2019年02月23日

技のリアリティ

 おはようございます。裏部長です。

 すっかりあたたかくなり、札幌の街もすっかり雪解けが進みました。このまま春になってゆくのかなあと、淡い期待を胸に起床してみると、昨夜に降雪があったとみえて、窓の外の景色は白く染まっていました。まだまだ春は遠いようです。

 みなさま、いかがおすごしでしょうか。


 今日はまず、近況をふたつほど。


 21日夜の地震ですが、発生時、わたしと師匠、そして師匠のご子息の三名は外にいました。道新文化センターの古武術講座の最中で、稽古をしていると、控室のほうから地震速報のアラームが聞こえ、それを耳にした全員が動きを止めた瞬間に、揺れが来ました。

 幸い何かが壊れたり倒れたりすることもなく、和やかな雰囲気のなかにおりましたが、すぐさま事務局より内線があり、余震等のこともあるので今日は早めに切りあげて帰ってほしいとのこと。さすがに、一度震災を経験しているせいか、対応が迅速でした。

 言われるがまま早仕舞いし、われわれも外へ出たのですが、師匠が「大丈夫だとは思うけれど、なんとなく気持ちのいいものではないから、地下鉄はやめて、タクシーで帰ろう」と提案。大通公園を抜け、ススキノへ向かいながらタクシーを探すことにしたのですが、なんとこのとき地下鉄は全面停止。翌朝まで動かなくなっていたのでした。師匠の慧眼、ここに極まれりといった印象です。

 しかし、どこまで行ってもタクシーはなく、バス停には長蛇の列、道という道には一方向へ流れる人の群れ。

 結局、徒歩で豊平川を越えたあたりでタクシーは諦めました。わたしは自宅が近いということでそのまま徒歩で帰宅。師匠らは、ご自宅から奥様が車でお迎えに来るという事態になったのでありました。自宅に帰ってみると、TVでは地震情報が流れっぱなしで、スマートフォンを見れば、奈良のM田さんからメールが届いていました。ご心配、いたみいります。

 とはいえ、おおごとでしたが大事なく、震災に対する緊張感を思いだすことができ、有意義な夜でした。

 
 つづいて、先月末にまたIshiさんよりコメントをいただきました。

 ドラムを習っていらっしゃるということ、驚きました。しかし、スティックの扱い方と刀や棒をつなげてしまうあたり、武術のなかに生きていらっしゃいますねえ。

 以前師匠も、ホームセンターにゆくと、「こんなにも武具になるものが売っている!」と思ってしまう、と話されていましたが、これとても武術のなかに生きている証左ですよね。わたしも、あるドラマーの映像から、挫の打ち方に共通するものを見出した経験もあり、おおいに肯くことができました。

 コメントいただけてうれしいです。またよろしくお願いします。


 さて、ここからは技の話です。


 以前、奈良支部にお邪魔した際、T技術顧問から浅山一伝流の「打落」について教わったことがありました。

 具体的な内容は省きますが、下げる足の意味と両手の使い方、「平安五段」からの流れなど新鮮な情報のオンパレードで、当時はいくらか面喰いならがも額面どおり受け取って帰ってきたのですが、しばらく解せずに悶々としておりました。

 たしかに、言われたことは理解できなくないのですが、いざ自分でやってみるとしっくり来ない。

 頭ではなく、身体で得心がゆかない、というのですかね。どうも腑に落ちず、時間だけがすぎてゆきました。


 しかし最近、この技においてひとつ変化が訪れたのです。

 それは最初、小さな疑問でした。拳槌打ちに来た相手の腕をこちらの肩までもってくるわけですが、従来のやり方では、この打ちを受けたところから肩までのあいだがどうにも危ういのです。打ち落とそうとする力がなければ受けを解いたときに下りてきてくれないが、その状態だと肩を打たれてしまう。しかして、そうならないように打ちの威力を殺してしまうと、受けを解いたところで下りてきてはくれない。T技術顧問が示されたように、相手は腕を引いてしまうでしょう。

 これをどうにか解消できないものか。そう考えたときに、わたしのなかへいくつかのヒントが舞い込んできました。

 ひとつはT技術顧問のされていた受け方。受けるタイミング。またそこに来て、師匠が稽古時に指導をされていた「このときは相手の肘を受けるのだ」という指摘。これらを掛け合わせた結果、どうにか疑問の解消にまでたどり着けたのです。


 長々と書いてきたのにも関わらず、その詳細をここに記すことは叶いませんが、一応師匠には合格印をもらうことができました。

 なるほど、たしかにああすれば技がきちんとつかえるし、また、あのようにやればたしかに金的蹴りはできなくなります。

 師匠、師範、T技術顧問それぞれからの教えがひとつになった瞬間でした。今年に入って経験した、最初の武術的快感でしたね。



 裏部長でした。

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posted by 札幌支部 at 09:02 | Comment(0) | 裏部長の日記
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