラムはここで詰まるぞ」とか「ソロは無難にいくだろうな」とか、そんなことが何となく判ってしまって、それで結局その通りになっちゃうんですね。わたくしも別に音楽の専門家ではないので、ああこういう不思議なこともあるんだなあ、とひとりで感心をしていたのですが、あとあと冷静になって考えてみれば何てことはない。じぶんも昔、似たような楽曲の演奏中に似たような失敗をしていただけだったんです。だから、ここらへんで失敗するんじゃないかな、と感じられたわけなんですね。

 経験と勘でしょうかねえ。そういったことはよくあるようです。

 日頃からフワフワして頼り甲斐がなくて、いつも危なっかしい男がある日突然やって来て、
「あのう、す、すいません。いらっしゃいますか」
「おう、誰かと思ぃやお前じゃねえか。最近すっかり顔見せなかったな。エ?そんな青白い顔してどうしたい?」
「いえ、あのう、これからちょいと旅に出るんで、別れの挨拶に参りました」
「おい、ホントかい。お前が旅?へえ、珍しいこともあるもんだ。で、どこに行くんだよ」
「へえ、それがその……西、のほうなんですが」
「なんだ、西のほうってえのは。大阪か?それとも九州か?」
「い、いえ、もっと西なんで……西方浄土ってくらいですから」
「いつ帰ってくるんだ?一週間後か、それとも一ト月くらいか」
「……お盆には帰ってくる」
 って、結局このおとこは惚れた女とこれから心中に及ぼうとしている、なんというね、『品川心中』という落語の一部ですが、やっぱりこの、こういった会話だけでもなんとなく相手の考えてること、これからしようとしていることが判るものです。

 そういったことで云いますと、奈良のM田先輩、ネ。このBlogにも数多くご出座をいただいておりますが、ようやく今年の八月にお会いすることが叶いそうなのでございます。先日、師匠よりその旨のご連絡を頂戴しました。
 思えば過去にも何度か邂逅のチャンスはあったわけですが、そのいづれもが御破算。結局いまのいまに至るまでお会いすることが出来なかったわけですが、あと一箇月ちょっとでそれが叶うということになりました。
 こう云ってしまうとかなり好い加減のように聞こえますが、そんな気がしていたんです、ええ。これくらいのタイミングで会えるんじゃないかなあ、なんて、そんな兆しをこれまでの出来事のなかに感じていたんです。
 ですから今回はどこか心のなかでは「きっと会えるから」と不思議に自信をもって待っておりました。何事にも、やっぱり予兆というものはあるようです。

 
 えー、きょうはそんなトコです。最近、改めて気づく必要もなく、わたくし「裏部長」の書き込みのみで、札幌支部の門弟諸賢すら、いっさい書き込みがなされず、正直さびしい想いでいっぱいでございます。わたくしはね、わたくし自身の信念でもって、どんな雑文であっても毎日書き込み、このBlogのトップ・ページを常に新鮮なものにしておこうと努めているのですから、そのことに傍迷惑な愚痴はこぼしませんが、一応ねえ、空心館札幌支部のBlogなんですから、最低限こちらの門弟たちには書き込みをしていただきたい!どんなことでもいいんですから。わたくしの文章を見たでしょ?そんなに内容のあるもんじゃないんですから。こんなもんでも書き込んでそれがアップされていたらBlog全体が華やぐじゃないですか。ねえ、そうでしょ!?
 ちょっとヒート・アップしてしまいましたが、そんなわけで、みなさんどうか書き込みをお願いいたします。
 ウサギは淋しいと死んでしまう、なんてことを申しますが、Blogも同じです。書き込みがないとページは固まってしまって、そしていつかは冷たくなってしまうものです。

 明日は華ある、あかるい未来と信じて……。
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2007年07月20日

燃えて、散って、

 こんばんは、予想外の冷夏に驚いている裏部長です。本州ではどうか知りませんが、本日の札幌は、いまが七月だということを疑わせるほどに寒く、そして夜にはすこし雨も降りました。さんざっぱら今年は猛暑だ、猛暑だと云っておきながら、これでは話が違いますよ、神サマ。そこんところどう考えていらっしゃるんです?
 んとにもう、気分屋なんだから!

 えー、毎年恒例の花火大会。きょう、その一発目がこの寒空の下でとり行なわれました。例年、この花火大会が開催されているときには決まって大学で稽古をしているため、ここ数年はまともに鑑賞してはいないのですが、しかしね、わたくしの家がこの花火大会の会場に近いために、もう子供のころから厭ってほど花火を見ておりますので、稽古がないきょうのような日であっても、あえて腰をすえて見るなんてことはいたしません。なんだか生意気な話ですが、どうも飽きてしまったらしいのです。
 そんなわけで、本日の花火は一発たりとも見ておりませんし、その時分は出かけておりましたので、音すらも耳にしておりません。
 きっと今年もあの寒空の下、霧雨の降るなかで花火の焔が燃えては散り、散ってはまた燃え、それを見ていたカップルの愛も燃えあがって、人陰でくんずほぐれつ……といった塩梅だったのでしょう。

 そういえば、わたくしにもそんな若き日がございましたなあ。あれは中学生のとき。友人ら数名といっしょに蒸し暑い河川敷を歩いて花火を愛で、あたりにまだ火薬の匂いが立ち込めているなかをとぼとぼと歩いて近所のちいさな公園へいって、ブランコなどに乗りながら話をして、まだ仄かに明るい夜空を見上げながら、隣にいる女の子に...懐かしいですなあ。
 今もあの公園はあるのだろうか。

 懐旧の 花火想ひて 泪雨

 お粗末さまでございました。
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2007年07月19日

歌う日本人と空飛ぶフランス人

 こんばんは、裏部長です。

 きょうは時間がないので、映画と観劇の感想をひとつだけ。


 まずは映画。2004年のフランス映画で『アルティメット』という作品があります。
 近未来。治安の悪化甚だしいある国は四方を壁でかこんでしまった。そのなかのB13という地域を舞台に、ふたりの男が悪へと立ち向かうアクション映画で、尺としても九十分ちょっとだし、テンポもかなり良いので、鑑賞して損をするものではありません。
 わたくしがこの作品のなかで憧れてしまったのは、そのふたりの男たちの身体能力です。いやあ、あれは常人ではありませんね。躰のバネ、柔軟性、そのすべてが飛びぬけて秀でている人たちなのでしょう。
 よくジャッキー・チェンが映画のなかで、オイそんなところから入れるんかい!?というほどの狭い窓から部屋の中へ入ってみたり、開いた車の窓から窓へと通りぬけたりするアクションがあるでしょう。あれを何倍にも濃くしたものがこの映画には存在しているのです。
 とにかくよく飛ぶ、廻る。あれでワイヤーもCGもいっさい使っていないというのですから驚きです。アクション好きの永遠の夢とさえ云ってよいものがこの作品のなかには散りばめられております。


 観劇の感想とは、つい先刻観てきたミュージカル『アイ・ラブ・坊ちゃん』についてです。
 音楽座ミュージカルのこの舞台は、ご存知夏目漱石の『坊ちゃん』を中心に、劇中の人物たちと、それをいま書き進めている漱石とが交差し、ついにはその夫婦愛を得る、というエンディングを迎えるもので、なかなかに充実した舞台でした。
 わたくしは割かし芸術ごとには寛容で、こういったミュージカルというものに関しても、これまで生で観たことはなかったものの、ある程度は期待をし、また同程度に愉しみな気分で観てみたのですが、しかしそれでもやはり、冒頭の、たくさんのキャラクターが出てきて一斉に歌い踊る「これぞザ・ミュージカル!」みたいなシーンでは全身から発汗してしまいました。あれはどうも馴れない者からすると少し恥ずかしいもののようです。
 でも、感想としては上上。なによりわたくしは俳優たちの声量と歌の巧さに感動をいたしました。たまには観劇のひとになってみるのも良いものです。


 なんだかやっつけ仕事みたいで申し訳ないのですが、本日はこのへんで。
 裏部長でした。
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2007年07月18日

人間はどこまで残酷になれるか?

 こんばんは、少しづつ胃袋の小さくなってきた裏部長です。ダイエット、順調に進んでおります。
 海の日のイヴェントのせいか、あれ以来ずっとテンションが収まらず、妙に元気な毎日を送っておりますが、空心館のみなみな様におかれましては如何お過ごしでしょうか。


 本日のタイトルは、わたくしの創作におけるテーマのひとつです。たとえば恋愛ひとつを取ってみても、この問題は避けられぬ壁として筆者の前に立ちはだかります。
 愛情の表現方法はひとそれぞれ、いろいろな形がありますが、中にはその濃度をよりいっそう濃くしようとし、最終的には相手を殺してしまう、なんていうことが現実にもフィクションのなかにも存在しております。つまり、じぶんは相手のことが好きで相手もこちらのことを好いてくれている、この両想いの愛を永久に保ちつづけるためには、今の状態で死ぬしかない。そんな理論に行き着いてしまうわけです。
 この路線でもっと卑劣なのは、片想いにも関わらずじぶん勝手な理屈でもって相手を傷つけたり殺したりしてしまうケースです。
 彼女は美人だし、性格もいいし、仕事もできる。女性としてはこれほど完璧なひとは他にいないだろうが、しかし一点だけ納得できないのはその声と話し方だ。彼女の声はその端麗な顔からは想像もできないほど穢く、そしてその声を用いて繰りひろげる陳腐な会話は、彼女の器量を一段も二段もさげるに十分である。だから彼女には永遠に喋らないでいてほしい。
 だから口を縫いつけてしまった.....というケースが実際にあったそうです。

 こういった愛情ゆえの暴走、非常識な理屈をもちいて犯罪をおかす人間とそれを追う刑事たちを描いたTVドラマ『沙粧妙子・最後の事件』(フジテレビ1996/7/12〜9/29)で、わたくしは生まれてはじめて快楽殺人というものを知りました。なんとも甘美で、そしてなんとも危険なその言葉の響きに、一時はまわりの大人たちも心配するほどはまっておりました。
 今でも憶えている内容でいうと、たとえばこんな場面があります。
 もしあなたがいま合法的に殺人を犯せるとして、まず頭のなかに、殺したいほど憎い誰かを想いうかべます。ここに兇器が三つあります。1:拳銃、2:ナイフ、3:ロープ。さて、あなたはどの兇器をつかってその人を殺すでしょう?
 この回答から導きだされる事柄とは、そのひとの性格や相手への憎悪の深さなどです。
 1の拳銃を選んだあなたは、相手に対してそれほど強烈な殺意を持っていない。なぜなら、拳銃での殺人は確実性はあるものの、行為としては長く続かず、恨みを晴らすにはあまりにも呆気ないからです。
 2のナイフを選んだあなたは、ある一定度の殺意をもち、またそれでもじぶんの力量に自信がない。だからこそ、拳銃よりは劣るものの、ただ刺せばそれだけで致命傷に至るナイフを選んだのです。
 もっとも殺意の深いひとは、3のロープを選んだあなたです。ロープで相手の頸をしめ、絞殺するというのは、それだけ相手が長く苦しむということですから、そこに潜む殺意は相当なものです。また加えて、あなたは綺麗好きです。ナイフなどを使った際の返り血などを無意識のうちに嫌っているのです。

 このドラマでは、人間かいかに不安定な生き物で、故にその信念を変えることは比較的容易である、ということも云っております。
 真犯人役の佐野史郎さんが劇中で云っておりました。
 「人の性格を変えることなんて、リンゴの品種改良よりも簡単だよ


 きょうは何故こんなディープな話をしているかというと、そんなグロテスクで残酷で、読んでいて吐き気を催すような小説をつい昨日に読了したからなのであります。
 筆者は平山夢明。本のタイトルは『独白するユニバーサル横メルカトル 平山夢明短編集』(光文社刊)と云います。
 ずっと気になっていた本で、このたび思いきって買ってきて思いきって読んでみたら思いのほか凄くて思っていた以上にヤラれてしまった、ということなのです。

 タイトルにもある通り、これは短編集で、なかには八つの作品が入っておりますが、ひとつとして温いものはありません。
 とにかく、凄い!参った!としか云いようがありません。わたくしは生まれてこのかた、これほどまでに残酷な小説を読んだことがありません。
 具体的な内容に関してはここで明らかにすることができないので残念ではありますが、興味と勇気のある方はどうぞ、何日か食事ができなくなってもいいんだ、ってくらいの覚悟をもって読んでみてください。その覚悟はきっと裏切られることはないでしょう。
 とにかく、怖い。そして、グロテスクな表現がすごぶるリアル。小学生を主人公にした“狂気”の話、人間を喰らう人間の話、少女の話、近未来の話、ジャングルの話、地図の話、そして拷問の話と、一篇として迫力の少ないものはありません。
 特にいちばん最後の作品における拷問のシーンでは、読みながら躰が震えてしまいました。その描写があまりにもこちらへ浸透しすぎて、まるで自分のカラダが切り刻まれているかのように感じてしまったのです。

 読了後、どうしたらここまで残酷な描写ができるのか、わたくしも読みながら考えてみましたが、結局、これは作品以上に筆者が凄いのだ、という結論に達しました。平山夢明さんのなかにはきっと、この作品のなかに流れる狂気や殺意や暴走心の、その何十倍もの黒いアウラが流れているのでしょう。


 津原泰水さんの『綺譚集』(集英社刊)という短篇集の帯に、作家の桐野夏生さんが、【恐ろしや、津原泰水は悪魔だ。或いは、一度死んだことがあるに違いない】というコメントを書かれておりますが、わたくしもこの文章を、ほんの少し換えるだけで、平山夢明さんへ宛てることができます。
 恐ろしや、平山夢明は悪魔だ。或いは、一度、

 地獄を見たことがあるに違いない


 わたくし自身、いま一番怖いのはじぶんの感覚です。
 この作品を読了後、どうも殺人事件のニュースを見てもそれが残酷だと感じられなくなっているのです。
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2007年07月17日

昨夜の反動

 こんばんは、裏部長です。

 きょうの札幌は、昨日のあの陽気が嘘のように、どーんよりとした天候でございまして、午後にはちょっと雨も降りました。なんともハッキリしない空模様であります。

 毎日のようにこのBlogへいらっしゃっている奇特な方はすでにご存知の通り、昨夜はわたくしの友人のことを、まあよくもここまで長長と書けるなあ、とじぶんでも呆れるほどに長い文章で書き上げてしまったため、なんだか一気に疲れてしまいました。それにどこか、彼の興奮心みたいなものが伝染してこちらまでテンションが上がっていたため、疲れていたのにも関わらずあまり眠れずじまい。あれで例年どおり熱帯夜にでもなっていたら大変でございました。
 そんなわけで、本日は昨日の償いをこめて、短めに終了〜。
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2007年07月16日

-勇姿-

 こんばんは、海の日の裏部長です。せっかくの祝日だというのに、日本は地震に台風にと大童であります。長野県および新潟県の方方はおそらく、きょうが海の日という祝日であることすら気に留められないほど辛い時間をお過ごしになっていることでしょう。
 心から亡くなられた方方のご冥福をお祈りいたします。


 突然ですが、わたくしにはミュージシャンを目指している年若い友人がおります。彼は現在、大学四年生という微妙な時期で、世の大人たちからして見れば「そんな夢みたいなことを遊びみたいに追いかけてないでさっさと就職しなさい」という、月並みの小言を喰らってしまいそうな日日を送っておりますが、しかしね、周りの大人たちがなんと云おうと、若者の夢の力というのは大きいものです。それこそ社会のルールや世の中の常識なんていう冷たい風にはいくぶん平気な顔をして抗えてしまうほどのパワーを持っているのです。
 彼もまたそんなドリーマーのひとりです。
 
 彼は高校生のころにも音楽をやっておりました。バンドを組み、そこでギターを弾いたりベースを弾いたりしていたそうです。
 大学へ進むと、もちろん学業もあり、サークルなどにも入ってしまったため、音楽一本の生活ではなくなりましたが、いや、むしろそんな時期を経たからこそ現在の彼があるのかもしれません。
 彼は今年の四月から市内の某有名音楽スクールへ通いはじめました。それまで独学でやっていたギターを一から、基礎中の基礎から学びなおそうと決意したのです。
 熱意というのはああいうもののことを云うのでしょうねえ。彼は大学の講義と並行してサークル活動もつづけ、そしてそのスケジュールの合間をぬってスクールのレッスンへ通い、また作曲のためには鍛えていたほうがよかろうと、昔は習っていたというピアノも、そのスクールとはちがうところで勉強しはじめました。音楽も映画も小説も、すべて独学で貫き通そうとしているわたくしなんぞには及ぶべくもないほどの勤勉ぶりです。
 スクールで彼はエレキ・ギターの授業を受けています。同じクラスにはそれこそ何年も通っているようなツワモノたちがたくさんいるそうです。
 ここでは定期的に発表会を催します。それは、市内にある同系列のスクールに通うスクール生たちでバンドを組ませ、一曲を練習して一般客の前で演奏するというもので、もちろんバンドは即席、演奏する曲も馴染みがないものさえあるという、仲間内でやっているような音楽活動とは一線をかくす内容となっています。
 彼は云うまでもなくギターを担当し、ある日本人女性アーティストの歌を一曲担当することになりました。
 その発表会が今夜、彼のかようスクール内で開催されたのです。

 わたくしは後輩たちとともに会場へゆきました。全国規模のスクールであるため、建物自体も大きく、なによりも内装施設がとてつもなく立派で驚いてしまいました。
 会場は百人ちょっとが入れる小振りのホールで、わたくしは係りのひとに案内されるがまま、いっしょに行った狗っちとともに、なんと前から二列目の席へ坐りました。

 彼の出番は後半。それまでに出る数組のバンドを、わたくしはまるで音楽オーディションの審査員になったが如く、厳しい目で見てゆきました。経験がある、などとは云えないほどですが、わたくしも昔ドラムをやっていたことがあるため、ドラマーたちのミステイクはよく聞こえました。ドラムというのは生楽器ですから、どうしても他の電子ものよりも音がでかい。だからこそ、些細なズレやスティック同士のぶつかる音なんかが割かしクリアに聞こえてしまうのです。
 そんな、なんちゃって審査員の前で、それでもスクール生たちは堂々の演奏を続けます。人前で演奏することの怖さ、緊張感はやったことのある人間でなければわからないでしょう。なぜかこちらまで震えてくるほどの緊張感がステージ上に漂っておりました。

 中入り、休憩。そのあとにはまずグループによるコーラスが入ります。
 彼の出番はその次です。
 休憩を長く取りすぎて開演に気づかなかったわたくしと狗っちは、立ち見客のため、コーラスが終わるまで席へはもどれず、ずっと立っておりましたが、隙を見つけて素早く席へもどると、定位置にスタンバイしている彼を見つけました。
 司会者によるメンバーたちの簡単な紹介が終わり、曲名が告げられると照明が落ちます。


 アンプからかすかに洩れるギター音のなか、メンバーたちが顔を見合わせてアイ・コンタクトを送る。みんなの反応を見て、彼は手もとへ視線を下ろす。この曲はギターからスタートするロック・ナンバーだ。彼の演奏を合図に、いっせいに全員が怒号のような音を出す。
 テンポはなかなかに速い。すべての音がマイクを振りきるギリギリのところまで出されているかのような迫力がある。
 ギターの一人弾きにかぶせてベース、そしてドラムが入り、曲はAメロへ。今のところミスらしいミスは聞こえない。
 Bメロも難なく終わり、一気にサビへ。ここですこしドラムに揺れが感じられた。
 しかし、肝心の彼はだいじょうぶだ。全身から緊張感はにじみ出ているが、しかし指はきちんと動いている。
 ふたたび間奏へ入り、A、Bメロへと流れてサビへ。
 このサビが終わると、ギターのソロ・パートがある。一音一音をはっきり弾くようなサビではないが、しかし目立ちどころである。
 タイミングをずらさず、シンバルの音を受けて、サビがスタート。ちょっと音が小さいかな、とは思えるが、しかしそれでもオリジナルと比べてほとんど違わぬ出来に、どういうわけかホッとしてしまう。
 ソロが終わるとふたたびサビへゆき、間奏をもう一度やって、曲は嵐のように幕を閉じた。


 次のバンドがセッティングする合間をつかってメンバーへのインタヴューが行なわれます。
 彼はこのインタヴューを受けます。あとで「かなり緊張していた」と云っていた彼ですが、こちらにはほとんどそんな素振りは見せませんでした。あれはあれで生まれ持った素質かもしれません。
 その後も何組かのバンドが演奏を披露し、客のアンケートを集めたり、講師陣の演奏があったりなんかして、表彰式。客の支持を集めたふたつのバンドに賞が贈られるわけですが、彼のバンドはこのなかに入ることができませんでした。
 この結果はもちろん、残念なことには違いありませんが、しかし彼自身も、今回のこのステージでいろいろと学ぶことがあったでしょうし、課題も見つかったと云っておりましたから、決して不本意な結末ではなかったのでしょう。なにより、実際に演奏をする、ということを成し遂げたのですから、そんな彼はじゅうぶんすぎるほどに立派なのです。
 終演後、ロビーで彼と談笑。感想などを告げて、われわれは帰路につきました。


 これはお世辞でもなんでもなく、彼の演奏は素晴らしかった。なにが良かったかといって、わたくしは今日この会場へゆく前に、彼が今日演奏したあの曲のオリジナルを、何度も何度もCDで聴いていたのです。ですから、原曲のギター・ソロの内容やその雰囲気はもう耳にこびりついていたのです。
 そんな耳で聴いて、それほどミスはなかった、と云えるのですから、これは上出来といって間違いはないでしょう。彼がこの曲を練習したのはたった二箇月。全員で合わせたのはたった四度、というのですから。


 彼の勇姿をみて、わたくしも喝を入れられた気がいたします。
 どんなに険しい道でもやらなくちゃ夢は叶えられない。
 とてもとても大切なことを教えてもらった七月の夜でした。


 「彼」くん、本当にお疲れさまでした。
posted by 札幌支部 at 23:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 裏部長の日記